後慈湖・慈湖(桃園市 両蒋文化園区)

桃園市 兩蒋文化園區

閉店・移転、情報の修正などの報告

湖と美しい風景に心が洗われるようでした。きっと、蒋介石もそう感じたのでしょう…

こんにちは、台北ナビです。今日は桃園までやってきています。バイク音が鳴り響く現代的な台北ライフもいいんですが、たまにはホッとしに郊外に訪れたくなるもの。そうしないと心がトゲトゲしてくるんです。そんな時にナビならココを歩きたい。今回、何かが吹っ切れたような気がしました。

大渓


ここは桃園市大渓というところ。台北からは車で1時間半くらいですが、台北とはまるで別世界のような自然が溢れる場所です。その移動時間よりももっと奥深くまでやってきたような気分にもさせられます。大渓の元の名前は「大姑陷」。原住民の言葉で「大水」という意味。「大漢渓」という河など、水に恵まれた土地です。「大漢渓」の源流は新竹県から。桃園県内を流れ、淡水河へとつながっています。「大漢渓」にかかる橋「大渓橋」は、バロック式の門構えが特徴。夜はライトアップされカップルが訪れる夜景スポットともなっています。大渓の町は時代とともに発展してきましたが、「大渓老街」や数々のお宮やお寺など、歴史古跡がそのままの姿で残っているのも魅力の地です。「大渓老街」は日本統治時代に整備された町並み。バロック建築の建物が並びます。散歩だけでもいいですが、小吃やちょっとしたおみやげ選びも楽しめます。干し豆腐の豆干と豆花が有名。大渓には古道も数多くあり、森林浴だってできちゃうんです。
夜の大渓老街

夜の大渓老街

後慈湖

雨に濡れた木々はまるで原生林のよう…

雨に濡れた木々はまるで原生林のよう…

人口湿地

人口湿地

その大渓にある湖「後慈湖」。ナビは朝から雨が降り続く寒い日に訪れたのですが…「後慈湖」を歩く頃に急に雨が上がりました。これはこれで空気がより一層新鮮な感じ。霧が立ちこめる幻想的な風景が広がります。

◇後慈湖の過去◇
新月の形をした「後慈湖」は白石山上の小さな湖で、昔は「龍過脈埤」といい灌漑用の蓄水地でした。南北に長さ400メートル。幅は最大で80メートルあります。蒋介石が1950年代のある日「百吉トンネル」を通った際、途中車ではそれ以上進めず籠イスに乗り換え慈湖地区をぐるりと回ったところ、その景色が故郷の浙江省奉化県渓口鎮ととてもよく似ていたことから、行政建築物の建設を指示。その地に住んでいた林本源一家から慈湖と後慈湖周辺の19ヘクタールの土地の提供を受け、蒋介石の行政用地となりました。
梅が咲いていました

梅が咲いていました

木々と湖面が同じ色をしています

木々と湖面が同じ色をしています

四季により違った顔を見せる湖畔

四季により違った顔を見せる湖畔

訪れたのは1月でしたが、紅葉している木がありました 訪れたのは1月でしたが、紅葉している木がありました 訪れたのは1月でしたが、紅葉している木がありました

訪れたのは1月でしたが、紅葉している木がありました


1960年代台湾海峡の情勢のため、政府機関の分散化を一時的に導入。この計画により、後慈湖地区には戦時の指揮司令部として防空壕が建設されました。また、官舎も建設されましたが戦争は勃発しなかったため、一度も使用されませんでした。その後、「後慈湖」は長期にわたり軍事管制区となったのです。2007年11月に正式に桃園市政府が管理することになり、開放に向けて整備などが行われました。実際に開放されたのは、2009年4月のことです。
湖面に反射し、その全体の形から「この地を守る”目”のよう」といわれていました

湖面に反射し、その全体の形から「この地を守る”目”のよう」といわれていました

交通が不便な頃、蒋介石は竹船に乗っていたとか  交通が不便な頃、蒋介石は竹船に乗っていたとか 

交通が不便な頃、蒋介石は竹船に乗っていたとか 

戦備隧道(軍事トンネル)

戦備隧道(軍事トンネル)


このトンネルは前慈湖に続いています。当初は防空避難用として作られたもので、全長は150メートル。真っ暗で奥深くひっそりとしたトンネルは、今ではコウモリの住み家になっています。赤外線カメラが内部に設置されているので、映像を実際に見ることができます。
百吉林蔭歩道

百吉林蔭歩道


長い間軍事管制区だったため自然がほぼ完全に保持されています。樟脳の木が多いほか、鳥や蝶などが舞い飛びます。カブトムシやホタルも多く見ることができるそう。

当時の5棟の軍事事務所は、今では展示室などになって開放されています。今回ナビは、1号事務所と2号事務所に訪れました。
◇一號辦公室(1号事務所)

ここでは、蒋介石の幼年時の生活、学問に従事する青年期、そして革命の道に向けて歩み出す成長過程が展示されています。

こちらには、蒋介石と息子の蒋経国(ふたりの蒋ということで、「両蒋」と呼ばれています)のグッズショップが併設されています。しかもふたりの顔などがキャラクターとしてデザインされていてイケてるんです!台湾らしい&ちょっと変わったグッズを購入したい方にはオススメ!ナビも買っちゃいましたから。
ストラップ&キーホルダーも見てみて!

ストラップ&キーホルダーも見てみて!

国旗グッズも充実してます! 国旗グッズも充実してます! 国旗グッズも充実してます!

国旗グッズも充実してます!

国旗の部分が光る帽子は大人気!

国旗の部分が光る帽子は大人気!

マグカップもカワイイでしょ!?

マグカップもカワイイでしょ!?


◇二號辦公室(2号事務所)
蒋介石が乗っていた籐製の籠イス(複製品)

蒋介石が乗っていた籐製の籠イス(複製品)


永遠のファーストレディ蒋介石夫人の宋美齢。西洋教育の洗礼を受けた宋美齢は、そのずば抜けた外国語能力と外交の才能で、中国の対外との懸け橋的存在でした。こちらでは主に宋美齢に関する展示物が展示されています。

桃源郷「後慈湖」


まさに、桃源郷、秘密の花園の「後慈湖」は入園には事前に申請が必要です。ホームページ(中国語)より登録します。すべて中国語ですので、こちらで主な内容をご案内します。(ページ内は「下一歩」で次のページに進めます)

http://backcihu.tycg.gov.tw/

◇後慈湖入園申請システム公告◇

・民国98年(2009年)5月1日より申請システムを導入。ホームページ上で毎日9時~24時まで入園申請をすることができます。
・入園予定日の2日~30日前までに申請が必要です。申請後、入園番号とパスワードを取得した場合のみ、「兩蒋文化園区 慈湖広場収費」でチケット購入が可能です。(大人ひとり100元)
・後慈湖は全行程3.85キロ、2時間半~3時間半の歩行が必要です。この歩行が可能な方のみ申請することができます。
カレンダーページで日にちごとの入園可能人数が確認でき、8時~13時20分までで申請できます。希望の日にち・時間帯をクリックし、「我要申請入園」をクリック。ここに代表者のパスポート番号・氏名・生年月日・電話番号・携帯番号・申請人数(代表者を含めた)を入力します。「確定」を押し、申請者資料入力に進みます。パスポート番号・氏名・生年月日を入力。確定を押すと、入園番号とパスワードが取得できます。
(不明な点は、桃園市風景区管理所03-3359-031にお問い合わせください。)

慈湖陵寝


「後慈湖」からの歩道を少し歩くと「慈湖陵寝」に到着します。ここは蒋介石が眠る場所。遺体が安置されている場所です。そのため警備は厳戒。入口両脇には衛兵が銃を持ち、ビクともせずに立っています。ほかにもスーツを着た軍人が数人、目を光らせています。毎日決まった時間には交代の儀式も。重く緊張した空気が漂います。
山側

山側


「慈湖陵寝」の元の名は「洞口賓館」でした。1959年に建てられ、1975年蒋介石の没後に「慈湖陵寝」と改名。ここは後ろには山、正面には水があり、南向きに位置しています。伝統的な四合院建築は、福建省浙江形式で赤レンガ造りの平屋をまねて造られた建物です。左右に円形の洞門があり、脇の庭に出られるようになっています。後方の山側には防空避難所があり、「後慈湖」に続いています。ナビはこちら側から歩いてきました。
菊など、キレイな花が多く飾られています

菊など、キレイな花が多く飾られています

慈湖


さらに進むと今度は「慈湖」があります。「慈湖」の元は「埤尾」、または「百吉トンネル」の出口に近いことから「洞口」とも呼ばれていました。蒋介石は1962年、慈悲深い母、王太夫人を偲び、「慈湖」と改名。
ナビはこの日、黒鳥を目にすることができました。アラスカからやってきた渡り鳥だとか…
ここにも梅が満開に…

ここにも梅が満開に…

慈湖紀念雕塑公園

おもしろい光景が広がります…ここは、民主化に伴い、次々と撤去され始めた蒋介石像を収集して展示している公園なんです。台湾全土から集められたその石像は、すでに200体近くに上ると言われています。
「慈湖紀念雕塑公園」は、1997年に設立され、2000年2月29日に初の石像の移転式典が開催されました。現在、高雄市から寄贈された石像が公園内で最大。さまざまな蒋介石像を見ることができる、世界で唯一の場所です。

このように蒋介石にまつわるスポットが密集しているこの場所。歴史に興味のある方はもちろん、美しい風景に触れたい時にも訪れたいですね。蒋介石に想いを馳せて大渓までショートトリップ。いつもと違う台湾旅行になりそうです。
以上、台北ナビでした。

記事登録日:2010-02-19

ページTOPへ▲

ユーザーアルバム

  • photo

    タージー

  • photo

    タージー

  • photo

    タージー

ページTOPへ▲

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

スポット登録日:2010-02-19

スポット更新日:2014-09-24

チェックイン日
宿泊数
部屋数 部屋1 大人 子供

関連記事

台湾好行 小烏來線(休日運行)

台湾好行 小烏來線(休日運行)

小烏来は遠かった!帰りに茶工場と蒋介石公園でも楽しみました

【3/22(土)限定出発】小籠包達人になる旅に参加してきました!

【3/22(土)限定出発】小籠包達人になる旅に参加してきました!

小籠包だけじゃなく、大渓老街散策や蒋介石の眠る慈湖も訪れました♪

慈湖紀念雕塑公園(桃園市)

慈湖紀念雕塑公園(桃園市)

広がる!蒋介石元総統ワールド!