台湾のアユ養殖達人はキャビア養殖もお手の物♪超前向きオーナーの作り上げた進化し続けるレジャー魚業
こんにちは、台北ナビです。
レジャー農場は台北ナビでもたくさんご紹介してきましたが、今回ナビが訪れたのは「魚場」。そうです、レジャー養殖場なのです。その養殖場が経営するガラス張りの素敵なレストランにおじゃましてきました。
台湾のアユ王は努力の人でした
宜蘭出身の八甲休閒魚場オーナー黄玉明さんは、戦後日常物質が乏しい時代に生まれ育ちました。そのため小学校を卒業後さまざまなバイトをして生計を助けていました。劣悪な仕事環境の中で誓ったこと、それは「絶対に成功してやる!」だったと言います。
30歳を超えて日本語を学び始め、35歳からは夜間学校へ進学。中学校、職業高等学校の課程を修了させました。18歳から失敗の連続だったと言いますが、やっと金魚の養殖業に転身!黄さんの育てる金魚が好評を得て海外へも輸出されましたが、海外からの輸入開放などにより国内の競争力が徐々に低下。そんな時にアユ養殖に挑戦。今ではキャビアの養殖も始めました。
日本のサムライ精神も大好きという黄さん
困難なことに挑戦することが大好きという黄さんの好きな言葉が「人生就像一條緊湍的奔流.沒有岩石的阻擾就激不起美麗的浪花(人生は流れの速い激流の様だ。岩の妨げがなければ美しい波は立たない)」。カッコよすぎる!!
養殖場、レストラン、民宿と次々に成功を収めてきた黄さん。今後は海鮮を使ったパックなどの美容お土産品やDIYを開発していきたいそうです。またまた違う分野にも広がっていこうとする黄さんですが、天性のチャレンジ精神があればきっと成功しちゃうんだろうなぁ。黄さんと話していると俄然元気が湧いてきたナビ!ナビも何か新しいことにチャレンジしてみようかなぁ……。
八甲の謎
甲という面積の単位を知っていますか?オランダ統治時代に使われ出した単位で、0.9699ヘクタールと言われています。今では甲はヘクタールとほぼ同じ意味で使用されているそうです。
ナビが初めて八甲という名前を聞いた時に思ったのが8ヘクタールもの大きさを有しているんだろうなぁということ。でもオープン当時2ヘクタールちょっとの土地しかなかったそうなんです。実はこの八甲という名前は住所に由来しているそうで、その後、8ヘクタールまで大きくなればいいなぁという思いも込めて名付けたそうです。
アユは高級食材!
日本人にとってアユとは川釣り魚の代表的なお魚。気軽に食べられるイメージです。しかし、台湾人にとってアユは高級魚として認識されているのを知っていますか?
それは台湾の気候や土地では平地でアユ養殖は不可能とまで言われてきたからなのです。そこに目をつけたのが黄さん。金魚と錦鯉などの養殖25年以上の実績を持つ彼がその知識と技術を駆使し、今では100トンを誇る台湾最大の養殖場になったのです。
誰でも見ることのできる養殖現場。アユ、チョウザメはもちろんワニさんやカニさんも見られます。鯉や金魚もいますよ~。
このカメさんは賢い!一番涼しいところを知っているんです!
|
|
チョウザメ
|
黄さんがアユに餌をやるタイミングだったので、見させていただくと、アユが群れになって餌を食べにやってきます。小さな魚が大きい魚のように見せるため群れをなすかのようです。養殖されても習性は変わらないものなんですねぇ……。
またアユの仕分け作業も見せてもらいました。機械で補える仕事は機械が担当。人間の力が必要なところだけ人間が!きちんと区別されているのも比較的安価で安定した供給を続けられる秘訣なんだなぁと思いました。
レストランはガラス張りのおしゃれな雰囲気。奥からは鯉の池が見られ、緑いっぱいの様子をゆったりと座りながら見られますよ!
黄さんがお料理を作ることはないですが、メニューとして出されるのは黄さんがおいしい!と思ったものだけ。もちろん食材も海鮮はほとんど黄さんが養殖したものやこの土地のものばかり!ナビが訪れたのは平日でしたが、1階はお客さんで溢れ返っていました。
「外は暑かっただろう?」と勧めてくれたのが柚子ティー。台湾の柚子ティーって驚くほど甘かったりするのですが、ここのはナビ好み!甘過ぎず酸っぱすぎずちょうどいいんです。
今回ナビがいただいたのは「香鱘套餐(アユ・キャビアセット)」。セット内容はその都度変わるので、入店時に置いてある黒板でその日のセットメニューを確かめてください。
【和風鱈魚肝】
大根、トマト、キュウリにあっさりドレッシングをかけたサラダ。タラ肝をサラダとして食べるのは初めてでしたがおいしさにノックアウト!うまい♪
【海鮮水果派】
フライの上にはキャビアです!うぅ~ん高級♪塩っぽくなくフライと上手くマッチしていました。
【清蒸鱘龍魚巻】
チョウザメ蒸しが台湾で食べられるなんて!トロっとしていてあっさり~。
【椒塩烤香魚】
待っていました!看板メニューのアユの塩焼きです。皮も頭もしっぽもすべて食べられますよ♪久々に食べたアユは身が甘くておいしい!台湾人にアユが人気なのも頷けます。