30年以上の歴史。とろけるような東坡肉(トンポーロー)は一度食べると忘れられない!
こんにちは。台北ナビです。
二二八紀念公園が近くにあり、周りは古い町並み。そんな中、一角のお店だけがスポットライトを浴びたようにひと際目立っています。上海を感じさせるような外装の「極品軒」に行ってきました!
お店の歴史とオーナーの陳さん
ナビが「極品軒」を訪れた時は開店前。社員の方々がずらっと整列してミーティングをしていました。その様子を見ていると、社員教育が徹底されているな、と思われました。
こちらのお店は1972年にオープン。30年以上の歴史があるお店です。今のオーナーの陳力榮さんはこの店で修行した後、1980年にニューヨークに渡ります。ニューヨークにいた間も中華料理のレストランで腕を振るい、経営にも携わっていました。1990年に台湾へ戻り、現在に至るまでの間、「極品軒」のオーナーを勤めています。
当初のお店の名前は369餐廳(20世紀中国語小説ベスト100に選ばれた小説『台北人』にもでる店名)。その後松鶴樓に改名され、陳さんがニューヨークから戻り店を継いでから「極品軒」に改名されたそうです。
アンティークなインテリア
お店は時代の流れに合わせて改装されたそうです。アンティーク調かつモダンな高級感のあるインテリアで落ち着いた雰囲気の中、ゆったりと食事ができます。木製の椅子一つ一つには『極品軒』の文字が彫ってあるのがすごいですよね。
台北の東の方が栄え、「極品軒」のある西は衰退していたので土地が安く、そのため、1〜3階・8階と地下には駐車場が完備。なかなか駐車場まであるお店はないですよね。車をどこに止めようかと迷うことなく安心して来店できます。
1階には個室が1室、2階には個室が3室とパーティールーム1室あり広々とした店内になっています。そして3階も。8階はオーナー陳さんが主にプライベートで使用しており、料理教室をしたり、オーナー陳さん自身が料理しておもてなしをするそうです。10人以上で一般の方も予約可能だとか。予算に合わせて1~3階にはない創作料理が味わえます。お料理と共にVIP気分も味わえますよ!
壁一面には左半分は昔の上海、右半分には現在の上海の写真にした物が飾られています。
確かに個人のお宅に招待されたような、アットホームかつゆったりした気分を味わえそうですね。
時代の流れに合わせて・・・
上海料理とは楊州・上海・蘇州・杭州・寧波などの料理を総称する江浙料理の一種です。『極品軒』ではこの中の上海料理を取り扱っています。上海は海側にあるので料理には海鮮の種類が多く、またこの地方の人たちは食をこよなく追及する傾向あり、広東・四川・北京・湖南料理に比べて、洗練された繊細な味がします。
客層は外省人や年配の方が多いため、ハンバーガーやカフェの好む今の若者には受け入れられにくく、上海料理とはうたっていますが時代の流れに伴い、古い部分は常に新しくしていこうと陳さんはいろいろ挑戦しています。
食べて納得!
陳さんに、「おすすめしたいことは何かありますか?」と質問すると「一切なし。ここに来て食べてもらえば分かる」と圧倒されそうなお返事が…。ではお言葉通りにお料理をいただきまーす!ん?う、うまーい!陳さん、恐れいりました!ではナビが頂いたお料理を紹介していきますね。
東坡肉(トンポーロー)は、ナビのイチオシっ!一口食べたらもうやめられない!お肉がトロ~リと口の中で溶けます。中華生地のパンは6枚ついてます。
小籠包
他の店に引けを取らず、食べた瞬間に肉汁がジュワーっと口に広がります。やはり小籠包は熱さが大事。冷めない内にアツアツをほお張って下さいね!
豆沙鍋餅
小豆入り焼きもち。中華風クレープ。棗餡もよくあるが、小豆餡なので日本人の口に合いやすい。温かいうちに召し上がれ♪
干炸鮮筍
筍とワカメの炒め物。ぱりぱりっとしたワカメとしゃきしゃきした筍のハーモニーがグッド。ワカメの塩加減もいい。(メニュー表には載っていません。)
雪菜百葉毛豆扁尖
高菜と湯葉と枝豆とナッツとヘチマの炒め物。あっさりと上品な味付け。
陳さんは色々な国に行ったそうですが、現在奥さんと息子さんたちはアメリカで暮らし、自分は台湾出身なので台湾に戻ってきたかったそうです。上海料理をこよなく愛し続けているので『極品軒』を継いだのでしょう。
笑顔も見せながら色々とお話して下さった陳さんですが、素人のナビが言うのもなんですが、眼は鋭く、これぞまさに本物の料理人!というオーラを感じました。
以上、台北ナビでした。