台湾南部の魅力がいっぱい詰まった老街です
呉文平さん
こんにちは、台北ナビです。
台鉄「屏東」駅から車で約20分のところに、里港老街はあります。
里港郷で「薫之園」というハーブレストランを営むオーナー呉文平さんは、以前はカメラマンで台湾各地の写真を撮っていました。レストラン業が落ち着いてきてから里港郷のためにと老街の老舗店などをカメラに収め、数年前に自主出版しました。それが屏東県長の目に留まり、2冊目も作ってくれと今度は予算を出され、「阿里港小旅行」という里港郷の観光本を作ったのです。呉さんのお店を訪れたナビは、この小さなかわいい本がすぐ目に留まり、呉さんにいろいろおいしいところなどを聞き始めたところ、じゃあ、皆で行こう!(一行は呉さんと奥さん、お姉さん、店のスタッフとナビたち4名の計8名)となり、老街巡りをしてみました。
里港老街
「老街」は台湾各地にありますが、その土地ごとの特徴をもっています。名前の通り、古くからある通りです。老街の発祥は、大体その土地の信仰と関係がありますが、里港も他例にもれず媽祖廟を中心に発達してきました。廟の近くには昔から皆が食べ親しんできたその土地ならではのおいしいものがあるのです。ここでナビが期待したのは、やはり南部の、里港でしか食べられないもの!ナビの期待通り呉さんが紹介してくれた店はすべてそれでした。ここに来なければ他ではないもの、これは旅の印象を強くする必須要素の一つですよね。
こんな豚足見たことない!
大皿350元、豚足を満喫
着いて呉さんがまず案内してくれたのは、ワンタン、そして、豚足の店!
里港老街に来たらここは必須、老街を代表する食堂とも言えます。ワンタンのおいしい店は台湾中にありますが、食べてみたらここも外せなくなりました。呉さんたちはスープがおいしいんだよ、ということで汁ありと汁無しの両方をいただきましたが、どちらもおいしかったです。まずワンタンがすごく小粒で皮が薄くて、早く食べないと溶けそうなくらいの繊細な粒。スープもお決まりの台湾セロリがいい薬味となり、油葱酥は少な目ですが、品よく香ばしさをそこはかとなく漂わせています。これは参りますね。汁無しはラー油を入れることをおすすめします。ちょっと辛くなるけど味を調整しながらお好みでどうぞ。
骨付き一皿100元
そして、テーブルに運ばれてきたのは、豚足。なんと、いつも見る醤油色ではありません!湯がいただけのようですが、臭みもなくどちらかといえば豚肉のいい香りがする極上肉に仕上がっています。甘いとろみのある特製醤油にニンニク汁を加えたものにつけて食べます。これは箸が止まりません!60年老舗で、いまだ不動の地位を築く理由がわかりました。
他にも麺や野菜などのメニューもあります。
ワンタン店のお隣さんの緑豆露。緑豆100%の「古早味緑豆露」は炭焼きの味がします。
これも初めて飲みました。台湾では夏場、家庭で緑豆湯をよく食べますが、あの粒粒感が苦手な人は、ぜひこちらをどうぞ。緑豆ジュース!ヘルシーです。
文富豬腳餛飩
屏東県里港郷玉田村永楽路8号 (08)775-8833 8:00~21:00
これぞ中華菓子!
お腹も膨らんだナビたちは、媽祖廟のほうに足を向けました。
店先にパンを並べ、昔ながらのお菓子を売っているおばあちゃんがいました。息子さんが後ろで廟への供物用のパンを作っていて、呉さんの同級生だそう。パンもおいしそうですが、ナビたちの目に留まったのは、お菓子類。特に丸い餅系のもの。ナビ一員が、これ、パイナップルケーキよと購入したのは1枚100元の丸型。昔はこの形で、しかも中身は冬瓜メインだったのですが、なんと里港では中はパイナップル!さすが果物が豊富な屏東。おばあちゃん曰く、冬瓜のほうがコストがかかるのよ、とのこと。彼女は他にも肉味やいろいろ買い込んでいました!
王振合西点麺包坊
屏東県里港郷大平村大平路1号 (08)775-2035
パンやさんのお隣は、ナビが大好きな台湾風生春巻きの屋台です。
台北では、とんとおいしい台湾風生春巻きに出会えないのが、台南の國華街で白糖を入れた春巻きを食べた時は衝撃でした!かなりボリュミーだったのですが、ナビは一個ペロリと食べてしまいました。そして、ここの作り方も同じです!まずは2枚重ねの皮の間に白糖。そして野菜、もやし、花生(ピーナッツ)粉、さらに台南と同じで煎り玉子、そして肉の切り身、最後に白糖をもう一度まぶし捲きました!これはおいしいに違いない! 即行かぶりついたナビは至福の瞬間を迎えました!
里港廟口前春捲
屏東県里港郷大平村大平路3号 (08)775-1372 10:00~17:00
古早味香蕉冰と紅豆湯
タロ芋餅も一緒に
古きよき味バナナかき氷。この看板を見たら、入らないわけに行きません。ふわふわっとしたかき氷に甘い汁がかかっています。これもまさしくナビが台南の菁尞老街で食べた味でした。そして、台湾のおじちゃんたちが今でも懐かしく思う味だそうです。一度食べたら、なるほど!とわかります。子供のときにこれを口にし、大人になって食べたら童心に返ってしまう味。
★香蕉(バナナ)冰といってもバナナがのっかっているわけではなく、バナナ蜜のようなものがかかっているのです。これが甘くて懐かしの味♪
そして、冬場食べたいスイーツの一位は紅豆湯ですが、ここのはアズキの産地で有名な屏東の萬丹産のいいものを使用しているので、粒もふっくらと大きい。豆のいい味がします。さらに湯圓が丸々のツルツルではなく、手でちぎってつぶしたような形なのがすごくいい食感でこれもオーダー必須のもの。
泉和冰室
屏東県里港郷大平村仁和路34号 (08)775-0708 8:00~22:00
午後数時間で店じまいの屋台です
午後、皆が昼寝から覚めて動き始めた時に準備を始め、夕方くらいに売り切れたら終わりの屋台。看板の芋頭酥はあっという間に売り切れます。おじさんが後方でせっせと作り、すぐに揚げるのが追いつかないくらい。タロ芋はそのままの味で、それを素食のビスケットにはさみ、粉でまぶして揚げる。簡単なおやつとして作られたのが、今ではこの里港老街の名物となり、ここ以外では見かけません。
うまい、うまい、それ以外の言葉が出てこないくらい、ナビたちはアツアツをホクホクほおばりました。他にもおいしそうな揚げ物がいっぱいあったけど、今日はこれでお腹もリミット。今回呉さんおすすめのチマキの店が開いていなかったので、次回も来なければいけない理由ができました♪
芋頭餅
屏東県里港郷大平村仁和路(泉和冰室向かい)
0921696133 午後2時くらいから売り切れまで
以上、お腹いっぱいになって幸せなナビがお届けしました~。
また、第2弾も乞うご期待!