台湾一の牧場というだけあって、いたるところにかわいい牛がいます。
こんにちは、台北ナビです。一度聞いたら忘れられない名前「飛ぶ牛の牧場?」。皆が首をかしげ尋ねます。ナビもこのうちの一人。その由来は山頂にそびえる蝶蝶館が最初にでき、実は牧場設立はその後。牛も蝶のごとく、大きく羽ばたくようにとの願いが込められての名前です。さて、入口にはFlying Cowの看板。飛牛レストランには、プリンや牛乳などの牧場自家製の乳製品を販売するコーナーがありました。乳液などの保養用品は、ミルクの甘いいい香りがしましたよ。今日の案内役は王于忻さん、英語名はApple。頬のあたりがな~るほどという感じ、かわいい、よく気が利く方でした。
自然と笑みがこぼれるショップ
緑がまぶしくなってくる坂道を登りきったところが牧場の入口。どこまでも広い緑が続いています。入って右はレストラン+ショップ。左の方も牛にまつわる販売ショップがあって、クッキーやミルクヌガー、チーズ、ケーキの乳製品ばかり。北海道の会社と技術提携もあるとのことで、日本の乳製品もみかけました。隣はカフェで、ここのバーガーはおいしいと評判。買って持って帰る人も多いんだそうです。
さらにかわいい建物が奥にあって、ここでは、牛にまつわる記念品がありました。「飛牛」の名のごとく、牛が翼を生やした文房具もあります。牛好きな人なら、すべて買い占めて持って帰りたくなるようなアイディア商品や小物、ぬいぐるみも大小様々です。一番奥には広いレストラン、戸外は緑いっぱい、歩いているだけで気分爽快になれます。
ミルク鍋を食べました
さて、ランチをいただきました。パスタなどのイタリアンには「飛牛」評判の自家製モッツァレラ(飛牛ではモッツァレラ、ゴーダ、カッテージの3種を作っています)がかかっています。チーズを取るかミルクを取るか、どちらも自家製なので、選択に悩みましたが、ナビはミルク鍋に決めました!パスタは6種類くらいあり、パンはやはり自家製の麦芽パンにチーズ、この日のカボチャスープにも牛乳は入ってるしで、食材からオリジナルづくし!女性なら量的にはパスタのほうがお勧めです。ミルク鍋は女性なら2人、男性なら十分満たされる量でした。最初はミルクが薄いかな?と思ったのですが、ある程度時間がたつとミルクも煮詰まってきて、食材を加えているうちに食材からの出汁も混じり、鍋の火が自然に消えた時には、スープがいい味になっていました。鍋を食べ切るには忍耐力が要りますね。噂のプリンはすべてのセットについているので、ご心配なく。
「飛牛」のプリンは小さな風船みたいになっているのですが、つまようじでちょっとつつくと、温泉卵がつぶれたようになってでてきます。カバーをスッとはがし取って、スプーンでいただくのですが、最初の一口が…なんとも言えませんでした。ここでは、ヨーグルト、イチゴやテラミス、アズキ味のパンナコッタや焼きプリン、そしてアイスクリームも食べられます。アイスクリームは、さわやかな甘さで、ぜひもう一度食べたいと思いました。
体験する!
牧場というだけあって、かなりの面積の中にいろんなエリアがあります。ナビたちは車に乗って、山羊とガチョウ、牛の乳絞りができるところまできました。ヤギは餌がばらまかれ始めると、走って寄ってきました。この黒ヤギは台湾では羊肉鍋として食べられるヤギ、なんだかヤギが風を切って走ってくるだけで、羊肉鍋の匂いを感じたのはナビだけでしょうか?山の斜面に放牧している山羊はまた違う種類で、柵の近くに着き、草を差し入れると、気付いたヤギたちはナビをめがけて突進、かぶりつたらものすごい力で引きちぎってきました。うっかり手を緩めていたら、草全部持っていかれるか、足腰を踏ん張っていないと、体ごとヤギの群れに引き込まれてしまいます。ナビの様子を見て面白そうと思ったのか、小さな子供たちが我先にと寄ってきました。…でも、草がグッと引っ張られると泣きべそをかいて、手放すことに。あまり近づくと危ないですよ。
柔らかな感触
子供たちが2人ずつ並んで、乳絞りをしていました。親指と人差し指でまず乳首の根元を挟み、中指、薬指と下ろしていきます。子供たちは手がちっちゃいからか、なかなかうまくいきません。ナビも試させてもらいました。元をぐっと強めに挟んで指を順番に下ろすと、シューと。意外と簡単。乳牛はかなり乳房が張っていて、少し触っただけでピューと勢いよくでてきました。体験なので、乳は地面にほとばしり状態、体験とはいえかなりもったいないような。
ガチョウが向かってくる!
乳絞りやガチョウの餌付けは決まった時間があり、事前にチェックが必要です。この日は、幼稚園の団体さんが一緒で、乳絞りの後は、ガチョウの餌付けの時間。子供たちは各自が餌をもたせてもらい一列に並びました。カランコロン♪、スタッフの人が鐘を鳴らすと、ガチョウたちは条件反射でビクッ。首をピキッと伸ばし、目を細め音に耳を傾け・・・、鳴っている方向をキャッチすると、ものすごい勢いで鐘の方へ突進してきました!中には飛んでいるガチョウもいたりして、おっガチョウって飛べるんだ!なんて、ビックリ。鐘をもったスタッフは餌を手にもつ子供たちの横にいたので、地面に落ちた餌をバクバク。ガチョウの突進に驚き、餌を地面に落としそこなって、ガチョウに真正面から飛びつかれる子もごくたまにいるそうです。鐘の音=餌が食べられると訓練を受けさせたそうですが、数羽が動けば集団で動くというガチョウの習性もよくわかりました。右に左にヨタヨタ歩くガチョウが走る姿に、皆大喜び。
蝶々の館
「飛牛」の名前の元になった蝶々の森が、山のてっぺんに近いところにありました。柵で区切られていますが、柵の周りも野生の蝶が飛び交っています。色とりどりの蝶に、幼虫やさなぎ、さなぎの色も金色や黒、色々あるのに驚きました。(☆金色のさなぎは金の蝶ではなく、白い蝶になるんですって。)この中で座ってコーヒーが飲めたらいいだろうなあなんて、蝶がヒラヒラと舞い降りてくる様子を想像するだけで、ロマンチックなムードにひたれます。ナビが写真を撮ろうとすると、いかにも撮ってくださいみたく、美しい羽を全開に見せつけてくれた白い大きな蝶がいました。
部屋を拝見
「飛牛牧場」では、宿泊も可。なんとインターネット使用も可。牧場で、ネットが使えるとは思ってもいませんでした。ナビたちは、昔からある47室のうちの2タイプを見せてもらった後、新館を見学。こちらは15室あって、2人部屋~5人部屋、どの部屋も採光が十分。静かで安らぎのある雰囲気が漂っていました。2階は宿泊者がくつろげる吹き抜けの空間がありました。ここにはPCが2台。牧場に来てまでネットが使えるとは、有り難いことです。
1日中楽しめます
各種DIY教室もあり、チーズやアイスクリーム、ケーキつくりができます。この日はアイスクリームを作っている親子がいました。台湾では、こういう牧場は他にはありません。この日は牛の放牧場は見られませんでしたが、かなり歩いたし、楽しみました。2人のオーナーは現在60歳、初期は開墾にも苦労しましたが、せっかく乳牛として育てあげた牛の牛乳も、当時の台湾人(1980年以前)は、習慣として牛乳を飲まず、せっかくの牛乳をそのまま捨てていたそうです。まず牛乳を飲む教育から始め、徐々に拡大していったとのお話しを聞きました。そういえば、台湾ではピザも最初は皆まずいと言って、食べなかったそうです、乳製品は今でこそ栄養あるものとして、皆積極的に生活の中に取り入れていますが、その台湾人の食生活改革にはかなりの時間がかかったそう。ここでは、乳製品のほとんどがあり、質も味もレベル高し。ナビは機会があれば、またヤギとの綱引きをしに来てみたいと思います。
台北ナビでした。