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台北の中心部に緑あふれるオアシスを発見。都会の喧騒に疲れたアナタ、早朝散歩でリフレッシュしませんか?


こんにちは、台北ナビです。
「ハスの花がきれいな時期らしいよ」とお誘いを受け、植物園に足を運んだナビ。都会の空気が一変するその場所は、小鳥のさえずりが聞こえ、穏やかな空気が流れていました。
まさに、都会のオアシス!
小鳥やリスにも会えましたよ。少し早起きをしてお散歩すれば、身も心もすっきり快適♪

日本ではなかなか出会えない、南国の木々でいっぱい!

和平西路側の入口

和平西路側の入口


MRT「小南門」駅からほど近い場所にあり、約8.2ヘクタールもの広さを持つこの台北植物園。その歴史は日本統治時代にはじまり、100年を超えています。植物の種類は2000種以上。一般の公園とは異なり、台湾における植物の研究・収集・保育・展示を通した教育の場として、今も林業試験場が引き継いで管理しています。
朝はなんと4時オープン!台北の夏はお昼前にはすっかり熱くなりますから、早起きして見学に行くのが吉ですね。日焼け止め、日傘を完備して、ナビも朝から張り切ってやって来ました。
植物園の入口は全部で4つあります。今回は一番大きな和平西路入口から入ります。
一番の目的は蓮池でしたが、入り口脇の掲示ゾーンには、今園内で咲いている花の案内もあり、ナビは興味津々。地図と照らし合わせて場所をチェックし、さっそく入園です。
花盛りの植物をチェック!

花盛りの植物をチェック!

クモユリ、探してみます♪

クモユリ、探してみます♪

禁止事項の張り紙。よく見てみると…

禁止事項の張り紙。よく見てみると…

BBQ禁止! 中秋節にBBQの盛んな台湾ならではですね

BBQ禁止! 中秋節にBBQの盛んな台湾ならではですね

観光案内所。自動販売機もあります!

観光案内所。自動販売機もあります!


入口近くでパンフレットか地図をもらえるかと思ったのですが、どうやらこの場所には無い様子…。少し園内を歩いたところにある、観光案内所でもらえますよ。
日本語パンフレットもあります

日本語パンフレットもあります

植物園内で拾った木の実で、かわいいバッタが作ってありました♪

植物園内で拾った木の実で、かわいいバッタが作ってありました♪

園内はゆったりとした時が流れています。お散歩をするおばあさん。お気に入りスポットで太極拳をするおじいさん。
ガイドさんの説明に耳を傾ける小学生。犬のお散歩をしているご婦人。緑の中に色々な人の生活の片鱗が見え、興味深いです。
毎日のお散歩に…

毎日のお散歩に…

太極拳をしている方もたくさんいました

太極拳をしている方もたくさんいました

丁寧な解説のガイドさん

丁寧な解説のガイドさん

子供達は「これ食べられるの?」と聞いていましたが、「いやいや、毒があるよ」とガイドさん。残念!

子供達は「これ食べられるの?」と聞いていましたが、「いやいや、毒があるよ」とガイドさん。残念!

植物モチーフのタイル。かわいい!

植物モチーフのタイル。かわいい!

水飲み場もあります

水飲み場もあります

何といっても「台湾らしいな」と思うのは、道の両脇にそびえ立つ大きなヤシの木。いったい何メートルあるのでしょう?!まさに南国絵図!
幹もどっしりとしたこのヤシは「ダイオウヤシ」という名前で、寒さに弱いため、日本では沖縄あたりでないと生育できないそうです。もちろんここ台北では伸び伸びと元気に育っています。
横道に逸れたところにあるのは、生姜の仲間ゾーンです

横道に逸れたところにあるのは、生姜の仲間ゾーンです

こちらは開放時間が少し短いようです

こちらは開放時間が少し短いようです

ビビッドな花。よく見ると…

ビビッドな花。よく見ると…

花のつき方が違ったり

花のつき方が違ったり

葉っぱが違ったりします。

葉っぱが違ったりします。

大きくて薄っぺらい花。意外に固いです。

大きくて薄っぺらい花。意外に固いです。

月桃と対話するように太極拳に集中している人も。

月桃と対話するように太極拳に集中している人も。

長径20cmはあります

長径20cmはあります

この時期道端にゴロンゴロン転がっているのは、パンノキの実。中国語ではそのまま「麵包樹」。直径20cmほどあります。実はイチョウの木と同様にオス・メスの木があるそうです。
名前の通り食用に適した実ですが、フルーツなのに、焼いたり煮たり、スープにしたり…と、加熱して食べるのが一般的なのだとか!ほんのり甘くてフワフワしていて、本当にパンのような食感だそうです。チャンスがあったら試してみたい!!
樹の上にもたくさん身がついています

樹の上にもたくさん身がついています

中国語でも「麺包=パン」の「樹=木」

中国語でも「麺包=パン」の「樹=木」

生姜ゾーンには小川も

生姜ゾーンには小川も

小さな魚がたくさんいました!

小さな魚がたくさんいました!

レトロな穴場建築「布政使司文物館」、植物園の歴史も学べます

植物園の中心部に現れた趣ある建物。キリリとした赤い屋根が素敵です。この「布政使司文物館」は台北市指定の旧跡で、清朝時代に建てられた閩(ビン)南式の貴重な建築物です。入口の門神が迫力ありますね!
朝9時から午後4時までは、ガイドの方に内部の解説をお願いすることもできます。今回ガイドしてくださった邱長陵さんは、説明は中国語でしたが、丁寧でわかりやすく、ナビが聞き取れないところは筆談で教えてくださいました。歴史に疎いナビも興味津々!
図入りのわかりやすい解説

図入りのわかりやすい解説

ガイドの邱さん

ガイドの邱さん

この建物、元々は今の中山堂(西門)の場所にあった広大な建物で、清朝の役員接待用として使われていた最高政府機関でした。その後の日本統治時代には台湾総督府として、約25年間使用されていたそうです。しかし現在の中山堂を建設するにあたり、取り壊し案が浮上。すべてを保存することはできないものの、一部だけでも…ということで、大きな3部屋とそれを繋ぐ廊下部分のみを植物園の一角に移転し、現在まで保存されることとなりました。
一部、とは言うものの現存区域だけでも充分に広く、当時いかに立派で広大な建物であったかが推測できます。内部は採光がよく、天井はあまり高くないにもかかわらず、開放感のある造りになっていました。床の六角形のタイル、アーチ型の通行口、装飾のある窓など、バランスの良いデザインも素敵。デザインは清朝時代から変わらず、修復を繰り返しながら丁寧に保存されているそうです。つい記念撮影したくなりますよね♪
そして、この植物園自体は、日本統治時代の「苗圃」だったそうです。戦時下だった当時、東南アジアや中国などに進出をしたかった日本軍は、熱帯地方から数多くの種子をこの地に運び、食用・薬用としての有用性を調査する場にしていたのでした。
第二次世界大戦終了後は、林業試験場がその役割を引き継ぎ、今も研究・教育機関として植物園を管理しています。長い歴史の元に育った植物園の木々。散策時に植物を眺める目も変わってきますね。
土台は当時のまま

土台は当時のまま

金の輪のある方は木製、ない方はコンクリートだそう。少しずつ補修しています

金の輪のある方は木製、ない方はコンクリートだそう。少しずつ補修しています

柱の模様

柱の模様

飾りも特徴的なのだそうです

飾りも特徴的なのだそうです

修復の様子がVTRで見られます

修復の様子がVTRで見られます

ハス池は花盛り!

休憩所

休憩所


文物館の邱さんにハス池の案内もお願いしてみたところ、快く引き受けてくださいました。ありがたい!
今まさに最盛期のハスは、20㎝ほどもあるピンクの大きな花が咲いていました。大きな池全面に咲く様子は、なかなか見ものです。近くにある中華風の休憩所も、雰囲気があっていいですね。池に隣接する歴史博物館の上から眺めるのも、気持ちがいいそうですよ。
池の向こうには歴史博物館が見えます

池の向こうには歴史博物館が見えます

ハスの花がきれいに開くのは午前中。つぼみが少し開いては閉じ、開いては閉じ…と日ごとに少しずつ開きが大きくなり、4日かけて満開になるそうです。5日目になると閉じなくなり、中の実が成長し始めるとのこと。言われて見れば、たしかに花の開き具合が異なります。花の色も徐々に濃くなるようです。
開花前

開花前

1日目

1日目

2日目

2日目

3日目

3日目

4日目(満開)

4日目(満開)

5日目(散り始め)

5日目(散り始め)

花びらがすべて落ちました

花びらがすべて落ちました

実が熟成。もう食べ時です!

実が熟成。もう食べ時です!

こんなに大きな実がゴロゴロ入っています

こんなに大きな実がゴロゴロ入っています

水上にきれいな花の咲くこの時期、水中にはレンコンが伸びていて、今が一番おいしい時期なんだそうです。柔らかく甘味のある新レンコンを思い起こし、何だか池全体が急に美味しそうに見えてきたナビ。どれだけ食いしん坊なのか…。
レンコンだけでなく、ハスは食物として捨てるところが無いそうです。根はレンコンとして料理。花はお茶に。実はお茶菓子やデザートに。茎も炒めたりサラダなどで食べることができます。葉は直接食べることは少ないですが、器や蒸し物を包むときに使います。美しいだけではない、とっても有用な植物なんですね!多くの国々に伝えられたのも、納得がいきます。
実は今回ナビが見たところ、葉に少し元気が無いかな?という印象でした。このハス池の花を咲かせるためには、毎年根の手入れをしなければならないのですが、今年はいつもより気温が上がるのが早く、手入れのタイミングが遅れてしまったのだそうです。この広い池全体を手入れするなんて、気が遠くなりそう!そういった努力があってこそ、毎年ハスの花が拝めるんですね。
池には水鳥(紅冠水鶏:バン)や、魚(台湾鯛:ティラピア)などものびのびと泳いでいて、とても穏やかです。
ヤンバルクイナの仲間だそうです

ヤンバルクイナの仲間だそうです

これ、スーパーでも見たことある!

これ、スーパーでも見たことある!

ハス池の隣には、スイレンの花も咲いていました。ハスよりも小ぶりで繊細なスイレンの花。
ハスが水面よりもかなり高いところに葉や花を伸ばすのに対し、スイレンは水面に張り付くように成長するそうです。
小さく可憐なスイレン

小さく可憐なスイレン

スイレンゾーンの橋

スイレンゾーンの橋

池の通路のアーチにも、赤い花が咲いていました。便君子という名前のこの花、毒もあるそうです。見た目からは分からないものですね!

興味を持ちやすいよう、展示にも工夫がされています


入口の「今日我最美」のコーナーに取り上げられていたクモユリの花もありました。漢字で書くと「蜘蛛百合」。細い花びらが蜘蛛の足のように見えることからこの名がついたようです。真っ白で、繊細で、少し怪しげな、美しい花でした。
今にも動きそうな花。通る時にちょっとドキドキするのは、ナビだけ…?

今にも動きそうな花。通る時にちょっとドキドキするのは、ナビだけ…?

でも近くで見ると、なかなか美しいのです、

でも近くで見ると、なかなか美しいのです、

こちらは阿勃勒と呼ばれるマメ科の植物。別名「黄金雨(ゴールデンシャワー)」です。藤の花を黄色にしたような感じで、風が吹くとこの花が金色の雨のように降ってきます。その様子が美しく、人気のある植物だそうです。

ナビがちょっとおもしろいな、と思ったのは、十二支の名にまつわる植物を集めた展示コーナー。植物名を漢字で書くからこそ、わかりやすく楽しめますね。こういうきっかけがあると、子供たちも興味が持てそうです。
こちらはお茶の木。種類も色々あります。

こちらはお茶の木。種類も色々あります。

コーヒーの木もありました。

コーヒーの木もありました。

博愛路側の入口は針葉樹に囲まれていて、和平西路口とは違った雰囲気。

博愛路側の入口は針葉樹に囲まれていて、和平西路口とは違った雰囲気。

 
ゆっくり観察しながら歩いていると、とてもとても一日で見終わるのは難しそうな様子。
それだけたくさんの植物が育てられているんですね。違う入口から入れば、また違うストーリーのあるお散歩ができそう。
ハスの花はもちろんキレイでしたが、またしばらく経ったら、他の花の咲く時期にも来てみたいな、と思いました。
以上、台北ナビでした。

記事登録日:2013-07-23

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スポット登録日:2013-07-17

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