台湾を代表する砂糖会社が台北にホテルをオープン♪広さと利便性を重視する方におすすめです!
こんにちは、台北ナビです。
今日は人気のショッピングエリア・西門町に新しくできた「台北台糖會館」というホテルへやってきました。「會館」というちょっとお堅い名前の秘密は「台糖」にあり。かつて国営だった砂糖会社の名前で、この会社が台北会館として使っていた場所に建てたホテルなんです。
やっぱり普通のホテルとは何か違うのでしょうか?期待しつつオープンしたばかりのピカピカの入口をくぐるナビであります。
2013年4月11日オープン。取材はその1週間後でした
台糖の歴史は1940年代にさかのぼります
ホテルを紹介する前に、ざっと台糖について説明しておきましょう。
現在の正式名称は台灣糖業股份有限公司。台湾では現在でもお酒とたばこの生産を国営企業が担っていますが、台糖もかつては国営で、台湾糖業公司(通称:台糖)と呼ばれていました。
更にその前身は臺灣製糖株式會社といって、日本統治時代第4代総督を務めた児玉源太郎と後藤新平民政長官からの要請で、1900年(明治33年)三井財閥によって台湾で最初に設立された、近代的な粗糖工場を持つ製糖会社です。当時砂糖は、米と並んで最大の輸出品でした。
終戦後の1946年、国民党政府は台湾・塩水港・大日本・明治の各製糖会社4社の台湾における資産を接収・合併し、5月に台湾糖業公司を設立。日本統治時代からの土地は広大で、技術ノウハウも受け継いだ台糖は、台湾の最大企業にまで成長。民営となったいまでも、台湾各地、特に南部に多くの土地を持つ台湾屈指の地主なんです!
この土地を活かしてホテル経営を開始した台糖は、台南市に大型ホテル、風光明美な観光地として知られる台南の江南、米どころとして有名な台東の池上などにリゾートホテルを展開してきました。そして今回、満を持して首都台北にオープンした一号店が、この「台北台糖會館」というわけです。
ロビーには台糖の製品が並んでいます。詳細はまだ未定ですが、宿泊客は割引になるそうですよ
砂糖以外では健康食品のメーカーとして有名
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シジミのサプリなどが人気商品です
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2Fから5Fまでがホテルになっています
そんなわけでにぎやかな中華路沿いの一等地にドーンと大型ホテルが登場したわけですが、建物は10F以上あっても、ホテル部分は5Fまで。6Fから上は2013年4月現在オフィスとして使われています。2015年以降には全階をホテルに改修する計画があるということですが、いまのところ1~5Fがホテル、1Fがフロントで2Fがレストランなので、3~5Fの3フロアに68の客室が並ぶという仕様です。
この建物はもともと4Fまでデパート、5F以上がオフィスという形で使われていました。そのため、フロントからのエレベーターでは4Fまでしか行けません。5Fの宿泊客は、2Fで正面エレベーターを一度降りて、建物奥のオフィス階用エレベーターに乗り換えます。6つ並ぶエレベーターのうち一台がホテル専用。その他は5Fに停まらないようになっているのでオフィス階を利用する人と鉢合わせすることはありませんが、ちょっと複雑なので気をつけてくださいね。
5Fの宿泊客は2Fで正面エレベーターを降りて乗り換え
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オフィス階用エレベーターが並んでいます
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朝食は中洋折衷で種類も豊富
洋食と中華がミックスした種類豊富な朝食メニュー
広々としたラウンジ風レストラン
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大きな窓がたくさんあるので、開放感があります
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2Fの甜心餐廳が現在営業中のレストラン。地下1Fは2013年5月以降にオープン予定
食事は2Fのレストランで。朝食は毎朝7:00から10:00まで提供しています。朝は完全ビュッフェ形式で、中洋折衷の種類豊富なおかずが並んでいます。主食もパン、お粥、チャーハン、シリアルと一通り揃っていて、パンケーキや水餃子といったメニューもありました。さりげなくおいしかったのがコロッケ。
メニューは日によってマイナーチェンジしていくそうですが、コロッケは毎日出してほしいです。朝食は宿泊客以外の方でも250元で食べられます。
ランチタイムには台糖ならではのメニューが
一番上がダチョウの肉コース
11:00から14:00もレストランとして営業。ランチタイムはスペアリブやパスタなどメイン料理を選ぶスタイルです。サラダなどサイドメニューは朝と同じビュッフェスタイルで、昼も食べ放題となっています。メイン料理はなかなかリーズナブルで魅力的…と思ってメニューを見ていると、その中に駝鳥肉(ダチョウの肉)と書いてあるのを発見しました。
聞けばここで出されるダチョウは、台糖所有の土地で育ったのだとか。その昔台糖の工場があった高雄の旗山に今は一般開放されている農場があり、そこで飼育されているダチョウの肉なのだそうです。味は牛肉に近いけれど、脂肪分が少なく低カロリーだというダチョウの肉を手頃な価格で食べられるのは魅力。ナビも今度はランチタイムに来たいと思いました!
今後は朝食メニューにも、台糖オリジナルの食材を取り入れていくとのことですので、どうぞお楽しみに。
ランチタイムもサラダなどはビュッフェ形式
スイーツは朝より種類が増えていました!
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池上にある農場の写真が
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シンプルにまとまった客室設備
さて、ではさっそくお部屋を拝見。まずは全室共通の客室設備を見ていきましょう。気になるネット環境ですが、どこでも無線LANが使えるだけでなく、デスクには無料の有線LANも設置。ケーブルも備え付けてあります。110Vのコンセントやセキュリティボックスも完備。オープンタイプのクローゼットはコンパクトで使いやすそうです。デスク周りはいたってシンプルですが、タッチセンサーで明るさを調整できるLEDライトが便利。液晶テレビは42インチと充分すぎる大きさです。
液晶テレビも大きめ。NHKは102チャンネルです
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デスクはいたってシンプルですが、機能性抜群
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お茶セットの中に、台糖オリジナルの商品を発見しました。ビスケットとインスタントコーヒー、そして実はミネラルウォーターも台糖製品!ちょっぴりレアなものを見つけた気分です
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タッチセンサーで動かすLEDライト
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各フロアに飲料水と製氷の自動販売機が置かれています
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浴室のアメニティも台糖オリジナル。台南の台糖長榮酒店、江南の尖山埤江南渡假村、池上牧野渡假村で使われているのと同じものだそうです
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お部屋が広い!!
部屋数は3Fが20部屋、それ以外が24部屋ということですが、一番狭い部屋でも8坪という広さ。天井までの窓があり採光もいいので、開放感を求める方には特におすすめできます。
※一部窓のない部屋もありますので、予約時にご確認ください。
Delux Twin/Double Room(デラックスツイン・ダブルルーム/豪華雙人房) 約8坪 画像参考:506号室
1人~2人での宿泊に適したコンパクトなタイプの部屋ですが、広さは十分。ビジネスのある朝も気持ち良く目覚められそうなお部屋です。
バスタブ付きシャワールーム
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トイレはウォシュレット付き
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中国語表記のウォシュレット
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バスタブの入口はすべて引き戸です
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窓のないタイプのお部屋は若干広めですが、バスタブ・ウォシュレットはつきませんのでご注意を!! ※画像参考:520号室