深い森に囲まれたシャトー風ホテル、客室はヨーロッパ製のアンティーク風家具で、清浄な空気と時代を超えた安らぎを満喫できます
こんにちは、台北ナビです。
今回は山の中の最高級リゾートホテルをご紹介します。
台湾の中央・南投県の渓頭という標高1000m以上の高地にある米堤大飯店は、壮大な台湾山脈の自然を存分に満喫できる上に、ホテル全体がアンティークといってもいいほどの豪華さを誇っています。
水どころ南投のさらに良い水を求めて付近の山を買い、そこから溢れる天然水を存分に使った屋外プールや展望風呂、トップクラスのシェフによるディナーバイキングなど、国内外の著名人にも愛されているシャトータイプのリゾートホテルなのです。
名の由来
緑の山々、このミストがいいんです
米堤という名前は、森と水にこだわってヨーロッパ有数の保養地であるル・ミディ(南フランス)にちなんで、その健康、レジャー、芸術、品格、思いやりのあるサービスといったコンセプトを台湾に再現しようとつけられました。
渓頭のあたりは平地との温度差が5℃近いそうで、暑く長い台湾の夏からのがれるには最適の場所。
ホテル全体に清浄な森の空気が漂っている感じがします。ホテルの裏に作られた滝からはマイナスイオンをたっぷり含んだミストが24時間立ち上っているんですよ。
いたるところに豪華アンティーク、そして、その波乱の歴史
入口にあるシンボルの2頭の獅子
ル・ミディのコンセプトの一部である芸術と品格。
それはまずロビーに入ってすぐ感じ取れます。ロビー内のソファ、時計から壁の小さな照明にいたるまで、すべてがヨーロッパから輸入されたアンティーク品なのです。特に注目したいのは、入口の大理石の模様!
丸い絵柄は財運と如意を表す銅幣、カーブを描く四角い模様は権力と金銭の刀銭。桂冠葉は尊敬、勝利、和平、円満。その横にある彩帯は栄誉と高尚を表し、皇冠は高貴と尊厳・・・。
入ってすぐの足で踏むところなので、すっと通り過ぎてしまいがちですが、入口前の獅子像とカフェの向こうに見える滝と同線上にあるということで、第2代オ-ナーが風水を担いで作成した模様なのです。
ここです!
ル・ミディが設立したのは、1994年10月のこと。
その後1996年の台風、1999年の921大地震、そして、2001年の台風では土砂崩れで、B3フロアは土砂に埋もれました。B2、B1、1Fも壊滅的な打撃を受け、ホテルはその後7年間営業を中止。大きな損害を受けたオーナーは財産を抑えられ、膨大な私財を投入した骨董品の数々も運び出すことが出来ず、ホテル内に放置されました。
2008年になって、その価値の高さを評価した第2代オーナーが丸ごと買い取り、当初改装に3年かかると言われたホテルを1年で営業再開へと持っていったのです。そして今、多くの家具や調度品も再び日の目を見ることができ、宿泊客の感嘆や賞賛の声も聞かれるようになったのです。
さて、エレベーターに乗って、ナビがちょっと混乱したのは階層の表示。山の傾斜をうまく利用して建てられているため、玄関1FのロビーがB2Fということになっています。
B1Fは、披露宴や会議場ホール、客室は1Fから4Fまで。B3F(ロビーの1階下)に、屋外プール、サウナ、ジム、キッズルーム、KTVなどいろいろな施設があります。3基あるエレベーターはガラス張りで、外の景色がよく見えます。
乗るたびに毎回自分のいる階をチェック
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バリアフリー対応で、客室も1室完備しています
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各階のエレベーター前
厚いおもてなしを受けているみたい
アメニティとファシリティ
キーはカード式で、人数分あります。
荷物置きの下には使い捨てスリッパアンティーク風テーブルセットの上にはウェルカムフルーツ棚にはコーヒーカップ、ホテルオリジナルのミネラルウォーター2本(こちらは別途販売しているほどおいしい水です)、湯沸しポット、ル・ミディオリジナルティーバッグとインスタントコーヒー。棚の下には小型冷蔵庫。
クローゼットの中にはハンガー6本、まくら、セフティBOX。ホテルエコバッグ。テレビは、NHKのBS1とBS2が入り、テレビ台の下にDVDデッキがあります。またインターネットも無線LANはOKと、クラシックなインテリアの中にも現代人に必要なアイテムは完備。
バスルームは、トイレを挟んで両側にバスタブとシャワーブースという乾湿分離式。
シャワーブースの水滴に見えるのは、すりガラス効果のため。
大理石の洗面台。蛇口もフランス製。トイレはウォシュレットではありません。
シャンプー、ボディソープ、ローション、備品は他にタオル、ドライヤー、ヒゲソリ、クシ、歯ブラシセット、綿棒、シャワーキャップなどでした。
客室情報
客室数は全243室。
ベッドだけでもン千万元という最高級のナポレオンスイートもあるそうですが、2013年現在は未公開。
格式だけのホテルではなく、渓頭の山歩きを楽しむ人たちが多いので、カジュアルな服装で出入りできる気軽さが親しみやすくていいですね。
Classic Double Room(クラシックダブル/経典雙人房) 200x165cmのダブルベッド1つ 9坪 参考画像:235室
ツイン、ダブルどちらの客室もマウンテンビュー、窓際が素敵なので、窓際のイスを動かして、お茶やコーヒーを楽しむ方も多いそうです。
Classic Twin Room(クラシックツイン/経典雙人房) 110x200cmのシングルベッド2つ 9坪 参考画像:140室
Classic Triple Room(クラシックトリプル/経典三人房) 200x165cmダブルベッド1つ、110x200cmシングルベッド1つ 10坪 参考画像:442室
快適という言葉がぴったりの客室。リゾートに来たんだという気分上々。
Classic quad rooms(4人まで)(クラシックファミリー/経典四人房) 200x145cmのダブルベッド2つ 11坪 参考画像:142室
ベッド幅が145㎝なので、少し小さいかなと思われる方は、豪華四人房をお選びください。ツインのゆったりサイズを選びたい方には、こちらは最適の客室と言えます。
Classic quad rooms(4人まで)(クラシックファミリー/精緻四人房) 200×105cmのシングルベッド4つ 12坪 参考画像:110室
ベッドクッションもちょうどよく、仲のいい4人組でも家族でもOKな客室。木の色の明るさから広さが感じられます。
Classic quad rooms(4人まで)(クラシックファミリー/豪華四人房) 200×165cmのキングサイズベッド2つ 12坪
経典四人房のベッドより幅が20㎝広いので、家族4人でゆったり。
画像提供:溪頭米堤大飯店
Midia Suite(メディア・スイート/米蒂亞套房) 200×180cmのキングサイズベッド1つ 20坪 参考画像:423室
テラスにも出られ、ここで外の風に吹かれると更に開放された気分になれます。寝室とリビング、どちらも高貴なムードで、優雅な気分に浸ることができます。窓の外は緑いっぱいの山と青いプール、ホテルの建物と一緒になって、美しい風景画のようですね。
参考画像:437室
参考画像:458室
Lemidi Suite(4人まで)(ルミディ・スイート/米堤套房) 200x180cmダブルベッド1つ、200×120cmのシングルベッド2つ 22坪 参考画像:444室
4人まで泊まれ、客室内をゆったりと使用することができます。淡いグリーンやオレンジ、白、そして、壁模様などが落ち着きを感じさせ、ヨーロッパのお城に来たような気分になれます。
レストラン
<米勒廳> B2F
営業時間:朝食:6:30~10:00、ディナー:17:30~20:00
宿泊は1泊2食付きなので、こちらのレストランで、ディナーとモーニングがビュッフェ形式でいただけます。玄関の右手にあり、フランス風のテーブルとイスは雰囲気もよく、ディナータイムは外国人バンドがテーブルをまわってくれます。お客さんのリクエストに答えて中国語、英語、スペイン語の歌もサービス。
料理は、鹿肉やタケノコなどのご当地食材も多く、ステーキもジューシー。おすしや刺身、ベジタリンエリアもあります。サラダに掛けるチーズは、自分で擦ってかけてもよし。アイスクリームは明治。パンやスイーツは手作りで、一流シェフが腕を振るってくれた料理はどれもおいしかったです。
モーニングは、やはり滝が見える窓際がおすすめ。
滝から流れ出るミストをじかに感じられるテラス席に出れば、さらに清清しさアップですよ。
種類も中華・洋食・日本食・ベジタリアンフードがあり、朝も日本食は、巻き寿司、いなり寿司がありました。新鮮な絞りたてジュースやブルーベリーヨーグルトなどヘルシーなものもいっぱい。ナビが感動したのは、タロイモ雑炊。
ほかほかの湯気があがっていたのは、近くの竹山名産のさつまいも。小ぶりでしっとりした味でした。
こちらは「漢宮廰」
<清苑廳> B1F
営業時間:ランチ:11:30~14::00、ディナー:17:30~20:30
中華料理のレストランで、他にもバンケットルームの漢宮廳があります。
ラウンジバー B2F
営業時間:11:30~22:30 基本消費:100元以上
樂團演奏時間:15:00~16:00、20:30~22:00
ロビー中央にあり、ピアノを囲むテーブルもステキな雰囲気。ケーキショップでは、賞も獲得した米堤地瓜蛋糕(ル・ミディ特製のサツマイモスイーツ(800元))を売っています。こちらでコーヒーと一緒にいただくのもいいですよ。パッションフルーツ味のチーズケーキもおいしそう。
ランチは、ご当地食材を使った中華(メインが4種から選べます)と洋食のコースも550元からあります。ナビは中華を選びましたが、タケノコや野菜などはあっさりした味付けで、量も豊富。サツマイモご飯と新鮮なフルーツもついていました。 お茶は烏龍茶でしたよ。
ル・ミディの風格を表す会議室
会議室 B 1F
ル・ミディは、夏場は観光客が避暑として、涼しくなってくると会議などで訪れるビジネス客が増えてきます。会議室は全部で7室あり、各室とも異なったアンティ-ク家具で彩られています。
ナビが拝見したのは、「雅典廳」。19坪の広さに、キャパは20人、会議テーブルの横にはソファスペースもとられています。小規模の宴会や展示会にも使用可能です。
リゾートならではの付帯施設
温水プール B3F 利用時間:7:00~23:00
大人も子供も楽しめるプールです。
水温は、1年中28℃前後に保たれているので、渓頭の冬は寒いのですが、冬場もプール利用はOKだそうです。カウントダウンには、滝のステージを利用したパフォーマンスも見られます。宿泊客利用無料。
プールサイドバー B3F
営業時間:20:300~23:00 バンド演奏があり、皆さんディナーをとった後はこちらへ移動して、フィリピンバンドの曲にうっとり。
マージャンルーム 利用時間:9:00~24:00 完全個室制、清潔で快適な空間でした。1時間350元~。2時間まで利用可。
チェスルーム B3F
利用時間:9:00~23:00 カード、チェス、将棋、囲碁などにもご利用ください。宿泊客無料。
ミニシアター B3F
上映時間:9:30~22:30
ゆったりとしたイスで18人収容。このミニシアターの椅子でさえ一脚ン十万円だそうです。宿泊客利用無料。
カラオケ B3F
利用時間:9:00~24:00
人数に応じて対応できる部屋が数室あります。1時間500元~。1人100元以上の消費が必要。
ゲームコーナー B3F
利用時間:9:00~23:00 コイン制で、広い室内はちょっとした縁日のような雰囲気。1回10元。
卓球・ビリヤード B3F 利用時間:9:00~23:00
卓球台、ビリヤードテーブルなどがあります。宿泊客無料。
フィットネスセンター B3F
利用時間:9:00~23:00
外のプールを見ながら運動できます。14歳以下は利用できません。宿泊客無料。
シャワーキャップは忘れずに着用
サウナ B3F
利用時間:15:00~23:00(土日9:00~) ホテルで使用する水はすべて山からの湧き水で、安全に特別処理した天然水です。ナビは、B3のサウナに入ってみましたが、お湯は肌に滑らかで、体の芯から十分温まることができました。男女別で、水着不要のお風呂です。14歳以下は利用できません。宿泊客無料。
フットマッサージ B3F
営業時間:14:30~22:00(金土日~23:00) 9席ありました。渓頭を歩き疲れた足には効果的でした。600元/40分。
台湾コスメも使用
LULU SPA B3F
営業時間:14:00~23:00 アーユルヴェーダやアロマなどいろいろなコースがあります。水療室もあったのには驚き。凍頂烏龍茶を使用したコースもありましたよ。
キッズルーム B3F
利用時間:9:00~23:00手前の方には、パソコン設備もあり、インターネット可。宿泊客無料。
DIY教室 B3F
営業時間:9:00~22:00 親子で参加できる工作など。
ル・ミディブランドのお茶
売店 B3F
営業時間:9:00~23:00
南投名産のお土産品の他に水着も販売しています。 そのほか、不定期に個展などが開かれるギャラリー、玉石の芸術品や彫刻などを販売しているショップもあります。
ティーハウス「遊山茶訪」 B2F
営業時間:9:30~21:00 ホテルのある鹿谷郷は有名な烏龍茶の産地。ホテルの水で入れたお茶は格別においしいですね。お料理にも使われているので、体の内からも外からも健康になれそうです。
ロビーの外には、竹山鎮に本店のある嘉振茶業というお茶屋さん「遊山茶訪」が出店しています。こちらは製造過程の透明化、残留農薬の検査など高い基準の品質管理を行っていて、安心できるところ。宿泊のお客様には1ポットの凍頂烏龍茶サービスがあります。
他にも市街地から離れているため、ロビーに彰化銀行のATMがあります
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ヘリコプター発着地山中のリゾートのため、宿泊客などに緊急を要する場合は使用します
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山泉湯屋 5F
営業時間:10:00~23:00
屋上に個室風呂の建物があり、それぞれの個室の中には木製の大きな湯船がひとつ。ブラインドを上げれば、透明な天井や窓を通して周囲の美しい山々を眺めながらゆったりとお湯に浸かれます。ミルク風呂とありますが、実はお湯に特殊処理がされていて、ジャグジーから出てくるとミルクを混ぜたように白っぽく見えるからだそうです。このお湯、分子レベルで軟らかく細かくなるように処理されているため、入った後はお肌がつるつるに。これもミルク風呂と呼ばれるゆえんだとか。1200元/90分。
ペットルーム
どんなにいいホテルに泊まっていても、気になるのは家に残してきたペットのこと…という方々に朗報。こちらでは、1匹1晩500元で預けることができるペットルームもあるんです。渓頭の大自然の中をペットと一緒にお散歩できるなんてすばらしいですね。専属の係員つきで、お水の提供はできますが、食べ物は持参してくださいとのことでした。
リラックスを欲している方は、ル・ミディへ!
すぐ近くにある渓頭森林遊楽区とあわせて、素晴らしい自然とすてきなお部屋、美味しいお料理が堪能できるル・ミディは避暑地として最適のホテル。
市街地のホテルとはまた違った台湾の一面を味わうことができるのではないでしょうか。
以上、台北ナビでした。