珍しい青磺の湯とスタッフの優しさに癒される日帰り温泉レストラン
画像提供:川湯
こんにちは、台北ナビです!
紗帽山温泉郷は、北投温泉と並んで台北市内からスグに行けちゃう温泉地として知られています。とりわけ日本人駐在員が多く暮らす天母エリアから車で10~15分ほどでアクセスできちゃう手軽さが在住日本人を中心に人気を集め、今では多くの日本人観光客も訪れる温泉エリアです。今日はそんな紗帽山温泉エリアの中でも特に日本人観光客に人気の「 川湯温泉養生料理」に行ってきました!
アクセスはバスかタクシーで
台北市内から近いと行っても、このエリアは山の中。北投温泉と違ってMRT駅前に広がる温泉地ではありません。そのため、アクセスに車は不可欠。マイカーを持たない観光客のみなさんはバスかタクシー利用が一般的。台北に不慣れな皆さんはタクシー利用がオススメです。最寄りのMRT「石牌」駅前からタクシーに乗り込めば10分強で到着します(途中、よく渋滞する道を通るのでその日の交通事情により異なります)。当然、お店の前まで着けてくれるのでとってもラクちん!
台北暮らしが長い方や台北リピーターのみなさんはバスでどうぞ。MRT「石牌」駅前のバス乗り場からラクラク行けちゃいますよ。但しこの場合、最寄りの「行義路三」バス停で降りてから山道を下り、階段を下り、テクテクと5分ほど歩きます。硫黄の匂いを嗅ぎながら歩けば、ちょっとした温泉地散策気分も味わえ、おまけにいい汗かいてより温泉のありがたみが感じられちゃうかも!?ですが…暑い夏にはちょっとハードかな??
看板に従って目指す「 川湯温泉養生料理」へ。 長~い階段を下る中、耳に届くのは日本の演歌(ちょっと大音量^^;)。台湾なのになんでかなぁ~というのがナビの感想ですが、オーナーの陳延誉さんによれば「温泉といえば日本でしょう!」とのこと。どうやら台湾人のイメージする温泉はニッポンにあり。そのため、こちらの雰囲気も日本情緒がたっぷりな造りになっています。しかも、「京都に行って写真を撮ってそれを参考にデザインしてもらったんだよ。」とのこと。まるで映画のセットのような、台湾から日本へ逆戻りしちゃったような感覚に捕われる瓦屋根の建物。それらの建材も日本から調達したんだそう。日本風にするために気合いが入っています!
お湯に浸かろう!
では、さっそく温泉を拝見。温泉は2種類あって1つは男女別の裸で入る大浴場。もう1つはカップル向けの個室風呂です。
【大浴場】
「男湯」「女湯」の暖簾をくぐると、日本の温泉旅館の大風呂のように脱衣所がありました。実はコレ、かなり大事!台湾の大浴場は脱衣所と洗い場&湯船が一緒になったところが多いのです。これだと脱衣所は水でグチョグチョだし、着替える姿も湯船に浸かる人から丸見え(!)で、なんとなく日本人にとっては快適さに欠けるんですよね…。でもこれなら安心!靴を下駄箱にしまったら、コインロッカー(20元)に荷物を入れてお風呂へゴー!ちなみに、ロッカーの前は鏡スペース。無料で利用できるドライヤーと綿棒が置いてありました。ブラシや乳液、コンディショナー、タオルなどは持参してくださいね(大浴場内にシャンプー・ボディソープあり)。
女湯には 熱・温・冷とお好みの温度で選べる3つの湯船と寝湯があります。お湯は40~43℃(男湯は41~44℃)、PH2~5、泉質はこのエリアでも珍しい青湯(青磺)です。希少価値が高く、湯量が少ないことで知られる青湯ですが、「川湯」はその中にあって一番の抽出量を誇ります。そのため、とりわけ湯量が少ない冬場でも大浴場は源泉掛け流し。だから高成分で効果も抜群!だからそんなお湯を求める人で昼夜にぎわっているんですね。湯船の脇にはマッサージ室(別料金)もあり、出たり入ったり、マッサージしたりついつい長居してしまいそう!
内部も日本の温泉そのもの!露天ですが湯船の上には屋根があり陽射しや雨を遮ってくれます。
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開放感~!というより、しっぽりとした雰囲気・・・
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画像提供:川湯 |
皮膚病、関節炎などに効果絶大な青湯
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色は透明、ニオイはほとんどありません
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画像提供:川湯 |
また、注意したいのが幼児の入浴。ここ台湾での温泉入浴は、歩ける赤ちゃん(目安1歳くらい)はそれぞれの性別の湯へ。男の赤ちゃんもママと一緒ではなく、パパと一緒に入るのが一般的。どんなに小さな男の子でも男性として扱われるようです。ご注意ください!
【個室風呂】
カップルでの利用は、個室風呂がオススメ。全部で16室あり、冬場は待ち時間も必須とのこと。泉質は夏は青湯、冬は湯量の関係から青湯と白湯(白磺)をミックスしています。お湯はもちろん、お客さんが入れ替わるごとに入れ替えます。そのため好みの温度で入浴できるのがうれしい限り。薄めるお水も水道水でなく山の湧き水なので、肌に優しい感じがします。ちょっと残念なのは、広さがないことと閉鎖的で薄暗く感じること。家庭のお風呂で入浴している感じがしちゃうかも…。けれど、夜に入るのならまた雰囲気も違うのかな…と思ったナビでした。
ちなみに、個室風呂にはシャンプー・ボディソープの準備がありません。ご自分で用意してください。また、入浴は2名で(子供の場合、身長120cm以上で一人当たり200元を払えば追加OK!)。1人での入浴は受け付けていません。これは、湯当たりを起こして倒れたり、すべって転んだりした場合の事故を未然に防ぐためです。
さて、店名の「川湯温泉養生料理」からもわかるように、お食事も見逃せません。この一帯の温泉はどこも宿泊施設を持たない日帰りの温泉施設。そのため、温泉+アルファーのサービスとして凝ったお料理を提供しています。さらに400元分お食事をすれば入浴は無料!とってもお得なシステムです。
お食事はお風呂の前でも後でも大丈夫。受付でチケット購入の際に確認してくださいね。
※休日は温泉利用のみはできません。必ずお食事が必要となります
施設の雰囲気に合わせ日本料理もありますが、日本人ならお食事は断然台湾風で決めたいですよね! ということで、本日はオーナーの陳さんにオススメを見繕っていただきました。
炒川七 180元
川七は野菜ですが、薬草の1つでもあり多くのミネラルを含みヘルシー。そんな川七を炒めるとヌメっとした食感になりますが、味は淡白で食べやすい!台湾でも食べられる所は珍しいので、こちらに来たらぜひトライしたい一品です。
椒麻柔絲 380元イカのピリ辛炒め。衣をつけてサクっと揚げたイカをニンニク、トウガラシなどで炒めてピリ辛風に。ビールに合いそう!結構辛めですが日本人好みの味といえそうです。
ザ~ッと見てきた「川湯」、いかがでしたか?お湯もイイ、食事もイイ、けれどナビが最も強く心を揺さぶられたのは、陳オーナーを始めとしたスタッフみなさんの笑顔と優しさ。店内で行き場がわからずウロウロしていると「どうしましたか?」とすぐに声をかけてくれたお兄さん。受付では「日本人から電話なの、代わりに話し聞いてくれる?」と電話の相手を気遣うお姉さん。大浴場の受付のオバちゃんは親切丁寧にいろいろと教えてくれた上、店外で会ったら「バイバ~イ!」と明るく声をかけてくれました。 陳オーナーに至っては、人懐っこい笑顔で自分のお店だけでなくエリア全体の紹介をしてくれました。
日本風を謳った「川湯」でありますが、日本とはまた違った台湾らしい朗らかなスタッフとの心温まる交流も期待できちゃいそうな場所。そんな人に癒される温泉施設でした。
以上、「川湯」で心も体も温まったナビがお伝えしました~!