え?ここがお店!?バラック小屋のような店内で食べる、プリプリの絶品水餃子!開店44年の老舗水餃子店は何を食べても「美味しい~!」水餃子のイメージが変わります
こんにちは、台北ナビです。
「ここのお店すっごくおいしいので、沢山食べてきてくださいね~」とナビスタッフから聞いて、ウキウキしながらお店に向かうも全くお店が見つからない~!住宅地で目立った目印がないのと小さな道が多いので、グルグルと同じ場所を何度も探し回ってようやくそれらしきお店が見つかった!…のですが、本当にココ?
「お店はどこに??」思っていたのと全く違う外観にびっくりの餃子屋さん
まったくここがお店だと気付かなかったです
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本当にココ?と2度見ならぬ3度見くらいしてしまった…
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台湾らしい住宅が立ち並んだ場所に数軒のお店があります。その真ん中、ほうきやモップが立てかけられたコンクリートの入口にはドアもなく、薄暗い雰囲気…。ナビはどうやらこことは思わず何度も通り過ぎていたようです。おいしい有名店と聞いていたので、立派な門や看板があったりするのかな?と思いこんでいたので見つからなかったようです。
「こんにちは~」と中に入ると忙しく動き回っている沢山の店員さん。餃子を包んだり、煮物の用意をしたりとテキパキとお仕事しています。忙しいから開店の30分前に取材に来たのですが、それでも十分忙しそう。そんな忙しい中、オーナーの三男で現店長さんの姜志民さんに、お店についてのお話を伺いました!
先代の味とお店を守り続ける2代目オーナー
こちらが2代目オーナーの姜志民さん。沢山おしゃべりしてくれるやさしいオーナーさんでした
姜さんが手際よく魯味を切ってお皿に山盛りに盛り付けてます!おいしそ~♪
入ってすぐの所は右側がキッチンになっていて沢山のお鍋や食器、山盛りになった刻んだキャベツなどが所せましと並んでいます。
左側にはしっかり煮込まれた台湾風煮物「魯味(ルーウェイ)」が山盛りにおいてあります。
姜さん曰く15種類あるこの魯味、毎日この量が売り切れてしまうほど大人気なんだとか!
キッチンを抜けた先は…まるで別空間!
客席部分はキッチンと全然違ってなんだか大昔にタイムスリップしたみたい。
木で囲まれた店内はあたたかみがあってよい雰囲気。
木のテーブルとイスもお店の雰囲気とピッタリ!
忙しい入口を抜けて中へ入ると…まるで大昔にタイムスリップしたような内装にびっくり!
ベニヤ板で側面をすべておおってある店内はバラック小屋のよう。壁に飾られた一号店のあった頃のこの付近の白黒写真。木でできたテーブルと丸椅子、春聯(赤い飾り紙)などの飾りが、雰囲気をさらに引き立てています。
鉄筋は雰囲気を損ねてしまうから…とすべて木でおおってしまっているんです
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この席、柱が邪魔で食べにくそう…だけど面白いっ!
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44年続くお店の名前の由来は…?
オーナー自慢のお宝!孔子の74代目による作品だそう。来店した際はぜひじっくり見てみてくださ~い
この内装は昔あった一号店の雰囲気をイメージしているそうで、店内にある白黒写真は全て昔のお店のものだそう。元々はお店の近くにある東和禪寺の門の中にあった龍門客棧一号店は、その門をくぐらないと食べにこられない事やお店の雰囲気から開店当時流行していた「龍門客棧の映画みたいだね~!」とお客さんに言われたことから、店名を「龍門客棧餃子館」という名前にしたそうです。
「これ!これちょっとすごいからよく見てよ~」と姜さん一押しなのが、入口にも飾ってあるこのお店の看板「龍門客棧餃子館」の書。これはなんと74代目孔子の孔徳成による作品だそう!入口の看板は黒くなってよく見えませんが、歴史ある看板という雰囲気が感じ取れます。
入口には孔子のひいひいひ…孫さんによる作品で作った看板が。
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近くにある東和禪寺の門。前のお店はこの中にあったそう。
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お店の中には前オーナーが餃子を作っている写真なども飾られています
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「龍門客棧」は1967年制作の台湾映画。何度もリメイクされている人気作品だそう。 |
入口や店内には大きく「中午不営業」(お昼は営業しません)と書いてあります
餃子といえばお昼ごはんによく食べるもの、というイメージがある台湾ですが、こちらのお店、お昼は営業していないんです。というのもオープンしたての44年前、1960年当時は今ほど景気がよくなくて家族を養うため、昼間は別の仕事をして、夜この餃子屋さんを兼業していたそうで、その頃からの流れで今も夜しか営業していない餃子屋さんなんです。
色々とお店についてのお話を聞いていたら開店時間に!待ち構えていたようにお客さんがどんどん入ってきたので、ナビ達もおいしい餃子をいただいちゃいます!
水餃子に台湾風煮込み、牛肉麺…何を食べてもとにかく「おいしい~!」
毎日15種類程用意されている中から好きなものを選んで切ってもらえます。この量で大体250元程だそう
黒いのが昆布で茶色が牛肉の薄切りです
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黄色がシャッキシャキのたけのこ、オススメです~
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まずは入口で沢山もられていた魯味(ルーウェイ)を店長さんのオススメでチョイスしていただきました。
時計回りに昆布、牛肉の薄切り、湯葉、煮卵、たけのこ、チャーシューの6種類で中央にたっぷりの刻み葱が添えてあります。
この魯味、お店によっては香辛料がきつくてちょっと苦手…という人も多い料理なのですが、こちらのお店のものはとっても食べやすい!特にしっかり煮込まれたチャーシューの口の中でお肉がホロホロくずれてゆく食感は最高です。
トロトロのチャーシューとはまた違った味の牛肉の薄切りは、味がしっかり濃くてビールが欲しくなる味です。付け合せのネギと食べるとおいしいです♪
他のお店ではあまり見かけないタケノコもシャキシャキと食感が良くてお箸が止まらくなっちゃいます~
じんわりくる唐辛子の辛さがビールにぴったり~
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花生(ピーナッツ)もオススメの小菜です
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台湾の小菜お決まりの「きゅうりの唐辛子漬け」(40元)
ちょっと辛めですが、ニンニクと唐辛子で胃が刺激されて食欲倍増!食べてすぐは何ともないのにしばらくしてから口の中がピリピリピリ~!なる感じ、やみつきになっちゃいます。
牛肉麺って結構お高いのですが、こちらのお店ではこんなにたっぷりで120元とお値段リーズナブル!
餃子の次に人気メニューなのがこちらのお店の「牛肉麺」(小:120元)まず驚くのはこれでもかという位沢山入っているお肉のかたまり!これで120元はすっごくお得♪
真っ赤なスープの色を見て「もしやものすごく辛いのでは?」と辛い物があまり得意ではないナビはおそるおそる一口食べたのですが…辛くない!むしろ濃厚な醤油ベースのスープに香辛料の香りと唐辛子のピリッとした辛味がすごく合っていて食欲をそそります。やわらかめの中太手打ち麺は、モチモチでスープとよくからんでおいしいです。この日ナビは食べきれなかった牛肉麺をお持ち帰りさせてもらったのですが、麺がのびてもおいしかったです!
そしてそして、待ちに待ったこちらのお店の看板メニューである餃子の登場です!
看板メニューの水餃子はもっちもちのプリプリ~♪
ひとつひとつ手作りで作られた餃子は湯気が立って本当においしそう…
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中身を割ると豚肉のピンクとネギの緑が綺麗!ふわふわ食感です
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さすがの餃子専門店!もちもちの皮とやわらかめの中身がすごく合っていて何個でも食べられちゃいます~ |
店員さんオススメのラー油の他、お醤油、酢、ゴマ油とシンプルな味付けでいただきます
餃子は一粒7元で好きな量頼めるようになっています。多くのお客さんは男性なら15個、女性なら10個程度頼むそう。アツアツの餃子は一粒が大きく、ふっくらつやつやしていてとってもおいしそう!
備え付けのお醤油+酢で食べようとした所、店員さんが近寄ってきて、「ラー油つけるとGOOD!」と無言でしぐさだけをして去っていきました~。こちらのお店、忙しいため店員さんは無愛想そうに見えるのですが、話しかけると皆笑顔で応対してくれてとってもやさしいんですよ♪
さて、店員さんのおすすめの食べ方でいただいた餃子は…具がびっくりするくらいしっとり~!水餃子って食べると皮と中身がはがれてしまったり、具が団子みたいになっている事もありますが、このお店の具はとにかくふわふわでやわらか、ジューシーな豚肉にネギや生姜の香りが合わさって脂っこく感じません。お箸で割ると中身もピンク色とネギの緑色でとっても綺麗!女性は10個と言っていましたが、それ以上ぺろりと食べられちゃいそうなくらいとってもおいしかったです。
日本でも有名店!?各種雑誌でも紹介されているそうです
おいしい~♪と幸せ気分で餃子に舌鼓を打っていたら、バラック小屋風の店内には全く似あわない綺麗に着飾った日本人のお客さんが来店、しかも12人の団体さん!何を注文するか話し合っている所におじゃまして、お話を聞いてみました。
皆さんそろってカンパ~イ♪
皆さんは神奈川県の脱毛エステのスタッフさんで、今回は2泊3日の社員旅行で台湾にいらっしゃったそう。さすがエステのスタッフさんらしく、皆さんとっても綺麗で見るからに日本人女子!といった感じです。到着したばかりというみなさんに台湾の印象を聞いてみると「バイクがいっぱい」でした~。確かに、住んでると慣れっこになっちゃいますが、台湾のバイク量はすごいですよね!
旅行一日目というと小龍包を食べにいく方が多いのでは?と不思議に思ったのですが、こちらのお店は泊まっているホテルから近いのと、持ってきた旅行ガイドブックでオススメされていたから来てみたそう。店内の一風変わった内装にも「趣がありますよね」ととっても好評価でした。
中国語が喋れなくてオーダーはどうするのかな?と思ったのですが観光客も沢山いるためか、店員さんは簡単な日本語なら聞き取ってくれていました。日本語のメニューも用意されているので、指差すだけでもオーダーができてよいですね♪
観光の予定は?という質問には九份や台北101、他はまだあまり決まっていないということでした。台湾は日本語が通じる所も沢山あるし、交通も便利なので自由旅行にぴったり。12人でワイワイとっても楽しそうでした♪
お客さんの列が途切れない人気店
入口では席を待っている人や外帯(テイクアウト)の行列ができる程!
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夜19時頃になると席は常に満席状態
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昼間は明かりが灯っていなくて目立たなかったお店もこの行列を目印にやってくればすぐ見つけられそう!
食べ終わってお店の外に出てみると持ち帰りの餃子を待つための行列が!
観光客だけではなく、地元の人も太鼓判を押す大人気の「龍門客棧餃子館」。44年という長い間ずっとお客さんに愛され続けた餃子は本当においしかったです。ちょっと駅から遠いですが、おいしい餃子を食べるための食前のちょうどいい運動と思うと苦になりません♪ぜひぜひナビ一押しの「龍門客棧餃子館」を一度食べてみてくださいね♪
以上、台北ナビでした!