厳選素材に深~い薬膳の手法が加わり、究極ともいえる鍋が誕生。一度食べたらもうフツーの鍋では我慢できない!
こんにちは。台北ナビです。今回は鍋激戦区といわれる台中の公益路にやってきました。こちらで話題になっているお店「無老鍋」にお邪魔しました。
実は大の鍋物好きのナビは、お店の外観だけでは惹かれません。でもこちらは食材の良さと徹底したサービスで定評のある「鼎王麻辣鍋」が、新しく創作した養生鍋と聞いて安心。さらに新しい味に出会える期待に胸をふくらませて店内に入ります。
店内は照明を落とし、調度品やテーブルの上だけにスポットがあたるようになっています。テーブル間の間仕切りも高く、とても上品で落ち着いた雰囲気。大きな木のテーブルが日本の古民家風の味を出しています。
そして、2Fに上がる階段の天上には無数の天燈形の照明が。元宵節のころ、夜空にゆっくりと上がっていく天燈を見た経験のある方はその美しさを再体験できそうです。
さっそく、注文してみましょう。
2種類のスープベースがあります。白いのが「養生美顔鍋」で、料金は1人分108元×人数。そして1テーブルにつき150元を加えるだけで、赤い「辣香鍋」も楽しめるオシドリ鍋にすることができます。
どちらにも漢方食材がいっぱい入っています。
●養生美顔鍋(ヤンセンメイイェン・グゥオー)
ベースは豚骨スープだそうですが、「養生」をうたっているだけあって、いろいろ体に良い食材が入っています。普通の火鍋はつけダレで食べますが、こちらのはスープにしっかり味があるので、そのままでもよさそう。(タレコーナー、ご飯コーナーもあります。)
●無老辣香鍋(ウーラオチャンシェン・ラーシャングゥオー)
中国大陸の内モンゴルや新疆ウィグル地区などで香料や中華食材を探し、3年の研究をへて完成したという独自の辛味スープ。鼎王の麻辣鍋とくらべると、辛みはかなりマイルドです。香りも独特で、どんな中華香辛料を使っているかは企業秘密のようですが、ナビのカンではターメリックやクミンシードも入っているような気も。ぜひ皆さんの舌で推理してみてください。このスープには「麺包豆腐」というのと「薄片鴨血」というのがついています。
【麺包豆腐】 名前はパン豆腐ですが、厚めのユバのようです。
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【薄片鴨血】 鼎王のスープではお馴染みの「鴨血」ですが、こちらのはもっと柔らかくプルルンッとしてました。
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新鮮な具材がいっぱい
ドライアイスの煙たなびく、この氷の正体は・・・
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中から現れた小さなツボ。
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このお肉が「無老肉」でした。
無老肉 328元
凝った演出にびっくりですが、ブタの後足の肉を特殊な方法で漬け込んで脂をとったもの。コラーゲンをたっぷりとれるので美容に良い、ということで無老(不老)肉という名前なのだとか。かすかに中国酒の香りがしました。
北海道貝柱のつくね 228元
新鮮な貝柱でつくったつくねです。ずっと煮ても固くならずフワっとした軟らかさがありました。
きのこ盛り合わせ 168元
見るからにきれいでりっぱなキノコ。どちらのスープにもよくあいます。
上カルビ 328元
鮮度もよくきれいなお肉です。シャブシャブシャブとやって、色が変わったくらいが最高の軟らかさ。
団子盛り合わせ 198元
台湾の肉ダンゴはよくつなぎに小麦粉が入っているのですが、こちらのはイカや牛肉など食材そのもののような弾力と歯ごたえ。噛むほどに旨みが出てきます。
野菜の盛り合わせ 188元
サツマイモと紫イモの団子がついています。野菜を煮込めば煮込むほど鍋がまろやかに。
台湾うどん 88元
台湾でよく食べられている、お米から作ったうどん。モチモチっとした食感がたまりません。最後に入れると具材から出た旨みを吸って最高です。
その他、飲み物ではフルーツジュース、コーラ、緑茶、台湾ビール、ハイネッケンなどがあります。
「無老」の秘密とは・・・
一般に台湾の鍋はカロリーも高く、つい食べすぎてしまって、後で後悔してしまうことが多いのですが、こちらの鍋は食べた後に、なぜかぜんぜん胃もたれした感じがないし、とてもリラックスした気分でお店を出ることができたんです。 理由を考えてみたのですが、まずはヘルシーで健康によい豆腐や、コラーゲンたっぷりの食材と工夫された漢方スープ。落ち着くインテリアに心地よいサービス。それぞれがすべて組み合わされて、医食同源の名のとおり、食べることで癒しに繋がる?養生の鍋になっているのかも。
ニンジンひとつをとってもきれいに整えられて。
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吟味された素材のおいしさにあった味付け。
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注ぎ足し用にテーブルにおいてあるスープ。薄口で、これにも何か秘密があるような。
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食事が一段落したところで出てくる、カルピスのようなシャーベットで口や胃もすっきり。
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90度のおじぎで有名な鼎王の系列なので、店員さんの接客もとてもていねい。紙ナプキンやお手拭きがテーブルの引き出しに入っているので、わざわざ人を呼ばなくてもいいし、スープの注ぎ足しも自分たちでできるので、鍋を囲んでほんとうにゆっくりできる空間となっているんですね。
どのテーブルにも引き出しが。
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どこか懐かしさを感じる温かい空間。
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ナビたちのテーブルを担当してくれた黄さん。
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台湾のメディアも取材に来ていました。
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ナビが見ていると、絶対中途半端な時間に食事をとらない台湾人のお客さんが、午後の3時頃に何組も入っていました。これはウェイティングも出るランチやディナータイムを外しても食べたい鍋、ということでしょうか。何度食べても飽きがこない「無老鍋」。以上、台北ナビでした。