台湾中部で最大のアミューズメント施設、「日月潭」へのロープウェイにも乗ることができます!
こんにちは、台北ナビです。
台湾の中部に位置する「九族文化村」は、風光明媚、空気もおいしいし、森林浴も感じられ、1日かけて遊びたいところなのです。また、老若男女、すべての年代の人たちが楽しむことができます。広大な敷地には、空中ロープウェイがあり、入口から奥まで、文化村の様子を空から眺めることができます。戸外&室内の遊園地もあり、子供さん連れも十分楽しめます。そして、原住民エリアでは、各原住民の生活様式を知りつつ美食を味わうことができます。さらに毎日様々なショーが繰り広げられているんです。
「九族」文化村の発祥
文化村が作られたのは1980年代後半のこと。当時の原住民は9民族に分けられていたため、この名前が付けられました。その後、2001年10月に、サオ族が10番目の台湾原住民族として承認され、2002年12月にはクバラン族が11番目の原住民族に認定されました。2004年1月には、約10万人いるタイヤル族のうち花蓮県を中心に居住するタロコ族が公認されます。2007年1月、アミ族に入っていたサキザヤ族が独立した民族と認められます。そして、2008年4月には、セデック族が独立した民族と認定されることに。更に2014年、ツォウ族(南鄒)に含まれていたカナカナブ族、サアロア族が独立した民族となり、その結果2017年現在、「台湾の原住民族」は、16民族を指します。一方まだ政府に承認されていない「平埔族」と総称される原住民も多数いるのが現状です。
さて、現在の16民族は以下の通りです。
アミ族(阿美族) パイワン族(排湾族) タイヤル族(泰雅族) タロコ族(太魯閣族) ブヌン族(布農族) プユマ族(卑南族) ルカイ族(魯凱族) ツォウ族(鄒族) サイシャット族(賽夏族) タオ族(達悟族、雅美族〈ヤミ族〉) クバラン族(噶瑪蘭族)(カヴァラン族) サオ族(邵族) サキザヤ族(撒奇莱雅族) セデック族(賽徳克族) カナカナブ族(卡那卡那富族) サアロア族(拉阿魯哇族)
台湾の原住民とは?
台湾の原住民である各部族の人口は2017年8月現在、内政部統計によると総人口は556,022人。原住民族は、言語・文化・習俗によって細分化されていて、さらに多くの民族集団に分かれています。台湾総人口の2.36%を占める原住民は、平地原住民と山地原住民に分けられ、台湾東部に多く住むアミ族が約21万人で最も多いとされています。パイワン族の約10万人、タイヤル族の約9万人がこれに次ぎます。一番少ないのは、カナカナブ族で300人強。
日月潭ロープウェイ
2010年1月、台湾の中部の観光地「日月潭」と「九族文化村」の間に開通したロープウェイ!全長1,877mを誇ります。中間には2つの山が位置しており、日月潭寄りの卜吉山7号柱は996m、九族文化村寄りの8号柱はなんと1044mの高さで、この2つの山の間の距離は、786mにもなるのです。さらに、その山間の一番深いところは140mにもなり、下を見下ろすだけでスリル満点!
ロープウェイは、一箱に8人が乗れるリフト式で、乗車時間は20分、景色が一番美しいと言われる7号柱と8号柱の山間空中時間は12分間。傾斜が一番激しいところは43度まで傾くので、さながら遊園地のアトラクション気分にひたれます。ロープウェイは、九族文化村側からも乗ることができ、九族文化村に入場せず、ロープウェイだけを楽しむ人もいます。
九族文化村へ入場
桜花祭が行なわれる2月は、九族文化村で桜が満開の季節です。園内では2000株余りの桜が一斉に花開き、この期間は夜桜もたのしむことができるそうです。
2003年、日本桜協会の第19代桜女王が親善大使として台湾を訪れ、50本の桜の苗を九族文化村に贈りました。その後、第24代目の桜女王が台湾訪問を行った際に九族文化村に記念碑を建て、ここは「日本さくら名所100選」の海外初桜名所としても認定されました。
九族広場
11:30から儀式パフォーマンスショーがありました。お客さんが一人選ばれて、椅子に座らされました。3か月交代で内容が変わり、ナビたちが行った時はアミ族の豊年祭の様子でした。あまり難しくないので、一般客も参加してすぐ踊れるのがいいですね。 本来のお祭りでは女性も男性も皆が一緒に延々と踊り続けます。
13:30と15:00にショーがあります。人気があるショーなので、観客もたくさん集まります。「九族文化村」に来たならこのショーは見逃せませんし、このショーを見るためにここへ遊びに来る人たちもいるほど。この日も平日の13:30なのに、盛況でした。司会の人もユーモアがあって、元気いっぱい。各原住民族の踊りや儀式が順番に披露されていきます。お客さんとの交流場面も多いので、劇場全体が盛り上がります。クライマックスは、タオ族の男の子たちが順番に、ステージ外の水面に浮かぶいかだへ縄につかまって飛び移る場面。たぶん、ショーもあるのでわざと水にドボンと落ちる子も。でも観客は拍手喝采。
セデック族のプロポーズパフォーマンス
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サイシャットのバスタアイ祭り
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そして、終了~!
ナビは、台湾の各所で原住民ショーを見てきましたが、ここ「九族文化村」は、最高でした!パフォーマーも観客も皆が一緒に盛り上がるところがいいですね。見終わった後に、ああ、来てよかった~と心からそう思いました。
★九族広場やナルワン広場ほか、閉園時間まで様々な場所で各種パフォーマンスが見られます。
詳しいスケジュールは、以下からどうぞ!
原住民部族エリアを見ていきましょう!
紅柿副職工房
九族広場の入り口辺りにあり、ここでは各民族の衣装を着て、写真が撮れるショップもあります。中に入ってびっくり。本当に各部族の種類がそろっていて、お店の方がスカートとかズボンか?アクセはどうかと聞いてくれます。
アミ族(阿美族)
台湾の原住民族の中で最大の人口を誇るアミ族。花蓮から台東の南北広範囲に渡って多く住んでいます。南北以外に海岸側と山側でも住居様式や衣装に違いがあります。
タオ族(達悟族、雅美族〈ヤミ族〉)
タオ族は台湾の台東県の蘭嶼島に住んでいます。唯一離島に住む台湾原住民で、その特色は半穴居の地下住居。女子が出産する時に入る家屋があり、男の子が生まれたら、竹竿に紅ガニをひっかけるそうです。男性の編み笠とふんどし、独特のベストという服装は、祭礼の時のみ見られます。
パイワン族(排湾族)
パイワン族の家に入ってみました。儀式をおこなう人形たちがリアルでビックリ、もっと驚いたのは、パイワンの人たちの密葬の方法です。人が亡くなると一定の期間、うちの中の地面より低いところに安置したということで、本物のようでドキッとしました。
リアルな人形に驚き
ルカイ族(魯凱族)
ルカイ族エリア内の彫刻は、すべて陳志恒さん(ルカイ語はカラバンパリさん)の手によるものです(以前はこちらに常勤していらっしゃいました)。大きな彫刻は、ルカイ族が得意とする芸術品でもあります。
焼きイモの時間に間に合いました!ちょうど14:30はイモが焼き上がる時間で、居合わせた人たちはおいしい焼きイモを順番にもらっていました。イモの焼き方は独特で、地面に陶器の窯のような細長いトンネルを作り、その穴からおこした火の上でイモを焼くのです。最初は滑り台の上に石がたくさん並んでいるけど何だろう?と思ったのが、この石を取り除くと焼きイモがきれいに並んでいました。100個以上はありましたよ。石はルカイ族のうちの屋根などにも使用されるもので、熱に強い。もちろんここでは何回も使用するのです。焼き上がったイモの味は、ホクホクと適度に甘みがあり美味しい。
男子しか入れない集会所
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彫刻がすごい
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会議中の様子
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位の高い人は寝るベッド、若者たちは地面だそう
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プユマ族(卑南族)
ルカイ族の隣はプヨマ族です。各エリアには各族の家屋が再現されていて、中に入ると生活様式や習慣、風習を知ることができます。おみやげショップも要所ごとにあるので、買い物にも便利です。
ブヌン族(布農族)
いい匂いがするなあとフラフラ身が引き寄せられたとろに、ブヌン族の焼き肉やさんがありました。石で焼いているんですね!焼き肉は150元。米酒付きで200元。肉は塩味が肉全体にほんのりかかり、脂身がちょっと焼けた部分もいい香りがし、口に入れるとカリカリジューシーで旨い!ここの焼き肉はぜひぜひ食べてみてくださいね、と書きながらあの味を思い出し、また食べたくなったナビです。
ツォウ族(鄒族)
大きなフクロウの置物が見えたら、ツォウ族エリアが見えました。なぜここでフクロウが目立っているかというと、ツォウ族ではフクロウがうちへ飛んできたら、もうすぐ懐妊しますよという合図、新しい命を宿す=おめでたいことが来るという言い伝えがあるから。部族の守り神でもあるのです。
サオ族(邵族)
お隣は、日月潭の湖上に神様がいらっしゃるサオ族のエリアです。サオ族とクバラン族は平埔族の原住民と言われています。早くから平地の人たちとの結婚もしてきたため、生粋のサオの人と言えば3人ほどとも言われています。
タイヤル族(泰雅族)
顔の刺青が特徴的なタイヤル族のエリアです。男性は精悍な顔つきですね。昔は男性は首狩りができてから、女性は機織りが上手になってから入れ墨を入れることができました。
タロコ族(太魯閣族)
ショップもあって、アクセサリーなどを売っています。
セデック族(賽徳克族)
霧社事件はセデック族が起こした事件で、家屋の内部は、映画セデック・バレを彷彿とさせるような造りになっています。
便利な文化村内
文化村内では、食べ物にも困りません。いつでもどこでもおいしいものに出会えます。ツォウ族(鄒族)ここでは竹筒飯も販売しています。
文化村内には、ロープウェイでの移動以外に無料バスも走っています。
文化村入口にはラーメンやさん
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ナビたちはバスで、入口近くまで戻りました
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遊園地
九族文化村内の駐車場近くには、宮廷花園があります。
正門入ってすぐのところは、「観楽世界」という遊園地。カリビアンスプラッシュ(Caribbean Splash)という水の中にドッボ~ンと突入する刺激的なアトラクションをはじめ、戸外には、4種類のアトラクションがあります。歩いていると、遊園地内を走る路上列車と空中電車がありました。
金鉱山探検というアトラクションは、かなりのスピードで山をグルグル回ったり、「アラジン劇場」という室内遊園地では、12種類の遊び方ができます。
ぜひ一度行ってみてください~!
とにかく敷地が広いので、1日ゆっくり楽しみたいですね。早朝日月潭で船に乗って一周し、その後ロープウェイに並んで乗って、11:30と13:30のショーに間に合わせショーが終わってから、ショーの前後に文化博物館や各原住民エリアを見て回ることができます。休日はロープウェイで並ぶ時間も長いので難しいかもしれませんが、平日なら可能な気がします。
台北ナビがおとどけしました。