雲海に浮かぶ民宿、台湾中探してもここだけ!幻想の世界へ皆様をお連れします!
こんにちは、台北ナビです。
台湾に住んでもうン十年と経ちましたが、今回初めて台湾にもこういうところがあるんだというのを知り、伺うことができました。やってきたのは、台中県和平郷。郷というのは日本では、郡でしょうか。台中県で一番東に位置する大きな郡で、面積の半分は中央山脈が占めています。
今回ナビが訪れた「若茵農場」も後方に大雪山を控えていました。また、麓には東勢林場。武陵農場や梨山、福寿山、谷関温泉も近いという台湾の大自然のすべてが満喫できる絶好の場所にあったのです。
どこまで行くのか?
長く遠い道の果てには来た甲斐があった農場が、ナビたちを待っていました。中国語で「夢中竹」という名の竹の林を過ぎたところで「若茵農場」は出現しました。竹林の中を車が走っている時は、さながらカンフー映画の一場面にいるようで、標識を見落とすと山道で迷ってしまいそうなくらい大変でした。でも「若茵」は山のてっぺんだったのです。花が咲く小道を上ると民宿のオープンエアのレストランがあり、受付は小屋の中でした。ここでの宿泊の場合は、ペットはお断りなのでご注意ください。朝夕と日中の気温差も激しいので上着を忘れずに。
テレビなし、電話なし、時計なし、冷房なし
お部屋は全部で8部屋。2人部屋が3つと4人部屋が5つありました。呉ママの娘さんがインテリアデザインを手掛けたというお部屋は、一つとして同じものがありません。また、ここの民宿は環境保護にも力を入れているので、タオルや歯ブラシ、歯磨き、クシなどのアメニティはありません。シャワールームにボディソープとシャンプーリンスはありました。さらに、高地のため冷房もありません。各部屋の天井には大きな扇風機があります。ミネラルウォーターもないので、これも持参しなくちゃ。コップはありますが、紙コップではなく民宿できれいに洗ってくれたマグカップが置いてあり、再利用というわけです。ハーブティーのラベンダーローズ、カモミール、ミント茶などのティーパックはありました。そして!テレビなく、電話なく、時計もありません!鳥の鳴き声や風の音に耳を傾けてください。
読月・聴風(VIP2人用)
入口に一番近い部屋です。窓が一番多い部屋なので、寝ながらにして外にいるような気分が味わえます。朝の目覚めも一番ですね、バリ風の家具が配置されています。
繁花・舞空(VIP4人用)
ヨーロッパレトロにまとめられた部屋で広い!この部屋の特徴は浴槽がベランダにあること、そして、浴槽の横には桜の木。3月には桜の花びらが舞い落ちるお風呂に浸かることができます。
山嵐(2人用)
白がベースのメルヘンチックなお部屋で、女性向き。この部屋からの眺めは最高だそうです。浴槽はなく、シャワー。そして、トイレはドアという形のものがなく、オープンでした。
春・不竭(4人用)
家族ならピッタリのお部屋です。明るく落ち着いたムードで、宿泊が楽しくなりそう。お風呂も家庭風呂、外の景色ももちろん楽しめます。
秋・陶然(4人用)
テーブルと椅子のセットが小さなダイニングコーナーを作っています。バスルームも落ち着いたムードで、リラックスできそうですよ。
晨曦(2人用)
小さな子供さんが一緒なら4人でも泊まれます。バスルームとトイレがオープンになっています。女性一人にも好まれる部屋だそうです。
夏・可遇(4人用)
部屋のスペースは少し小さめですが、バスルームには洗面台が2つありました。この部屋からの景色もなかなかのものですよ。
以上7部屋ですが、もうひとつ竹泉(2人用)というすっきりとした部屋があります。
山棕套房(2人)と山小屋もありました、主に登山客が使用しています。
午後のお茶
14:30~17:00はアフタヌーンティーの時間。この農場のメニューは中華式午後のお茶、たとえば、香椿茶と月桃葉干貝粽で200元。コーヒーや紅茶、ケーキなどもありますが、ここに来たらやはり中華がいいですね。香椿茶の中身は、五葉松、明日葉、牧草、蜂蜜、檸檬。血液浄化と免疫力をつける効能があります。飲んでスッキリしました。月桃葉でくるんだ粽は五穀米で作られ、落花生もどっさり入っていて、いい香りがしました。野菜のてんぷらもおいしかったし、呉ママ手作りのイモダンゴもおすすめです。晩ご飯はいいんじゃない?というほど食べてしまったナビたち。午後のトレッキングで立ち寄ったときにいただくこともできますよ。
ここでは、呉ママ特製の大根やカブ、生姜のつけものも販売しています。日本では食べられない台湾ならではの食材を使った漬けものもあり、おいしかったですよ。暑い時にはイモやパッションフルーツ、アズキ味などのアイスクリームもあります。
夕日を見て散歩の後は、晩ご飯
午後のお茶を味わいながら、おしゃべりを楽しんでいると、だんだん夕日が沈む時間が近づいてきました。この日はうれしいことに快晴。夕陽がきれいに見えました。ところで、「若茵農場」ならではの雲海は、いつ見えるんですか?皆が聞く質問だそうですが、ナビも思わず問うてしまいました。雲海は冬場で雨が降る時、1月、2月が一番見えやすいそうです。ナビたちが行った3月はもう雲海の季節は過ぎていました。また、雨が降ったら必ず見えるとも限らないそうで、見える確率は高くなるということも伺いました。雲海をとるか快晴をとるかも悩むところです。雲は景観をすべて覆い隠し、快晴はどこまでも景色が見渡せるので・・・。
晩ご飯は、チキン、マトン、豚肉、そして、麺線がテーブルに並びました。どれもおしゃれに盛りつけていましたが、家庭風の味で落ち着きました。食事の場所にはテレビがあるので、大雪山の録画を見ながら食事しました。
日の出、そして散歩、朝ごはん
朝もやの中に刻々と浮かび上がってくる眼下の町の様子、数分単位で違う表情が見られました!
ナビが泊まった繁花・舞空の屋外バスルームからの朝の様子、空気がひやっと、すがすがしい~
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屋外レストランからの朝の青い景色
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呉ママと散歩に出かけます。歩きながら植物の説明をしてくれました。聞くと、この村はコミュニティの結束力が強く、定期的にいろんな講習が開かれるそうです。大雪山で遭難のニュースが入ったら、村人一同が手分けして探しに行ったりもするそうですよ。
「夢中竹」という竹林が続きます。このメルヘンチックな名前の由来は、昔病気のお母さんにタケノコのスープを飲ませようとした息子が、竹林の中で一本もタケノコを探すことができず、「お母さんの病気を治すことができない」と泣いていたら、神様がこの子に生えているタケノコを見せ、持って帰らせたという話しからだそうです。
周辺にも遊べるところがいっぱい
これだけ大自然に囲まれているところなので、周辺も散策してみましょう。派出所を降りていくと、赤い吊り橋がありました。
ふと下を見ると魚がいっぱいいるのが、こんな高いところからでもくっきりはっきり見えます。それだけ水がきれいだってことですよね!橋を渡ると向こう側には集会所やショートトレッキングコースがありました。
*山でのキャンプは火災の元になるので禁止されています。