お茶の国に生きづく台北で茶葉料理を食す。ここは、台北で最も美しい茶文化の空間。
こんにちは、台北ナビです。台湾は「医食同源」の国。この医食同源の正しい意味を皆さんご存知ですか?古く中国から伝わる造語で、体に良いものを食べれば特に薬など必要はない、食をおいしくいただくことは薬を飲むことと等しいほどの効力を得られる、ということなんです。直訳すれば「薬も食も源は同じ」、さらに古くは「薬食同源」とも言われてきました。
行天宮から徒歩数分圏内にそのお店はあります。行天宮から徒歩圏内にはゆっくりとお食事やお茶を楽しめるお店って意外と少ないんですよね。そんな松江路沿いに、茶芸館として名を馳せる人気有名店、竹里館が茶葉料理のお店を2008年7月にオープンさせました。
西華飯店裏の本店はお茶がもたらす豊かな時間をじっくりと楽しんでもらうための茶芸館とお茶の販売&茶芸教室に、そして新しい松江路店は、楽しくおいしく体に良い茶葉料理を楽しんでもらうレストランとしました。黄さんいわく、デパートや小さな茶葉店でのお茶の販売が目立つ近年の台北ですが、それはあまり好ましくない傾向だとお茶好きの黄さんは眉をひそめて話します。本来おいしいお茶は、別の客が待つようなゆっくりと試飲できない落着かないスペースで探すのではなく、自分のペースで心からじっくりとしっくりと、自分に合うお茶を探してほしいのだそう。確かに日本人としては後ろのお客さんが気になるところです。
基本真髄は客商売ではなく、大のお茶好きなのだと黄さんには深い安堵感を受けました。
スタイリッシュ・チャイナで、いただく前から気分も盛り上がり
足裏マッサージや占いがてらにも立ち寄れる好立地。店内は全て黄さんのインテリアで、モダンでシックな現代風茶芸館。店内のインテリアも2タイプあって、こちらは松江路に面した側のお席。
こちらの重厚な椅子。どこかの家具店で購入したものだと勝手に考えていたナビでしたが、なんとこちらの場所で今まで営業されていた、台湾でも有名なステーキ店で30年使用していたもの。置きお土産とでもいいましょうか。それを現代茶芸館風に布を張り替えたリメイク。妙に味があり、深みのある椅子です。
また、店内の書は黄さんのお知り合いでもある台湾では有名な雨墨氏がお書きになったもの。 で、店内のろうそくは、以前のオーナーから受け続き、30年間かかさず点灯されています。
個室は2つ。12人用と14人用。個室料金は別途不要ですが、最低利用料金が設定されていて、一室あたり各8000元と10000元です。
こちらは照明もぐっと落とし、松江路側と雰囲気もガラリと変えてあります。席数はほとんどどちらも変わりません。ナビは松江路側がお気に入り♪
食せば「オトナ美しく」
段々と台北生活も長くなってきたナビですが、来台当初「台湾人の女性は肌がぷるぷるして日本人より綺麗。」と台湾女性に断言されて驚いた思い出がありました。何を言ってるんだー!日本人女性のきめ細やかさを見よー!と当初は全く信じられませんでしたが、実はあながちウソでもないんです。
当初は台湾女性のぷるぷるもちもちはただの「太り肌」とタカをくくっていました、しかし太って要るいないにかかわらず、日本人女性はどちらかといえばしわしわ傾向にあるんです。この国の湿度の高さもひとつの要因でしょう、しかし数年住んだナビの出した(勝手な)見解とは…やっぱり「食べ物」。お化粧っ気もなく、どこへ行くのもジャージやサンダルでも没問題!そんな女性達を見ると美肌作りには無縁に等しいと思ってしまいがちですが、実際はメイクしなくってもネイルしなくても、エステや爪のお手入れにこまめに通っていたりする台湾女性なのです。
そう、この国の女性の美しさで重視されるのは上から塗ったくる事ではなく、「素」。スキンケアだけでは追いつくことのできない、まさに「美は食なり」。医食同源と共に、食の世界にも美しさを求める女性達が推奨するもののひとつにこの茶葉からの効果があげられるているのです。
お料理はコース料理が中心ですが、単品オーダーもOKです
平日11:30~14:00限定で、ランチタイムには、サラダ、スープ、3種から選べる主菜、デザート、ウーロン茶のセットもあります。
今日は、ぜひおいしい台湾茶を使った茶葉料理を食べてほしいと言われる黄さんオススメの茶膳套餐(茶葉御膳)700元、蔬食套餐(台湾式精進料理)580元とをご紹介します。(その他大人数や宴会用のパーティメニューもありますので気軽に相談してみてください)
まずはそれぞれのコースにセットされている基本内容から。
茶膳套餐(茶葉御膳)700元は下記がプラス。
茶膳三拼 - 前菜の三種類盛り合わせ
龍井蝦仁 - 龍井ウーロン茶とエビの炒め物
養生茶醋 - お茶風味の花酢
紅茶玉串 - マッシュルームのから揚げ 紅茶の甘味ソース絡め
佛手燻魚 - ウーロン茶で燻製した旬の魚
白毫玉葉雞米 - 白茶使い鶏肉の新鮮野菜包み
滇紅子排 - 雲南紅茶使用のスベアリプ
主廚湯品 - シェフお薦めスープ
牛蒡飯 - 牛蒡入りご飯
宮廷點心 - 宮廷菓子
館主私藏茶 - オーナーお薦めの私蔵茶
台湾はその医食同源に基づいて、体に良いものを食の中によく取り入れています。例えばレストランで振る舞われる水(日本でいうおひや)。氷もなく暑くもなく、生ぬるい!日本人感覚としては「なんじゃ?このやる気のない水は?」とつい思ってしまいがちですが、でもこれも体のことを考えていればこそ。体を冷やすことを非常に敬遠しているため、特に子供を産む女性には冷たい水は厳禁とされています。また家に訪ねて来た客人にお水を出すのも失礼にあたらないんです。これは、水道をひねれば水が飲める日本とは違い、一度湯沸しして冷ました手間があるから。日本人のナビにとってこの中途ハンパな水は、初めはとまどいましたが、飲みなれた今ではすっかり日本の冷たいおひやの方が、つい「体に悪そう・・・」と思う今日この頃。そんな体に良いものを追求する国で、根強い人気なのが茶葉料理。健康オタクの台湾人にはきっとアンテナが伸びるのでしょう。日本人にも馴染み深いお茶には、抗酸化作用(老化防止作用)を持つカテキンを多く含み、血圧降下、コレステロール上昇防止、ガン予防、風邪防止、2日酔い・・・と、とにかく万能飲料。でもその効用は、飲むよりも食したほうが更なる効果を期待できます。茶の道を究める茶の国で、体の中から美しくなる。そんな食事を楽しみませんか。
以上台北ナビでした。