教会の中で足裏マッサージ!?台湾足裏マッサージの父「吳若石」神父に出会った~!
こんにちは、台北ナビです。
忘れもしない初台湾。絶対体験すると心に決めていたことのひとつが足裏マッサージだったのでした。今回、その足裏マッサージを台湾に広めたといわれる吳若石(ジョセフ・オイグスター)神父とご対面!
台湾=足裏マッサージという方程式がなりたつほど、台湾に根付いているので、吳神父は歴史上の人だと思っていたのですが、まだご健在です。ナビは2014年に同じく台東にある「公東教堂」で吳神父がまだご健在だと知ってから、ずっとずっとお話を聞いてみたかったんです。今回その希望が叶って、ナビ大興奮です!
台湾でよく見かける「吳若石神父」の文字
スイスのシュヴィーツ州にあるカトリックの宣教修道会のひとつである「Societas Missionaria de Bethlehem(SMB)」(台湾では白冷會と言います)の宣教師として、1970年に台湾の台東へ派遣され、その後1989年に長濱郷の長濱天主堂へやってきて今に至ります。
スイス人である吳神父は台湾へ来てからリウマチや関節炎を患ってしまい、薬を飲んでも効かず困っていました。そんな時、簡単な方法があるから、試してみたら?と教えてもらったのが「足裏マッサージ」でした。「そんなの絶対嘘!信じないぞ!」と言っていた神父。半信半疑ながらその時もらった足裏マッサージの本に従ってマッサージを続けていると、3週間後には膝の痛みが消えていたのです。
自分を救ってくれたこの方法を使えばほかの人々を救える!それこそが神様が自分へ与えた使命と信じ、足裏マッサージを普及。
現在は「台湾足裏マッサージの父」と多くの人々に慕われています。
スイスと台湾の国旗に足マーク!
でもナビには長年持っていた疑問がありました。それは「なぜ足裏マッサージを広めることが布教活動に繋がるのか」ということ。台東は台湾の中でも辺鄙でそれほど裕福ではないと言われています。医療費もままならないという環境の人も多いのです。
「そんな人々がお医者さんへ行かなくてもいいように、足裏マッサージをして元気になれば、医療費が軽減され、人助けとなる。イエスキリストだって人を救ってきた。同じことをしているだけ」
そもそもの出発点が「人助け」だから、足裏マッサージ通して「人を助けるという精神を広め、実行している」んですね。それがすなわち布教に繋がるのだなとやっと知りました。
リフレクソロジー+ツボマッサージ+陰陽五行=台湾足裏マッサージ!?
こんな絵が残されているのを知っていますか?と見せてくれたのは紀元前2330年にエジプトのファラオのお医者さんだった方のお墓で見つかった壁画。確かに足裏マッサージをしています!
少なくともこの時代には足を押してマッサージするということが行われていたということに驚きです。
壁には、ファラオ「お願い、痛くしすぎないで!」医者「あとで僕に感謝するよ!」と書かれているのだとか。痛くしませんと言っていないのが、素直~!
吳神父は主にアメリカのウィリアム・フィッツジェラルド氏の本を読んで足裏について学んだので厳密に言えば、日本で言う「リフレクソロジー」を伝えているのですが、神父流の技はこれだけに留まりません。今でもずっと足裏についての研究を行い、西洋・東洋関係なく考えを吸収し続けています。
しかもまだまだ解明されていないことが多いとも言うから驚きです。
その中でも中国医学のすごさとして「陰陽五行」をあげています。なんでも陰陽五行のバランスを整えることも頭に入れてマッサージすると、効き目が違うのだとか。だから吳神父の足裏図解にはこの陰陽五行も色づけられています。
西洋のマッサージと東洋の考えがミックスされた台湾の足裏マッサージって、最強なんじゃないかと、ナビそう思います。
手軽にできるハンドマッサージを教えてもらいました!
足裏よりは感じ方が少し鈍くなるけれど、仕事中でも気軽にできるマッサージとしてハンドマッサージを教えてくださりました。動画を撮ってみたのでご覧ください。
このハンドマッサージの方法も紹介している本も販売されています。ナビは記念にとこの本をお買い上げ。足裏と手について書かれていて、マッサージ棒もついています。
これを買ったあと、毎晩足裏をマッサージしているのですが、痛い、痛い!でも翌日身体がすっきりしているんですよね。以前はあまり効果を感じなかったのになぜかなと思っていましたが、きっと付随のマッサージ棒が効果を発揮したのだと推測。ピンポイントに力をかけられるし、自分でマッサージしてもかなりの圧がかかります。台北などの本屋さんでも購入できるのでオススメしますよ!
吳神父直々に教えた弟子が繰り出す技の数々に悶絶!
ここでマッサージを体験!
中国語の中に台湾語も織り交ぜて楽しく足裏マッサージやハンドマッサージについて語ってくれた吳神父。その神父が直々に教えた弟子たちのマッサージを受けることができます。
庭先に作ったクーラー設備もない施設に10席ほどの椅子が並びます。足湯サービスもないし、台北のお店に比べたらお世辞にも整っているとは言いがたい施設ですが、とにかく技術がすごかった!
足のすべての反射区とツボが頭に入っているかのよう!
マッサージ師さんは指先やマッサージ棒を駆使して、反射区やツボを押すのですが、どう見てもそんなに力を入れていません。なのに、ナビの足の指先をちょっぴり押すと、ナビは低めの声で「う゛…ぐほえ」と悶絶。だけれど、続けて押していくとその痛みがすぅ~と引いていくのです。
この痛い→気持ちいいを繰り返すこと30分。身体はホカホカ。スポーツ後にも似た爽快さまで感じてしまったほどです。マッサージ前は過労ぎみだったナビの身体と頭が、すっきりしゃっきり!
一般的な足裏マッサージ店と違い、黙々とマッサージをするお弟子さんたち。その中には台湾人男性と結婚した東南アジア出身の女性もいました。足裏マッサージの技術を身につけるということは、こういった人々はもちろん、独り立ちをしたい人へ働き口を見つけるきっかけにもなり、経済的自立を支援しています。
しかもここでマッサージが行えるのは神父からの教えを数十時間みっちり受けた者だけ。それに加え、マッサージの水準がきちんと保たれているのを確認するため、毎年1度試験があるので、マッサージレベルは相当高いと思われます。
時間:8:00~17:00(予約があれば20:00まで対応可能)
1回:30~40分(600元)
※足裏マッサージが受けられるエリアは撮影禁止です。
見送りに出てきてくれました
長濱の人々の暮らしを助け、台湾全土の健康をも促進したいと考える吳神父。その功績が台湾政府に認められ、台湾へ帰化し身分証を手にしました。それだけに満足せず、探究心を持ち続けて足裏研究に励み、足裏マッサージの普及に励む吳神父に敬服せざるを得ません。
以上、台東長濱にきたら必ずまたマッサージしに来ようと心に誓っている台北ナビがお届けしました。