台湾固有の薬草が見られる植物園、なのに、薬草鍋レストランがいつも大賑わい!
こんにちは、台北ナビです。
台東県卑南鄉明峰村に位置する「臺東原生應用植物園」は、日本時代から薬草の研究が行われてきた場所で、現在15000坪の土地には315種の薬草園を始め、レストラン、ショップ、イベント広場、景観歩道などがあり、一日中楽しめる観光スポットとなっています。「植物園」と名売っていますが、薬草鍋(→食事)目的で訪れる人が大半で、ナビたちもそれ!ぜひぜひここにきてまで食べる価値ありの薬草鍋をご賞味ください!
「台湾好行」バスの縱谷鹿野線に乗って、「原生植物園」で降りるとそこが入口です。入口には大きな人工の滝があり、夏場は清涼感満点、ちょっと熱帯雨林に入っていくような気分になります。中に入ると、目的のレストランは右側です。
実は台北市内にも「原生園」レストランの加盟店があるのですが、品数の豊富さや植物に囲まれての環境と絶景を考慮すると、やはりここ、台東まで来るべき!と思いました。
こちらの薬草群の売りは、毎朝採る新鮮さ、オーガニックであること、料理以外のソースやスイーツ、飲み物など口に入るものはすべてと言っていいほど薬草を利用していること。体に良いということをモットーに、薬草鍋のスープ出汁にももちろん薬草を使用。高級ホテルを思わせる内装でリラックス感も上がります。
広い~~!
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窓際もいいですね、スープはもう入っています
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平日のお昼でも予約必須の大盛況です
ここで食べられる薬草鍋は、メニューでは「養生汆燙鍋」と書いてあります。
セルフのテーブルには、毎日13種~18種の薬草を含む野菜が並んでいます。この日、ナビがチェックしたのは、以下でした。山芹菜、地瓜菜、角菜、咸豊草、巴蔘菜、紅莧、油菜、紅鳳菜、白馬歯莧、龍葵、山苦妹、紅萵苣、赤道桜草、明日葉、白鳳菜、菊苣、假酸漿、紅蘿蔓、消渇草、土人参。名札を見逃したものもあるので、もっとあったような気もします。
とにかくすごく種類が多くて、ナビは地瓜菜や油菜、紅莧以外は見たことも食べたことのないものばかり。なので、とりあえず少しずつ全部食べてみます!
自然、オリジナル、軽食、健康の概念で、厳選された食材が並んでいます。見るだけで食欲がそそられますが、食べられる量をとって、取り過ぎないよう。食材を無駄にしないようにとのこと。エコ概念の基本は、体にも負担にならないということです。油を使用していないので、胸やけや胃もたれも感じず、ヘルシーかつ体に優しいのです。
常にあるメイン野菜は、土人参、山芹菜、地瓜菜、角菜、巴蔘菜、紅鳳菜、白馬歯莧、龍葵、白鳳菜だそう。副菜としては、キノコ類、昆布、タロ芋、凍豆腐、団子類、かぼちゃなど。肉類にはチキン、牛肉、豚肉。主食としてご飯、雷公根米苔目、紅刺葱肉燥などがそろっています。ソースも各種あって、香椿、タイ風レモングラス、梅、クコの実などなど。フルーツやスイーツも豊富で、薬草スイーツと聞くと、いくら食べても太らない?気がします。特に印象的だったのは、薬草コーヒー!すっきりした味わいで、薬草ケーキにピッタリでした。スイーツは他にも霊芝仙草プリンや五穀スープなどがあり、お茶は霊芝茶、ドクダミ茶、帝王茶、香椿緑茶など、お好きなものをどうぞ!
養生汆燙(薬草)鍋(セルフ式):439元/大人、296元/6歲以上~12歲以下の子供(3~6歲で席が不必要なら清潔費として60元)。
食事をする場合は、別途購入園券を買う必要はありません。
営業時間:11:00~20:00。食事時間は1時間。
スイーツ、フルーツ飲み物は、下午茶區(アフタヌーンティーエリア)でどうぞ。
薬草コーヒーと薬草ゼリーやケーキ、台東キンカン菓子、ご当地スルーツ!
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戸外で、飲み物やスイーツをいただくのもいいですね~
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薬草類は食べる前に生で味わって、それから鍋に入れて食べてみて、と同行の台湾人スタッフに言われました。種類が多いので、途中で分からなくなってきましたが、生と煮たのではだいぶ味が違ったり。また、噛むほどに甘くなったり、酸っぱかったり、苦かったり、辛いのもありました。
食べてみないとわからない、驚いたり感心したり、皆でワイワイ言いながら食べるのも楽しいものです。
養生御膳餐(合菜)(10人分/1テーブル2500元~)もあります。営業時間:11:00~14:00(ランチ)、17:00~20:00(ディナー)
★レストランに関しては、要予約。平日でもとても混みあっています。遅くとも3日前には、(08)957-0011ex11、12へどうぞ。
薬草園(一部)
315種の薬草がここには植わっています。日本時代に開発された場所なので、その時代からのものや土地柄、原住民が生活の一部として古代から今まで使用しているものもあります。今回は原住民と関係が深い薬草の一部をご紹介します。
左手香:蜂や蚊に刺されたときに塗る草。山に入ったとき、生活の中で、原住民はそうしてきました。
雷公根:レストランの米苔目に練りこまれている薬草。お腹が痛い時に食べたり、痛い箇所に塗るのもよいそう。ショップでは、マッサージクリームやオイルの原料としても使用されていますよ。
紅刺葱:原住民料理によく使用されます。卵焼きに入れたり、つけ汁、魚スープ、白酒などにも使用。この木の幹を切って酒に漬け、飲むと筋肉痛に効き、痛みを治します。
魚腥草:ドクダミのこと。風邪、咳、のどの痛みに効き、免疫力をつけます。卵料理やスープに使用。お茶にも使用されます。
羅氏鹽膚木:またの名を「山埔鹽」と言い、早期原住民は果実を塩の代用としていました。果実を食すことで、水分も摂取していたのです。根は、消炎解毒、止血、咳血、胃痛に効き、葉や根皮は、毒蛇に噛まれた時の治療薬となり、マラリアにも効果があります。樹皮は、水で煮て干して、砕いて粉にすると火薬になるそうで、身を守りつつ、攻撃にも使えるという万能の木と言えますね。
他にも脳中月というスープに入れるとよい薬草もありました。子供がもっと背が伸びてくれたら、と願う親はご使用ください、とのこと。小学生の時に飲むと効果があるそうですよ。
植物ビデオ観賞時間:11:30~14:30、15分に一回、視聴室内で観賞します。
鄭春喜さん
ショップの前には、ほぼ毎日草笛を吹いたり、草でバッグなどを作るお爺ちゃんがいます。ナビたちが近づくと、即興で日本の歌を数曲披露してくれました。陽気な鄭春喜さんは、菖蒲のような草で、あっという間に小さな冠とか小さなバッグも作ってくれました。ナビたちは何回か草笛に挑戦ましたが、音を出すのって難し~い!
ここでは、約70種のヘルシー食品やサプリメントなどなど、体にいいものが販売されています。しかも独自の製造工場をもつ「臺東原生應用植物園」では、商品の原料はすべてこの土地にあるものから。これは安心できますね。
帝王茶:薬草園での羅氏鹽膚木の樹皮が含まれています。樹皮は火薬に使用されたと言っていましたが、コレステロール値を下げ、通風に効きます。ゴボウも含まれています。
順暢茶:ナビが便秘に効くお茶ありませんか?と聞いたら、こちらを紹介してくれました♪
香椿茶:明日葉やレイシが含まれています。
他にも決明子や桑の実も含まれ、体によさそうな魚腥草(ドクダミ)茶やウコッケイスープの出汁や薬草麺もあります。
どれも効きそうだけど、香りも独特なものを放つようで、好みは分かれそうな感じ。精力スープや仙草、薬草調味料、ハンドクリームなど、食するもの、飲むもの、つけるものと体にいい物なら何でもあります。
以上、台北ナビでした。