台北に来てほっこりしたければ、二二八和平公園に来るべし!
こんにちは、台北ナビです。
冬の台北は、雨また雨の日々がどど~っと続きます。外に出たくともじめじめとして寒くって、ついつい部屋の中にこもりがち。ようやっと晴れ間が出たので、よ~しっ!ちょっとお散歩にでも!ということで、今日はMRTの駅からアクセスも便利な、古くからは「台北新公園」の名で知られる、二二八和平公園へいざ、出かけました!
台北に来てほっこりしたければ、二二八和平公園に来るべし
MRT淡水線に乗って「台大医院」駅の1番出口を出ると、目の前はまさにもう二二八和平公園。皆さんご存知ですか?二二八和平公園はその辺にある普通の公園とは、訳が違うんですよ。なんといっても、見どころ満載!子供さんや、ご年配の方と一緒でしたら、池の辺りでゆったり日向ぼっこをしたり、池にいる鯉やカメ、アヒルなどにえさをあげて、(池のそばにえさを売る販売機があります)そのかわいさを眺めたり、はたまた木登り上手のリスを相手に午後のひと時を過ごすのもいいかもしれません。都市ではめったにお目にかかれない白鷺が池の周りにいたりして、自分が台北市内にいることさえ忘れそう。
二二八和平公園の総面積は、71,520平方メートル。東は公園路、南は凱達格蘭大道、西は懐寧街で北は襄陽路まで伸び、広々とした空間を有します。台北駅からも徒歩7,8分で着きますし、台北のど真ん中にこ~んなステキな公園があるなんて!しかも、公園自体の歴史も長いんですよ。1895年、当時日本統治時代の台湾では大規模な都市計画があり、その一環として「圓山公園」に次いで2つ目に建設された都市公園です。完成は1908年(明治41年)。と言うことは100年以上の歴史がある!
また、こちらの公園では小さいお子さん専用の遊具もたくさんあるので、子供さんにはきっと喜ばれることでしょう。遊具セクションには馬の銅像があって、こちらも子供たちには大人気。お馬さんの背中に乗って、はい、ポーズ!ナビが特にオススメしたいのは平日。ひと気が少ないので、思う存分遊ぶことができます。
台湾で朝の公園といえば!太極拳ですね。こちらもご多聞にもれず、やってます、やってます!太極拳といえば、実は中国ではもともと武術とされているんですね。でも実際見てみると、こんな緩慢な動作で戦闘とかできるんでしょうか。すかさず、隣にいたナビ女性カメラマンが以前太極拳を習っていたというので、聞いてみましたら、戦闘に使う太極拳はもっと速度が速く、手や足も非常に鍛錬されていないとダメなんだそうです。なるほど!ゆる~い太極拳は、健康維持専門ってことですね。太極拳を練習している人たちを、こちらが興味ある表情で眺めていると、そのうちの一人のおじいさんが、ニコニコして話しかけてきました。そこがなんとも人なつっこい台湾の良さですね!そうそう、そういえばこちらには「健康歩道」もあるんですよ。そう、あの裸足でゴツゴツした石の上を歩くあれです。足の裏を刺激して、健康にいいんだそうですが、さっきの人なつっこいおじいさんが、一緒に歩こうとナビを誘ってくれました。でも、日ごろ運動不足のナビが醜態をさらすのは一目瞭然だったので、笑ってその場を離れさせていただきました。おじいさん、ごめんなさい!
他にもまだあるっ!見どころスポット
フォトスポットとしてオススメなのは、中国風の涼亭。夏の暑さが厳しい台湾では、憩いの場所としてこの涼亭がとても重宝されますが、観光客にはやはり中国風の建築様式が目を引くので、思わずカメラを手にしたくなります。中央の大きな涼亭の周りには池があり、ここでも色とりどりの鯉やカメが泳いでいます。中には食欲旺盛すぎて、「ポニョ」そっくりな鯉もいますよ。もう一つオススメのスポットは、台湾で最も歴史のある、国立台湾博物館。こちらは、ルネサンス様式の建物が美しく、カメラ写りもバツグンかと思います。もちろん、写真撮影だけでなく、中も参観できますので、ひと粒で二度おいしい!入場料も20元といまどき珍しいエコノミーなお値段。お時間があればぜひとも一見の価値あり!
国立台湾博物館も公園内にあります
お昼時ともなりますと、あっちこっちからサラリーマンやOLたちがどこからともなく集まってきて、公園内にある野外劇場まえにしつらえたベンチでランチタイム。そのうちハトやスズメたちがご馳走にありつこうと、飛んできました。のどかだな~。台湾は4年に一度、総統選挙があるのですが、この日は投票日間近ともあって、野外劇場の舞台では親民党の総統候補の応援会の前準備が行われていました。あ、でも皆さん、もしお腹がすいたりのどが渇いたとなったら、ご心配なく。園内には、「228人文珈琲館」があります。コーヒーやケーキのほかにパスタなどの軽食もあるので、ちょっと腹ごしらえするには良いかと思います。
コンサートや各種イベントに利用されます
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営業時間は、午前10時から午後9時まで
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野外劇場に向かって右のほうに、小さな廟が公園内にあるんですね!鳥居をくぐると、そこは「宮徳福」と廟の名前が掲げてあります。平日の午前中でも、お参りに来る人がちらほら。台湾ではお参りを「拝拝」(パイパイ)といいますが、旧正月はきっとここも「拝拝」の人でごった返すんでしょうね。
★ここで豆知識!公園内にはもうひとつ鳥居があるのですが、これは、日本統治時代のものではありません。「黃氏節孝坊」といい、泉州から来た石材工によって1882年に造られました。台湾では現在三級古蹟に認定されています。設立当初は台北の東門にありましたが、日本統治時代には一時圓山付近に移動させられ、その後現公園内に配置されました。1990年MRT施工のためまたしても移動を余儀なくされましたが、1997年再び公園内に戻ってきたということです。
公園の中ほどまで行くと、1995年に建立されたというモニュメントが。近づいていくにつれ、サラサラと水の音が聞こえてきます。このモニュメントの中央に向けて水が流れ込むような設計になっています。これは二二八事件をきっかけに、平和のメモリアルのために建てられたんだそうです。そういえば、ここの公園、「台北新公園」という名前だったのが、「二二八和平公園」に改名されてますよね。一体どうして?
なぜに二二八和平公園というネーミング?
このネーミング、初めて耳にすると、なんか公園とは程遠いものに感じませんか。実は、いろいろと訳があるんです。1908年に開園した当初は、ここは「台北新公園」という名称でありました。しかし歴史的な事件を経て、1996年に改めて「二二八和平公園」という名称に変わりました。この228という数字、台湾の歴史においては、とても重要な事件が起こりました。1947年2月28日に起きた二二八(ニーニーハチ)事件です。実は、台湾の最も悲しい歴史でもあるこの事件。それを正確に知ることができる、「台北二二八紀念館」がこの公園の中にあるのです。お時間が許せば、ぜひとも展示をご覧になって、二二八事件という出来事を知っていただきたいです。台湾をもっとより理解できる機会となることでしょう。「二二八和平公園」の名称は1996年に当時の台北市長陳水扁氏によって改められ、台湾における民主主義、人権のメモリアルとして、平和のモニュメント、「和平鐘」、そして「台北二二八紀念館」をこの公園に建設しました。
台北二二八紀念館へもぜひ!
これこそが、二二八和平公園の魅力なのですね!ふつうの公園なんかではなくて、平和を掲げた記念すべき公園、歴史ある公園。ぜひ皆さんも、ここに来て平和の風を肌で感じてみてください!
台北ナビでした。