ガジュマルと共に神農街を見守り続けた民家に泊まる
こんにちは、台北ナビです。
台湾の地方都市の中で日本人観光客の注目が高まっている台南。台湾の中で特に長い歴史を持ち、貿易の拠点として独特の文化が花開いたこの街は、訪れる多くの人を魅了します。
そんな中で、ナビでも何度も取り上げているスポットに、「神農街」というストリートがあります。元々運河が流れており、両岸には荷揚げや荷積みをする商店や民家が所狭しと並んでいたんだとか。今でも清朝や日本統治時代の面影を残す建物がたくさんあり、趣のある雑貨屋やカフェが立ち並ぶ台南でも有数の街歩きスポットです。
その神農街の突き当たりにあるのが、今回ご紹介する民宿の「神榕一四七」です。医薬に携わった聖人たちを神として祀っている全台開基藥王廟のすぐ斜め向かいにあり、5階建ての高さはあろうかという樹齢200~300年のガジュマルの巨木の隣にあります。
元々紳士服店だった店舗兼住宅を改造
店舗兼住宅だったころの間取りはそのまま。往年の賑わいが目に浮かぶようです
こちらの建物は約60年前に建築されました。元々は紳士服店だったそうで、1階にはいたるところにお洒落な装飾がそのまま残っています。モダンな床の模様もぜひチェックしてくださいね。
屋根より高いガジュマル
そしてこの民宿を語る上で欠かすことができないのは、このガジュマルの巨木。台湾ではガジュマルには神秘的なパワーが秘められていると考えられており、特にここでは祠が建立されて大切にされています。
その関係で建物は奥をすぼめるようにして設計され、人と木が共存ができるように配慮がなされているんです。そのために階段の段差が大きく、湾曲していて上り下りは注意が必要ですが、建物よりも高いガジュマルの木は、夏の厳しい直射日光や、多少の風雨も遮ってくれるので、建物とガジュマルの関係性を実感できるのが面白いですね。
ノスタルジックな雰囲気満点の客室
お部屋はとても綺麗に整理されていて、築60年の民家だとは思えない作り。それでも窓や備え付けの家具がいい感じに古さを醸し出していて、古きよき時代にタイムスリップしてしまったかのような錯覚さえ覚えてしまいます。
また、気になる水周りについてもご安心を。しっかりとリフォームされていますよ。
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昭和初期にタイムスリップしたかのような室内
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また、1階ではコーヒーのおもてなしがあります。民宿だとインスタントのコーヒーが置かれていることがほとんどの中で、しっかりと豆から入れてくれるコーヒーが飲めるのは珍しいのではないでしょうか。ちょっとだけ贅沢気分が味わえますね。
徒歩圏内には繁華街の海安路や国華街があり、食事にも観光にもとっても便利な場所にあります。観光客が少ない午前中は特に地元の人たちの暮らしぶりが観察できるチャンス。観光スポットの神農街に暮らすように泊まれる民宿で、ぜひ台南の風景に溶け込んでくださいね。
以上台北ナビがお伝えしました。