「台湾の西湖」と呼ばれる南部でも屈指の観光地。375ヘクタールある敷地は、一日かけないと回りきれない広さ!
こんにちは、台北ナビです。
その大きさと美しさから、「台湾の西湖」とも呼ばれている澄清湖。澄清湖は、高雄市郊外にある人工湖で、かつては蒋介石元総統の別荘地でもあり、毎年100万人が訪れると言われる南部でも屈指の観光地なんです。見所がたくさんある敷地はなんと約375ヘクタール!もあるため、一日かけないと回りきれない広さ。週末には高雄市民が散歩したり、バーベキューをしたりする憩いの場でもあります。
澄清湖へ出発!そして澄清湖内での交通は…?
堂々たる正門
まず、澄清湖までのアクセス方法は、市内バスかタクシーが便利。市内バスの場合は、高雄駅から60番のバスでアクセスできます。その他高雄市内の別の場所からは70番、紅30番も走っていますので利用してみて下さいね。
敷地の広~い澄清湖。車やタクシー、バイク、自転車の乗り入れも可能ですが、入場料100元(子供50元)の他に、車は60-100元、バイクは30元の入場料が別に必要です。
歩いたら一日かかってしまう!とも言われる広さなので、時間のない方やお金に余裕のある方はタクシーを利用するのも一つの手です。敷地内の所々には駐車場があるので、スポットごとに止めてもらって、駐車場から歩いて観光すると効率よく回れますよ~。
まずは入り口正面からスタート!
中央に見える中華風の建物は実は水族館♪
入り口を入ると正面に階段がみえてきます。ここを上ると中央には、蒋介石の像と遺嘱の碑があります。この更に上、向かって左右に並んでいる中華風の建物は一見何だろう?と思うのですが実は水族館。
右が「淡水館」で左が「海水館」ですが、2015年1月現在「海水館」は改装中で入ることができませんが、右側の「淡水館」には無料で入ることができるので、是非立ち寄ってみて下さい!
水槽をながめる一時…
「淡水館」は3階まであり、1階は淡水魚館、2階は熱帯魚館、3階は金魚館。
世界から集められた淡水魚は100数種類とも言われていて、世界最大の淡水魚の剥製などもあり、水槽を見つめていると時を忘れそうですが、澄清湖の観光はまだ始まったばかり。次のスポットへすすみましょう!
澄清湖八景とは
澄清湖八景はスポットごとにこのような碑が立ってます
湖面約103ヘクタールある澄清湖の周りは、7キロの環状路が整備されています。
この沿線の地域は「澄清湖八景」として「梅隴春曉」「曲橋釣月」「柳岸觀蓮」「高丘望海」「深樹鳴禽」「湖山佳氣」「三亭攬勝」「蓬島湧金」の8つのスポットに分かれています。第一景の「梅隴春曉」とは、入り口の門のところから前述した水族館を含め、向かって右回りに蒋介石の別荘である澂清楼までの景色のことです。
第二景の「曲橋釣月」とは、九曲橋から豊源閣までの景色。この中で是非チェックしたいのは、許願池と九曲橋の2つ。許願池では、金の弥勒菩薩(布袋様)が大きなお腹で両手を挙げて明るく迎えてくれます。この池にコインを入れてお願い事をすると叶う?!とか。お願い事がある方は是非やってみてください~。
九曲橋は、湖に架かっている9回ジグザグに曲がった橋で、この橋を渡りきると厄除けできると言われている人気スポットです。橋の上からの眺めも美しいので、景色を眺めながらゆっくり橋を渡るのがおススメ。ここに来るとやっと湖にやってきた~と感じられることでしょう。湖だけでも約103ヘクタールもあるので、場所によって眺めも様々。季節や時間によってもまた景色が変わるので、何度来ても楽しめますよ~。
湖の用途
でも、どうして澄清湖が造られたのか、皆さん気になりますよね。
実は澄清湖の水は、もとは「曹公圳」という水路の農業用水だったのです。その後、日本統治時代末には軍事用そして、工業生産用の水の必要性が高まったので、1939年に供水設備が増やされました。戦後の1946年には「高雄工業給水工務所」として設備を整え、再び供水を始めたのですが、澄清湖の土地は、近郊住民の開拓や樹木伐採によって泥砂が積もってしまい、毎日供給できる水は1万トン足らずとなってしまったのです。それでも何とかアルミ工場などへ水を送り続けていました。
1951年、政府の経済発展政策で、工業用水の需要が増えたので、「台湾省高雄工業給水廠」となって、公共事業を行うために政府の下に置かれました。政府からのお金や整備、供水設備などが増えたことで、一日の供水量は4万トンにも達したそうです!
一大観光地となりました
その後、澄清湖の周りで占用されていた土地を取り戻し、農村復興委員会と共に造林や周辺道路などの整備が行われました。1973年になると、政府の命令で水道事業を行う「台湾省自來水公司」が澄清湖を管理することになりました。
澄清湖は、その景色の美しさから1954年にはすでに多くの観光客でにぎわっていたそうですが、1959年には正式に観光地として一般に公開されたので、その年にはたった4ヶ月の間に21万人!もの人が訪れたそうです。
澄清湖八景を続けてご紹介!
次のスポットへレッツゴー!
九曲橋で湖を思う存分眺めたら、次の第三景に進みましょう!第三景の「柳岸觀蓮」は、ボート乗り場。甘泉橋の左側にあります。湖の深さは1.4キロメートル。以前はここでボートの貸し出しが行われていましたが、現在は残念ながら行われていません。湖の景色だけ楽しみましょう。
第四景「高丘望海」は、中興塔、富国島、楼までの間の景色。2000人同時にバーベキューができる広大なバーベキューエリアも含まれていますが、中でも人気スポットである中興塔は必見です。中興塔高さ43メートル、七重の塔で、湖畔で最も高い場所に位置しています。南京霊谷寺の霊谷塔と玄武湖のスタイルが合わさった立派な塔です。中の二重螺旋階段は338段もあります。上に上ると高雄の町が一望できるので体力と時間のある方はどうぞ~!
案内板があるので分かりやすい!
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湖と対岸の融合した景色をじっくり楽しんでください~
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バーベキューをする場合は入り口でチケットをお求め下さい~
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本当に広いです!
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まだまだ続きます~
第五景「深樹鳴禽」は、千近く木の種類があると言われる千樹林と現在民間に貸し出されているという欖秀楼。
そして、第六景「湖山佳氣」は、千樹林の向かい側に突き出ている半島で、エリア内には国軍忠霊塔、正気亭があります。
第七景「三亭攬勝」は、有如亭とその右側の淡如亭、左側の清如亭です。
最後の第八景「蓬島湧金」とは、澄清湖後方、東側に位置する得月楼からの眺め。得月楼は、中国北方スタイルの塔で、以前中は民間で運営されているレストランでした。現在は残念ながら、レストランは営業していませんが、得月楼を見ることはできます。お時間がある方は、澄清湖の入り口の門に向かって右手側にある大埤路という道に沿って、歩いてみてくださいね。この道の途中に湿地公園や得月楼などがあります。
木がたくさんあるので、フレームのように写ります!
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見所たくさん~
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時間をかけてゆ~っくり楽しみたい澄清湖
新しくできた宿泊施設
さて、澄清湖には「青年活動中心」や新しくできた「澄清湖水様会館」もあり、キャンプや宿泊もできるようになっています。一日ではなかなか回りきれない澄清湖。
アクティブ派の方には、高雄市内の観光とあわせてこちらに宿泊するのもおススメです。時間をかけてゆ~っくりと楽しんでくださいね。澄清湖附近のお店には、レンタサイクルがあるところもあるので、自転車で湖畔を一周というのも可能ですよ~。
蒋介石が避寒に訪れたと言われる別荘は
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こちらの建物です
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いつ行っても季節や時間ごとの風景と自然に触れることのできる澄清湖。「台湾の西湖」と言われるのもうなづけます。
特に、台湾南部の観光では見逃せないスポットです。
以上、台北ナビでした。