中山北路沿いの好立地で日本人に愛される老舗ホテル、創業50年を迎えてリニューアルし、客室もさらに使いやすくなりました
こんにちは、台北ナビです。
台北にはそれこそ星の数ほどのホテルがあり、近年も新しいホテルが次々に建てられています。これだけの数からホテルを選ぶ基準は人それぞれですが、「歴史のあるホテル」って、それだけでなんだかストーリーを感じませんか?
今回ナビが改めて訪れた「國賓大飯店(台北アンバサダー・ホテル)は、なんとすでに創業50年を迎えた超老舗ホテル。
2010年から改装をスタートし、エグゼクティブフロアを一新。
その他レストランや客室もリニューアルを完了させたと聞いて、再び取材にやってきました。老舗の良さは残しつつ、さらに快適になったホテルの全貌をさっそくご案内しましょう!
広々としたロビー
フロント
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エレベーターは全部で6台。2箇所に分かれています
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立地も最高。静かで安心できるホテルです
アンバサダーホテルは中山北路沿いという好立地にあり、MRT「雙連」駅から歩いてすぐとアクセス抜群。きめ細やかなサービスにリピーターも少なくありません。連休中などは約半数が日本人客で埋まるといいますが、近年は欧米や東南アジアからの旅行客も増えているとか。中国大陸からのお客さんは少なく、落ち着いた雰囲気が魅力です。
14F建ての建物のうち、3Fから上が客室フロア。各フロアに60部屋前後の客室が並び、総部屋数は416とかなりの収容力を誇ります。付帯設備のほとんどが飲食店という、グルメに人気のホテルでもあります。
まずは標準客室の設備とアメニティをチェック!
テレビ台の脇にポットとミネラルウォーターが
館内どこでも無線LANが使用可能、全室ウォシュレット、セキュリティーボックス付き。
ポットにミニバーなど最低限の備品のほか、傘のサービスも雨の多い台湾ではありがたい心遣い。必要に応じてフロントに頼めば変圧器や目覚まし時計の貸し出しも行っています。
日本人客が多い老舗だけあって、浴室のアメニティもかゆい所に手が届く品揃え。
スリッパは引き出しにありました!
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一人で宿泊の場合はゆったりと荷物が置けそうです
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客室を見てみましょう
Superior Single Room(スーペリアシングルルーム/精緻單人房) 画像参考:546号室
全部屋の中で一番コンパクトなタイプのお部屋ですが、セミダブルベッドですし、一人で泊まるには十分な広さ。ふすま風の窓からの採光も十分です。部屋にかけられている絵など、調度品はできるかぎり台湾の作家のもので揃えているそうです。
Superior Twin Room(スーペリアツインルーム/精緻雙人房) 画像参考:566号室
2つのベッドでデスクをはさむ配置なので、デスクを外してエキストラベッドを追加し、3人で宿泊することもできます。こちらも和風の趣が日本人には落ち着く造り。拝見させていただいたお部屋からは中庭のグリーンやプールが見えて涼しげでした。
Superior Double Room(スーペリアダブルルーム/精緻雙人房) 画像参考:623号室
2人でも十分な広さですが、荷物が多かったり、ベッドの大きさを重視する方には、1人の宿泊でもこちらのお部屋をおすすめします。
Premier Double Room(プレミアダブルルーム/尊榮客房)画像参考:607号室
ソファーとローテーブルがあり、何だか家にいるようにくつろげてしまいます。ウォークインクローゼットはかなり大きく、使い勝手も良さそうです。ゆったりとふたり旅を楽しみたい方にオススメしたいお部屋です。
エグゼクティブフロアは完全リニューアル
3F~14Fまでの客室のうち、9F~11Fがエグゼクティブフロアとなっています。この3フロアは今回の改装で専用フロントから客室内まで、すべての内装を一新しました。専用のフロントカウンターは11Fのエレベーター前にあり、1Fのフロントでもこちらでも自由にチェックイン、チェックアウトができます。
エグゼクティブフロアの宿泊客は朝食も11Fの「行政貴賓廳(Executive lounge)」で。6:00~10:30とゆとりのある時間設定になっています。ドリンクはいつでも利用でき、落ち着いたラウンジ内で、日本の新聞を読みながらリラックスした時間を過ごすことができます。
エレベーターホールもオシャレに変身。これは皇帝の椅子なのだとか
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廊下もスッキリとシンプルです
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ファシリティ&アメニティ
お部屋にあるこの彫刻は台湾の作家「朱銘」のもの
エグゼクティブフロアの設備はさらに隅々まで行き届いています。
iPhone端末を差し込めるスピーカー、目覚まし時計、ステーショナリーセットを標準装備。また日本人にもファンの多い高雄発「陶作坊」の茶器に「嶢陽茶行」のティーバッグなどクオリティの高い台湾製品でもてなしてくれます。
無料の靴磨きサービスもあり。浴室は深めでゆったり、アメニティにはデンタルフロス、全室に体重計も。
※一部シャワーのみのお部屋もありますので、予約時にご確認をお願いいたします。
ミニバーもおしゃれです
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バスローブ、スリッパはクローゼットの中に
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洗面台も最先端のデザインを導入。この蛇口、おしゃれでしょう?
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浴室アメニティもぎっしり。デンタルフロスも備え付け
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客室は新しくて広々
Executive Room(エグゼクティブルーム/行政客房) 画像参考:1140号室
※ダブルベッドとツインベッドが選べます
エグゼクティブフロアの中では一番コンパクトなタイプのお部屋ですが、浴室の壁がガラス張りになっているので、スペースにゆとりを感じます。ガラス張りの壁はボタンでスモークを操作できるので安心です。
Executive Twin Room(エグゼクティブツインルーム/行政雙人房) 画像参考:1133号室
すっきり落ち着いた2人使用のツインルーム。大人の旅にピッタリです。
Executive Premier Room(エグゼクティブプレミアルーム/行政尊榮房) 画像参考:1103号室
ベッドとソファのスペースを上手に仕切ってあり、2人宿泊でも十分くつろげる広めのお部屋。
浴室もゆとりがあり、余裕を持って旅ができそう。
ソニーの液晶テレビは回転式。ベッドルームとソファールームを仕切っています
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デスクはソファールームのそばにさりげなくあります
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Executive Suite(エグゼクティブスイート/行政套房) 画像参考:956号室
広々としたスイートルームでは洗練されたインテリアがさらに映えます。ベッドルームとリビングスペースをテレビとデスクで仕切り、空間をうまく使った配置もお見事。スイート以上はアメニティがロクシタン、コーヒーセットもネスプレッソになります。
Executive Business Suite(エグゼクティブビジネススイート/行政商務套房) 画像参考:1002号室
案内していただいたお部屋は、ビジネススイートの中でも特別な「PUREルーム」というお部屋。空気を濾過するフィルターがついたエアコンと、室内にも空気清浄機が一台。アレルギー体質の方やお子様にも安心のスペシャルルームです。
地元でも評判のレストランが7軒入っています
Aqua lounge
フロア:1F
営業時間:10:00~24:00
野菜が多めのヘルシーメニューやオリジナルの野菜ジュースなどを提供するレストラン。11:30~14:00まで600元(サービス料別)で楽しめるランチビュッフェもオーガニック野菜が中心のメニューでナチュラル志向派に人気。
ahmicafe
フロア:1F
営業時間:6:00~25:00
原住民文化をテーマにしたカフェは、和洋中揃ったランチメニューも人気。窓際の席は緑いっぱいの庭園に面しており、滝を眺めながら食事を楽しめます。
le bouquetフロア:1F
営業時間:10:00~21:00
フランスで修業したパティシエが、日本の繊細な技術も取り入れて作ったパンとスイーツは地元の人にも大人気。バケットがお昼前に売り切れてしまうこともあるのだとか。オリジナル商品のパイナップルケーキやツバメの巣も人気。
テイクアウト専門なので、お部屋でゆっくり召し上がれ。
A CUT STEAKHOUSEフロア:地下1F
営業時間:ランチ 11:30~15:00(ラストオーダー14:00)
ディナー 18:00~22:30(ラストオーダー21:30)
牛肉の最高部位だけを使った上質なステーキを楽しめる、台北屈指の本格ステーキハウス。一流のソムリエがメニューにあったワインを選んでくれます。シンプルだけれどラグジュアリー感の漂う店内で最高級のビーフをどうぞ。
Ming Garden(明園西餐廳)
フロア:1F
営業時間:朝食:06:00~10:00
ランチ:11:30~14:00(休日11:30~14:00)
ティータイム:14:30~16:30(休日:14:30~16:30)
ディナー:17:30~21:00
朝食はこちらのレストランで種類豊富なビュッフェを。ランチタイムにはお刺身やお寿司のほか、新鮮な魚介類も並びます。幅広い外国客に合わせて揃えられたハンガリーやギリシャのお料理も魅力。
粤菜庁
フロア:2F
営業時間:ランチ:11:00~14:00
ディナー:17:30~21:00
創業当時から広東料理の名店としてその名を知られるレストラン。海老をふんだんに使ったシュウマイなど本格的な飲茶は絶品で、地元のお客さんも後を絶ちません。
川菜庁フロア:12F
営業時間:ランチ:11:30~14:00
ディナー:17:30~21:00
これだけレストランのある台北でも、四川料理の高級レストランは限られています。麻婆豆腐や宮保雞丁など本場の辛さを求める食通に人気のお店です。
1階にあるMing Garden(明園西餐廳)が朝食会場となります。日によって朝食内容は異なりますが、約50種類のお料理が並べられるそうです。サラダやお肉料理、温かいお料理など見ているだけでも楽しくなってきてしまいます。
ナビがいいなと思ったのは目の前で「擔仔麵」を作ってもらえること。朝からホテルで台湾名物を食べられるなんて乙だと思いませんか?
一般部屋の宿泊者は「Ming Garden」での朝食となりますが、日本人の方に和食の朝食を楽しんでもらおうと、「ahmicafe」では和食にフォーカスしたお料理が用意されています。(有料)原住民文化をテーマにしたカフェで和食をいただくというのもなかなか楽しく、緑いっぱいの庭園を見ながら食べると、とても気持ちよかったです!
煮物、味噌汁、おそば、納豆…定番の和食はもちろん、少しですが中華やパンも準備されています。その中でナビが最も感動したのは「たまご」!なんとこちらで食べられるのは台東の発鹿で育てられた「シャンパーニュチキン」が産んだたまご。貴重なシャンパーニュきのこ(アガリクス)を飼料にしていて、サルファ剤や抗生物質の残留なはくホルモン剤ももちろん投与していません。こんなにおいしそうなたまごなので、ナビは「たまごかけご飯」にして食べてみました。スーパーで売られている安価なたまごではたまごかけご飯をする勇気が出なかったので、久しぶりのたまごかけご飯にご満悦!生たまごは弾力があり、ジューシーで自然な甘みが感じられました。うぅ~~~ん、幸せ~♪そのほか、スクランブルエッグオムレツといったたまご料理とお茶漬け各種、コーヒー・紅茶はスタッフに注文すれば持ってきてくれるサービスまでありました。
油っぽいお食事が続いた日の朝などに、慣れ親しんだ和食で胃を休められるってやっぱりサイコーかもと思いました。
朝食時間:6:00~10:00
鶏茶漬けはなんと鶏がらスープ!梅茶漬けや鮭茶漬けも気になる~♪
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オムレツの中にはピーマン、たまねぎ、マッシュルーム、チーズ、ハムが入っています。たまごの美しい色を見てください!!
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そのほか付帯設備は中庭のプールと…理髪店!
アスレチックセンター&屋外プールフロア:4F
営業時間:7:00~22:00(プールは19:30まで)
主要な機械が揃ったジムは中庭に向かってランニングマシーンが置かれるなど宿泊客の快適さを配慮したスペースに。お子様連れにもピッタリの屋外プールは5月~10月開放。常駐のライフセーバーが監視してくれているので安心です。どちらも宿泊客のみ使用できます。
理髪店
フロア:4F(455号室)
営業時間:8:00~18:00(日曜は~15:00)
まるで下町の一角に迷い込んだような懐かしい雰囲気の理髪店。創業時からある50年来の老舗なので技術も確かで、外部から通うお客さんも多いそうです。
メニューを見ると、マッサージ、耳かきなどもあって女のナビでも体験したいものばかり。でも、ここは男性限定…涙 男性がうらやましい!!
ナビのおすすめポイント
5星ホテルの品格を保ちつつ、なんとなくホッとする安らぎ感のあるアンバサダーホテル。50年以上もの間、台湾を訪れる多くのお客さんをもてなしてきたホテルならではの、どこかノスタルジックな趣が魅力です。
全面リニューアルしたエグゼクティブフロアや、個性あふれるレストランにも、台湾の良さを感じさせる仕掛けがいっぱい。きっとまた台湾を訪れて、この宿に泊まりたくなるはず。リピーターが多いのも納得のホテルです。
以上、台北ナビがお届けしました。