かつては旭温泉という名で、日本統治時代に開拓された世界でも数少ない海底温泉です
こんにちは、台北ナビです。
朝日温泉は、台湾東部の台東県から33㎞ほど離れた緑島の東南部帆船鼻付近に位置しています。日本統治時代には旭温泉と呼ばれていましたが、戦後は太平洋に面し日の出の方向に向いていることもあり、日本語で同音の字を用い、「朝日温泉」と改名されました。台湾では、初日の出が一番最初に拝めるところなので、年末年始は日の出を見に来る人たちでかなり混み合います。
塩味の温泉です
朝日温泉は、世界でも3ヶ所(他は日本の九州とイタリアのシシリー)しかない海底温泉の1つだとも言われています。源泉は、潮間帯の珊瑚礁の近くにあり、泉質は台北の北投・陽明山地方と同じ硫黄泉と言われています。が、硫黄泉特有の卵が腐ったような匂いはしません。海と一体化しているせいでしょうか。
そういえば海底から湧き出す温泉は、色も無色透明で白濁していません。温度は約50度~。湧出口の温度は90℃にも達し、温泉玉子があっという間に出来上がります。
また、台湾では酸性で硫黄成分が含まれている硫磺鹽泉に分類されます。ここには、冷泉と温泉がありますが、お湯は海底温泉なのですべて塩水。飲用もできません。
一般的に皮膚病、婦人病、ぜんそく、神経痛、解毒喀痰、動脈硬化、リューマチ、肩や首、腕の諸症状に良い効果があると言われています。短時間でも芯からあったまり、入浴後は肌がすべすべします。
日本の温泉みたい
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雨なので人は少なめ
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でも楽しんでいます
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ナビも明日浸かります!
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ナビは2日続けて来ました!
1日目は午後で、この日は雨。それで、この日は見学だけで入りませんでした。
温泉エリアは、SPA水療温泉区と天然海底温泉区の大きく2つのエリアに分かれています。
また、SPA水療温泉区には、室内水療泡湯区と露天SPA水療泡湯区があります。約450坪のSPA水療温泉区には大浴槽が5つもあり、浴槽によっては打たれ水やジャグジー機能もついています。どの浴槽も水着と水泳帽の着用は必須なので、お忘れなく。
水着を忘れたら購入もできます
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紅茶や緑茶は45元で
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日の出のために4時半起き!
雲の合間にオレンジの光
朝日温泉という名前の通り、日の出がきれいなことでも有名です。せっかく来たからには、朝どんなに早くとも、頑張って早起きして見るべし。
しかし、実際美しい日の出を見ることができる日はあまり多くはないそう。
ナビが行った日も前日雨だったことから、「朝日温泉」を管理している謝和成主任から明日の日の出は期待できないねえ、ともうすでに残念な宣告を受けてはいました…。まあ、雲でかすんだ朝日も乙なものかもと、早朝小雨の中、数人で車に乗って温泉に向かいました。
でも、きれいでした
雲の動きで、オレンジがいっぱい見えることも
ナビたちの車の横を、若者たちはバイクでビュンビュン飛ばして温泉へ向かっていきます。
さて、あまり期待をせずに行ったからか、雲の合間に見えるオレンジの色は、ナビにはとても美しいものに見えました。
時間は5時過ぎ、車を降りるや否やもうすでに昇りつつある朝日に向かってシャッターを押します。時間と共に刻々と変わる朝日の顔。なかなかいいじゃないですか!
雲がなかったら、オレンジ一色なんでしょうね
謝さんが温泉玉子のところへ案内するよ~と呼んでくれたので中に入ります。
温泉玉子とエビ
「朝日温泉」を管理している巨龍渡假集団の謝和成さんです
玉子を作る場所は、海岸へ降りて左の方向へ進みます。
丸い井戸の様な中央はグツグツと湯が沸きあがっていました。ここは90度にも達するそうで、エビ3分かからず、玉子は約5分、トウモロコシなら10分などあっという間に出来上がります。もちろん海水なので調味料などは必要なく、適度に塩味がついてきます。だから昨日のトウモロコシもかすかに塩味で、柔らかくて甘みも保たれていておいしかったんですね。
ナビたちが食べている間、何人か見に来ましたよ。その後若い子たちのグループがタマゴをたくさん持ってやってきました。エビ、玉子、トウモロコシなどはショップで購入できます。ショップで販売している以外の食べ物を、勝手にここでゆでることはできません。
昨日ゆでてもらったトウモロコシ
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温泉玉子の位置は、赤い浮き輪が目印
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彼らも温泉玉子に挑戦
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空はもうすっかり朝の気配
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早朝からたくさんの人
露天風呂への道があります
お天気がどうであれ、緑島へ来たならやはりここは必見の場所。
早朝にも関わらず、たくさんの人人人。が、謝さんに聞くと、夜の8時ごろが一番混みあうのだとか。
珊瑚礁に囲まれた天然海底温泉区の露天風呂は3つ。満潮になるにつれ海水が浴槽に流れ込んでいくため、時間帯によってお湯の温度が変わっていきます。浴槽により少し標高差があるので、お湯の温度が少しずつ違います。大体25度から40度なので、お好みの浴槽を選んでください。3つの浴槽から少し離れた岩間にもいい湯が沸いていますが、ここは浴槽底がまだ整備されてなくて足を切る可能性もあるから、入らないでくださいとのことでした。
向こうに人が見えますね
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温度によってお好きなところへどうぞ
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気持ちよさそう~~
足湯コーナーもあります
マッサージコーナー
季節によって、マッサージサービスもあります。
夜間照明やシャワールーム、更衣室、ロッカーなどもきちんと完備されています。が、シャワーなどもすべて海水なので、入浴後はやはり宿泊しているところに戻ってもう一度シャワーしてくださいと言われました。
午後の足湯の場所
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早朝の様子
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見張り台もあり
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更衣室も完備
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SPA水療温泉区
ナビはSPA水療温泉区の室内水療エリアと露天SPA水療エリアを試しました。室内の方は人が少なかったので、結構長く浸かっていました。じ~んと体の芯かららあったまってくる感じです。それでも若いグル-プが出たり入ったり…。ナビは、ああ、これで人が少なければ最高なんだけどなあと思いました。やはり夏場の緑島は大人気なので、温泉を最大目的にし、ゆっくりと浸かりたいなら、この時期は外した方がいいかもしれませんね。お昼前後は人が若干少なくなるそうですが、夏場は暑いので、晴天で正午ごろだと外で温泉はねえ~、とは謝さんの弁。涼しくなると観光シーズンから外れますが、温泉目的ならその時期の方がいいですね。
山にも登りました!
ところで朝日温泉に入りに来たついでに、隣の小高い山まで登ってみるのはいかがでしょうか?頂上からの景色が最高だからと、小雨は続いていたけど行ってみました。ナビはサンダルで登れたので、山というより小高い丘、ですね。
頂上には、なんとヤギたちが群れを成していました。
ここからは太平洋も遠くまで望め、朝日温泉が眼下に一望できます。さらに高いところが少ない島にあっては、360度の絶景じゃないですか。
先に丘登りをしてから温泉か、先に温泉に浸かって登るか、どちらでもいいでしょう。が、頂上は周囲に柵などがないので、くれぐれも崖近くに寄り過ぎないように。突風などが吹いたら落下する恐れもあるし、小さい子供さん連れで登るのはやめた方がいいでしょう。
最高の景色じゃないですか!ここからの日の出もいいはず!
世界でも希少な海底温泉。
緑島に来たらぜひ、いえ、この温泉に入るためにぜひ緑島へ。
台北ナビがおとどけしました。