のどかな中部の山間部を走るレトロな駅舎も見どころの観光列車。日月潭観光のアプローチとしての利用もGOOD!
こんにちは、台北ナビです。ローカル線シリーズ、今回は中部台湾の彰化県二水駅と南投県車埕駅を結ぶ29.7kmの集集線に乗車。沿線には1999年の大地震の記憶がよみがえる集集駅周辺や、玉山への登山口になっている水里など、見どころもありますが、なにより、降り注ぐ太陽がまぶしい気持ちのいい田舎っていうのが、心ひかれます。さて、ナビはこのルートでは、水里から日月潭へ抜けるルートを選びました。
歴史をひもとけば・・・
開通したのは意外と古く、1921年に門碑潭発電所(現在の大観発電廠)建設の専用線として作られ、その後、旅客も乗せるようになったそうです。日本時代に作られたということもあり、駅舎が瓦ぶきの木造建築であったり、けっこうレトロな趣きも楽しめるノスタルジーあふれるローカル線なのです。しかも、1999年9月21日の台湾大地震では壊滅的な打撃を受けたのですが、路線は2002年2月に復興し、営業再開を果たしたのです。
台中-二水の各駅停車で
さて、ナビは台中駅から出発する二水駅経由の各駅停車に乗り込みました。台中の2つ先に「成功」という名の駅があって、ここで紀念切符をゲットしようという別の目的があったのです。
各駅停車のいいところは、運転席のガラス窓から流れる風景が眺められること。二水までは延々と平らでまっすぐな線路が続いていましたが、見て飽きることがなかったです。
二水-車埕間は一日9往復、そのうち3本が台中に直通の各駅停車でした。(列車の便数などは2006年6月現在のもの)
さて、二水駅でいったん停車した電車は、しばらく停車し、そのまま車埕行きになりました。これから、源泉駅、濁水駅、龍泉駅、集集駅、水里駅を通過してゆくことになります。この間の車窓風景の魅力はというと…。
車埕行き、いよいよローカル路線となります。
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二水駅。いい味出してます。
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緑のトンネルを通過
濁水駅から龍泉駅間。線路の両側に街路樹が取り巻いていて樹木のトンネルのようになっていることから、緑色公路と呼ばれるスポットがあります。また、大きな葉を広げたバナナの畑が沿線を通過するのも、南国を肌で感じるひとときです。
幼稚園のグループもローカル線
を使って遠足のようです。
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家族でおでかけ、楽しいね!
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「集集駅」でひと休み
集集線とはいっても、集集の駅は終点ではなく、途中駅です。が、この駅の駅舎は日本統治時代に建設されたもので、確かにローカル線名になるだけの風格は備えています。が、この駅舎、1999年9月の台湾大地震で倒壊、大打撃を受けた場所。近くの廟も崩れ落ちるほどの被害を受けたのですが、駅舎は2002年に当時のまま再建、観光名所としてにぎわうほどに復興しました。
電車は集集線沿線の最大の町、水里駅へ入りました。ここは日月潭や東埔温泉行きのバスが発着したり、台北、台中ゆきのバスなどが発着している交通の要所です。ここでゆっくりできる時間があるなら、陶器を作る窯元「蛇窯」に訪れることをおすすめ。こちらはバスかタクシーで15分ほどの山あいにありますが、敷地が広く、自慢の蛇の胴のように長い窯を中心に体験磁器作り、食事などが楽しめる場所です。
駅は震災後に建て直され、新しくなっていました。
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水里の駅前通り。下り坂の見通しのよいメインストリートです
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そして、終点駅の車埕ですが、ここはどちらかというと「行き止まり」といった感じで、かつては貨物車両が多く停車していたのか、引込み線が多岐に分かれた、ちょっとした広場になっていました。で、駅舎はちょこんとホームから離れた場所に建っていました。こちらの集落も、最近のレジャーブームで週末は観光客がたくさん訪れるようになっているようでした。
以上、台北ナビでした。