台北から電車に揺られて1時間!以前炭鉱で栄えた町で出会った美食の数々に思わずニンマリ~♪
こんにちは、台北ナビです。
台湾には以前炭鉱で栄えた場所がたくさんありますが、新北市の「雙溪」もそのひとつです。日本人に人気の観光スポット十分、九份からもバスでアクセスできる「雙溪」にある「柑脚社区」では、区をあげて元炭鉱の町のことを知って欲しいと色々な取り組みを始めました。
炭鉱の町で生まれ育ち、没落を経験し、それでも笑顔で暮らす阿嬤(おばあちゃん)に会いに、ナビは一路「雙溪」へ行ってきました!
台北駅から電車で1時間のミニトリップ!
台鐵「雙溪」駅前の朝市も楽しいですよ~
台鉄の自強号に乗ると1時間弱、区間車だと1時間半弱で到着する「雙溪」駅。「雙溪」駅から車に15分ほど乗ると到着するのが、「柑脚社区」。バスだと30分ほどで到着しますが、本数が少ないので、あまりオススメしません。
<バス>
【新北市新巴士】バス停:外柑活動中心
【國光客運】バス停:長源
「雙溪」の食材を使用したお料理
私達のお料理を楽しんで!
阿嬤達が腕によりをかけて作るお得意料理のコース料理「礦口阿嬤風味餐」を予約していたので、お腹をすかしてお昼過ぎ「柑脚社区」に到着しました。すると、「いらっしゃ~い!」と笑顔で迎えてくれましたが、「お料理はただいま作っているので、ちょっと待っててね~!」と言い、あわただしく厨房へ! これぞ、台湾タイムです。
「礦口阿嬤風味餐」は10人以上からの完全予約制。350~500元で、予算と季節によりお料理の内容は変わってきます。
近所の阿嬤達が開放的な厨房で大きなお鍋で作り出す料理達。ここに住む人たちにとっては普段から食べ親しんでいる料理ばかりということですが、台北では見たこともないお料理ばかり!どれもこれもおいしくて、あっという間にお皿が平らげられてしまったほどです。これに気をよくした阿嬤達。「雙溪版養命酒さぁ~!」とオリジナルで調合した薬用酒を振舞ってくれました。一口でのどが焼けるように熱くなるお酒をぐびぐび飲む阿嬤。阿嬤の元気の元はこの薬用酒なんだそうです!
【開胃菜】台湾の方々は苦味のあるゴーヤの漬物が絶品!と大絶賛していましたが、ナビは甘めに漬けられたきゅうりが好みです
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【柚風沙拉】あまり知られていませんが、雙溪では柚子が多く生産されています。酸味が強すぎない柚子は他の野菜と合い、さっぱりさわやか!
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【炒山藥】ここでも山芋が登場!炒めてもかなりの存在感で驚きです
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【金沙茭白筍】鹹蛋(塩漬けたまご)とマコモダケを炒めたもの。シャキシャキの食感と絶妙な塩加減がサイコーです
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【炒黑豬肉】酸味のある瓠仔乾(ひょうたんの漬物)と黒豚を炒めたもの。黒豚は身が締まっていてお肉そのものの味が濃い!!
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【野薑蛋】ジャンジャーリリー入りたまご焼き。ジンジャーリリーの香りが口いっぱいに広がります
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炭鉱の町を歩いてみよう!
ここから物を売っていたんだよ!と説明してくれました
お腹いっぱいになったところで、散歩といきましょう。こちらでは酥餃DIYと炭鉱の町を一周ぐるりと巡るガイドもあります。(10人以上から予約可。300元/人)
スタートはご飯をいただいた「威惠廟」です。炭鉱業が繁栄を極めた頃、この町には3000人もの炭工が住んでいたそうで、廟会があると、大勢の方が廟に詰め掛けたといいます。そのため、廟の敷地内には小さな商店街があり、美容院、豚肉屋、八百屋、雑貨屋などが営業をしていました。その面影を残す家に阿麼達は住んでいます。
立派な廟
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ここで劇などが行われたそう。炭坑の絵が描かれています
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廟の横にある階段をくだり、炭坑跡地へ向かう途中に定員6名までという橋を渡ります。下を流れる柑腳渓でちびっ子達は炭洗いを手伝っていたそうで、川を眺める阿嬤は懐かしさをかみ締めるかのような表情でした。自然いっぱいの道や道路を抜けると、阿嬤がいきなり畑の横を渡り始めました。するとその先に、小さなトンネルが現れます。
トンネルを抜けると…
そこにはドラゴンフルーツやパパイヤなどが植えられた畑が出てきました。いや、よ~く見ると釜のよう…。採掘され、川で水洗いした石炭を選び、ここで火入れをしていたそうです。1回に付き2トンもの石炭が焼かれていたとは…。
歴史を見つめてきた釜。今は畑の一部となり、南国フルーツの成長を眺めています!
階段を上り
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釜の上へ。ここから石炭を放り込んでいたそうですよ!
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この橋から…
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水が澄み渡っている柑腳渓を見つめました
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絶品「酥餃」に驚き!秘訣は不細工に作る?
酥餃
先ほどの昼食で出てきた「酥餃」。飲茶などでも食べられる酥餃ですが、こちらのものは皮がサクサクとしていて、何層にも折り重なっているかのような食感と軽い口当たり。中の餡も手作りです。小豆と緑豆餡がスタンダードですが、一番おいしいのはサツマイモ餡よ!と教えてくださいました。何でも、「酥餃」は媽祖をバイバイする際にお供えするそうで、こういった習慣があるのは他ではほとんど見られないそうです。
思わずおかわりしてしまったおいしさの酥餃。いざ、DIYを開始しましょう!
思わずおかわりしてしまったおいしさの酥餃。いざ、DIYを開始しましょう!
予め用意されていた「油皮」と「水皮」。油皮は酥油と黒豚から作られる豬油と小麦粉をこねたもの、水皮はたまご、水、小麦粉をこねたもの。水皮をのばし、油皮を中に入れて丸めて、延べ棒でのばすと皮が完成!ここに餡を入れて包めば出来上がりなのですが、自分でやってみるとなかなか難しい…。
こんな風に皮が延べ棒にくっついてしまって、上手にのばせないんです…
延べ棒に力を込めすぎると、皮が延べ棒に引っ付いてしまいますし、軽くのばすと皮が思うようにはのびないんです。
こりゃぁ、だめだ…と諦めかけた時、達人から一言「越不好看越好吃(不恰好であればあるほどおいしいよ)」。
きれいに作りすぎると、あの独特の食感は失われるそうなのです。それを聞いたから(ただの不器用だから?)、見事なまでに不恰好な酥餃の出来上がり~♪
奥の白っぽいのは「油皮」。手前の黄色みがかたものは「水皮」です
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こんなふうにして、丸めます
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大豆油と黒豬油を混ぜたものであげると…
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ふふふ~、おいしくできました!!
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また会いに来るからね~~♪
美食を食べて、街散歩。スローライフを送る阿嬤達に出会い、心を充実させませんか?
以上、酥餃を食べにまた柑脚社区へ来たいナビがお届けしました。