台湾随一の蓮の生産地、白河はまさに自然の宝庫でした!
こんにちは、台北ナビです。
みなさん、蓮の花を間近で見たことはありますか?蓮の実料理を食べたことはありますか?今回ナビが足を運んだ台南の白河区は、蓮の実の生産で台湾全土の3分の2の生産量を占めています。そんな「蓮のふるさと」白河での楽しみ方をご紹介します。
白河区とは
白河区は嘉義市にほど近い、台南市の北部にあります。平原が広がり、コーヒーの産地として有名な東山も近く、湖も多い自然豊かな地域です。工場が少なく、水源が豊かであることから稲作が盛んです。そして最も有名な特産品が蓮の実やレンコン!車を走らせると車窓に稲田と蓮畑が交互に現れるのがとても印象的でした。
見てよし食べてよし!の蓮の魅力
蓮と言えば、大きな葉と真っ直ぐに太陽めざして凛と咲く美しい花のイメージがあったナビでしたが、実際にその花を前にするとシャッターを切らずにはいられなくなりました。もうその美しさたるや想像をはるかに超えていて、どのアングルで撮っても絵になるんです。
そして蓮の魅力は花の美しさだけではありません。蓮は花が枯れた後、茎が分厚くなった花托が大きくなり、その中に実をつけます。花托の表面にたくさんの通気口となる穴が空き、緑色の実が育ちます。これが台湾スイーツなどにトッピングされている蓮の実です。
まだまだあります、地下茎といわれる蓮の茎が変化してできるお馴染みのレンコンや、蓮の葉を煎じたロータス茶など栄養価の高い食材としての魅力もたっぷり!なんとも不思議で価値の高い植物だと改めて感じました!
白河にはそんな蓮に出会えるスポットがた~くさんあります。
白河のオススメスポットは達人に聞こう
臺南市農村再生社區營造協會・吳長庚理事長
今回お世話になったのが、長年台南各地の農村再生計画に携わってこられたスペシャリストで臺南市農村再生社區營造協會理事長を務める吳長庚老師です。現在理事長を務める傍ら自身が白河に設立した「稻荷咖珈工作坊」で、白河区の魅力を多くの人に伝えるべく地道に活動している人物です。「稻荷咖珈工作坊」は稲作の「稲」、荷花(蓮の花)の「荷」、東山コーヒーの「咖」からネーミングされているのだそうです。吳老師は地域と協力し合いながら、白河の観光推進のためにいろいろな旅行スケジュールを提案しています。
日本からのお客様も大歓迎とのことで、少人数であれば嘉義駅までチャーター車を手配してくれたり、日本語のできる通訳者を探してくれたりもするそうです。とても熱心で、何でも教えてくれる吳老師。白河旅行の助っ人になってくれること間違いなしです。質問や小旅行の申し込みは「稻荷咖珈工作坊」のFacebookページへ直接問い合わせてみて下さいね。
稻荷咖工作坊
住所:台南市白河區草店里54号
電話:(06)681-6689https://www.facebook.com/rlcwork/
蓮をじっくり堪能するには白河へ一泊がおすすめ
2008年から営業をしている「柚香園」
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料理上手のオーナーが手作りしてくれるおいしい朝食は、蓮畑を眺めながらいただきます!
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吳老師の話によると、蓮の花が一番美しい時間帯というのがあるそうです。それが6時から8時の間!9時には太陽の陽を浴びて蓮の花が大きく開いてしまいます。吳老師いわく、開ききった花は生命力が半減してしまうため6時頃に蓮畑へ到着して朝露の残る蓮の花がゆっくり花を広げていく様子を観察するのが理想的!ということで、早朝の蓮の花を楽しむべく白河へ一泊!
実は白河は最近観光に力を入れ始めたばかりで宿泊施設はまだ多くないのですが、そんな中で今回ナビがおすすめするのが朝食に蓮の実セットを用意してくれる民宿「柚香園」です。5~7月迄の期限定で近所の蓮池で蓮の花を観賞しながら、蓮の実料理を食べることができます。ちなみに蓮シーズン以外は中華風朝ごはんだそうです。
オーナーの賴ご夫妻
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トラックですぐそばの蓮畑まで、できたての朝食を運んでくれます。
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「柚香園」は台湾政府交通部観光局が台湾全土の合法な民宿の中から選出した「好客民宿」に認定されているため、オーナーの人柄や宿の衛生面など台湾政府のお墨付き!安心して宿泊できます。
田園風景に囲まれた宿で自然の音を聞きながら、テラスでのんびりするのも気持ちいいものです!ここで一泊しながら、お気に入りの蓮スポットを探してみてはいかがですか。蓮の観察に出かけて気づきましたが、観光客だけでなく、地元の人も三脚を手に早朝から写真撮影にきているんです。いつも見慣れているはずの蓮の花ですが、それだけ魅力的ということですよね。寝坊助のナビは実行できませんでしたが頑張って5時に出発すれば、神秘的な朝日と蓮の花のコラボにも出会えるそうですよ。
白河柚香園民宿
住所:台南市白河區北埔10-10号
電話:0910-165-53(オーナー携帯)http://hipomelo.com/tw/index.php/2013-04-13-01-18-57
朝から豪華な蓮の実料理はテンションが上がります!
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たっぷりの蓮の実を台湾マヨネーズで♪
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ヒノキのお箸をDIY
お箸と削った木クズを匂い袋として持ち帰れます。
白河の楽しみ方は蓮だけではありません。台湾ヒノキを使ってマイ箸のDIY を体験できる場所があります。1978年に創立された「美雅家具觀光工廠」は、台湾では数少ない設計から制作までを手掛けている家具メーカーで、2015年より、その製造工程の透明化や木材への理解を深めてもらう目的でできたのが「観光工場」。家族連れやお友達同士、カップルでも楽しめると思います。台湾の思い出作りに、台湾ヒノキを使ったDIYをぜひ体験してみてはいかがですか。
美雅家具觀光工廠
住所:台南市白河區甘宅里101-1号
電話:(06)681-7456
営業:9:00~17:00
休み:月~火
入場料:大人100元/子供・シルバー(6~12才・65歳以上)50元/団体(20人以上)80元
*団体は事前予約が必要です。
朝ごはんに引き続き、またまた蓮の実料理のご紹介です♪蓮のシーズン中はそれぞれのお店でオリジナルの蓮の実料理を用意するのが白河流。せっかくなので、いろんなお店の蓮の実料理を食べ比べてみるのもいいかもしれません。
美雅家具觀光工廠でお箸づくりを体験してちょうどお腹が空いたら、隣接するレストラン「花園廚房」へ足を運んでみて下さい。蓮の実をふんだんに使った料理セット「蓮子套餐」は蓮の実以外の食材もほぼ白河産のものを使用しているという、こだわりのお料理です。一品一品に思いが詰まっていて、日本人好みの味付けだと思いました!おいしくて、ナビは完食!あぁ~、また食べに行きたいっ!5~7月の期間限定です。
花園廚房(美雅家具觀光工廠の隣)
住所:台南市白河區甘宅里101-1号
電話:(06)681-7456
営業:9:00~17:00
休み:月~火
ミニマムチャージ:1人50元
蓮の葉に包まれたご飯。お米は六甲のコシヒカリ!
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蓮の実とアスパラのさっぱりした炒めもの
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蓮の実入り鶏の薬膳スープ
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近隣の梅山で採れた梅を使ったゼリーも絶品でした!
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吳老師のツアー日程でも体験できる、近隣の将軍山の紅土を使った鹹蛋づくりにも挑戦してきました。最近では塩水で作る人も多いそうですが、伝統的手法で作った方が何となくおいしそう!と思ってしまうナビ。粘土のある紅土を使うと、均等に塩分が卵にしみ込んでいくのだそうです。表面の麦殻にも何か意味があるのかな~?と思い聞いてみましたが、土で表面がベトベトするのを防ぐためのものだとか。
紅土で包んで20日待てば完成ですが、10日目のもので目玉焼きを作ると程よい塩加減でおいしいのだそうです。持ち帰った後は風通しのいい日陰で保管するとよいそうです。完成が待ち遠しい~♪
内角里活動中心
住所:台南市白河區内角里6鄰內角84之18号
電話:(06)685-5102
※体験の予約は稻荷咖工作坊のfacebookから可能ですhttps://www.facebook.com/rlcwork/
紅土と麦殻をセッティング。
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アヒルの卵はしっかり消毒して!
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せっかく白河へ行くのなら・・・
高鉄「嘉義」駅から出ているバス「台湾好行~關子嶺故宮南院線~」を利用して近隣の「土溝農村美術館」や「關子嶺温泉」へも足を運んでみて下さい。
後壁にある「土溝農村美術館」は台南藝術大学の学生さんたちが10年ほど前から村の人達と築き上げてきた、芸術が根付く村として今注目を浴びています。村のあちこちに、村に溶け込む形で芸術品がちりばめられています。今回立ち寄ったのは使われていない工場跡を利用して作られたアート農場「優雅農夫藝文農場」です。土溝代天府のお隣にあり、アートの中でお食事ができる場所です。
<土溝農村美術館へのアクセス>
高鉄「嘉義」駅から台湾好行「關子嶺故宮南院線」に乗車し、A2「後壁火車站」で下車。タクシーもしくは自転車であれば20分程度で「土溝農村美術館」に到着します。
「優雅農夫藝文農場」へは台鉄「新營」駅から休日のみ運行の新營客運「黄6-1」に乗車し「土溝代天府」で下車が便利です。
15名以上の団体であればこちらのセットが予約可能です。地元の素材を生かした季節の料理、特にサツマイモの天ぷらがおいしかったです!
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地域により具材が異なる農民のごはん「割稻飯」。村のお母さんに作り方を教わったという「割稻飯」には千切り大根が入っていました!
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個人で訪れる場合は、こちらの単品です。
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料理を作ってくれているのが「土溝農村美術館」発起人のひとりでもある魏さんです。
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優雅農夫藝文農場
台南市後壁區土溝里32號
(06)687-1322
10:00~18:00(最終入場17:00)
月~水休み
入場料150元(お菓子、50元の商品割引券つき)、季節の田園食380元(要予約)
「土溝農村美術館」の後は、泥温泉で有名な「關子嶺温泉」巡り!温泉宿に一泊して、旅の疲れを癒したいですね。泥温泉は疲労回復の他、美容効果も抜群です。
<關子嶺温泉へのアクセス>
高鉄「嘉義」駅から台湾好行「關子嶺故宮南院線」に乗車し、「關子嶺站」で下車。「白河轉運站」から乗車すれば20分ちょっとで到着です。
以上、地方ののんびりした時間とうつくしい風景たちに癒されまくったナビがお届けしました。