台中を代表するお菓子「太陽餅」のことを知ろう! 「太陽餅」という名前は日本と関係があるって知っていました? 太陽餅DIYもできますよ~♪
こんにちは、台北ナビです。
台中の銘菓と言えば……「太陽餅」!そんな太陽餅のこと、どれだけ知っていますか?正直に告白すると……ナビはあのボソボソとした食感があまり好みでなく(失礼!)、全く興味がなかったのです。
しかし、今回「台湾太陽餅博物館」を訪れ、太陽餅のことを知ってから、一口食べてみると……あれ?おいしい!食べ物って物語と一緒に食べると、おいしさが増すのだと実感!ナビのように、今まで太陽餅が苦手だった方にも是非太陽餅のことを知ってもらいたいです。
台鉄「台中」駅から徒歩圏内!日本統治時代に建てられた建物は雰囲気バッチリ♪
台鉄「台中」駅から徒歩8分ほどで到着する「台湾太陽餅博物館」。太陽餅のお店がたくさん店を構える台湾大道一段にあります。赤レンガで造られた建物は日本統治時代に建てられ、「全安堂」と呼ばれています。
元は薬屋さんとして使われていました。元の家主が外国へ移民したことから、長年使われることなく廃墟同然になっていましたここを、リノベーションし、台中銘菓の「太陽餅」のことを知れる博物館として近年オープンしたのです。
太陽餅を知れる・買えるだけじゃない!台中のステキにも触れられます♪
ここが面白いのは、太陽餅博物館と言いながら、太陽餅自体の展示よりも、台中の町、台中のアーティスト、台中名産の取り扱いの方が大きいこと。太陽餅やパイナップルケーキを販売している1Fには、台中の「良いもの」をジャンル関係なく展示しています。
ナビが訪れた時には、テキスタイル、醤油、米、香、茶、漆塗りの箸が展示されていました。これらの購入も可能ですよ~。
西川米店の作るお米はタロイモの香りがするというもの。今、人気ですよ~
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色々なしょうゆを作っている「御鼎興」。中にはパイナップル入りというしょうゆも!!
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お香にほれ込んだ台中の若者が作っている「馨心齋香品」
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太陽餅と一緒に飲みたくなるお茶も販売!
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もちろん太陽餅を販売するのがここの大きな目的ですが、「台中の魅力や歴史をもっと多くの方に知ってもらいたい」という思いが強いため、台中に関する展示が随所に飾られています。
超こぢんまりした太陽餅に関する資料館!でも、デジタルな展示で子どもも大人も楽しめちゃう☆
資料館は階段をのぼって右手にあります。太陽餅を説明するには、台湾菓子のことも知らなければいけないと言わんが如く、太陽餅の展示エリアの半分以上は、台湾菓子と台中についての説明があります。写真や文献だけでなく、こどもたちにも興味を持ってもらおうと、パソコンを使ったゲーム、なんちゃってプリクラのようなものが撮影できるものなど、新しい技術を取り入れています。
撮影した写真を指でなぞると……
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違う写真が出てくる!!
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個人的にはお菓子の種類によって使われる型も異なることに驚きました。また、伝統的なお菓子は神様へお供えするのによく使われたことから、縁起のいい模様が刻まれた多いのも特徴なんだそうです。
「太陽餅」が太陽餅と呼ばれ、台中銘菓である理由に迫る!
「太陽餅」って何でこの名前なの?なぜ台中銘菓なの?という謎を抱えていたナビ。今回その謎が解けたので、皆様にもご紹介します。
その昔、お菓子は裕福な人しか食べられなかった贅沢品でした。高価な型が必要であること、砂糖が高かったことなどの理由からです。戦後、暮らしに余裕が出てきた人達が気軽に食べられるようにと、型を使わず、比較的手軽に手に入れられた麦芽糖、小麦粉、砂糖、油だけを使って作られたシンプルなお菓子が太陽餅なのです。
案内してくださった陳さんによると、日本統治時代に和菓子は日の丸だといわれていたそうです。それは四角い白い紙で丸い和菓子が包まれていて、その紙を広げると、日本の国旗のように見えたというのが由来なのだとか。そのイメージが強かったため、このまぁ~るいお菓子の名前にも「太陽」の文字をつけたそうです。日本と関係があったとは驚きですよね。
また、なぜ台中銘菓なのかというは、鉄道と関係があるようです。その昔、台湾の移動手段と言えば鉄道。各駅に到着すると、「弁当~弁当~~」と声が響いていたようですが、台中駅では太陽餅も売られていたため、「弁当~弁当~~太陽餅~~~」と言っていたそうです。旅客たちは「太陽餅」の声を聞くと、あぁ台中に着いたのだなと思うようになり、太陽餅が台中銘菓となったという物語があるんだそうです。
魏清海さん(阿明師)の紹介
太陽餅を発明したのが魏清海さん(阿明師)だと言われています。そのお孫さんにあたる三代目が亡くなり、彼のお店が途絶えてしまうことに心を痛めた、かつての同僚や友人たちが、「全安堂食品股份有限公司」を立ち上げ、この「臺灣太陽餅博物館」を作ったという経緯から、1階では魏清海さん一家が守り続けたというレシピで作る太陽餅やパイナップルケーキが販売されています。もちろん試食もさせてくれますよ~。
今回は、2階のカフェで試食をさせていただきました。カフェでは台湾コーヒーや台湾紅茶がいただけます。気に入ったらその場で購入も可能です。
冒頭でも述べたように、ナビはどちらかというと口の中の水分を吸い尽くし、パサパサな太陽餅はあまり好みではなかったのですが、ここの物は予想外においしい!しっとりさっくりとした皮の中から、ねっとりとした餡が出てきて、なぜか懐かしい気持ちになるそんな味でした。レシピがいいのだと思いますが、それ以上に歴史を聞いて、その物語ごと食べているからなのだと思います。是非試食前に資料館をのぞいて、太陽餅のことを知ってみてくださいね。
ここのはおすすめ!
パイナップルケーキは土パイナップルのもの。甘さと酸味のバランスが抜群でナビ好みです。パイナップルのザクザクとした繊維の食感も「パイナップルを食べている」という気がして、おいし~い!!
太陽餅を自分で作ろう!
このパッケージ、いいでしょ??
こちらは太陽餅を自分で作れるDIY教室(要予約)も開催しています。ナビが訪れた時は、地元の小学生が太陽餅つくりに没頭していました。みんなとっても真剣に皮をこねていましたよ。
DIYは9~15時の正時に開催され、4人以上から参加可能。手作りの太陽餅8個に全安堂の建物を模したオリジナルパッケージがついて250元/人で体験できます。なんと!古蹟を250元で持って帰れちゃうってわけなんです。