新鮮な牛肉がないと美味しくない牛肉湯。あっさりした味は絶対に日本人好み。台南名物の「牛肉湯」をお試しあれ!
你好!一青妙です。
今回はちょっと台北から離れて、台南にあるお店を紹介します。
台南人の朝食!「牛肉湯」
台湾で牛肉を使った料理と言えば誰もが最初に思い浮かべるのは「牛肉麺」ではないでしょうか。牛肉麺は台北にも街中に美味しいお店がたくさんあって、濃厚なスープに歯ごたえのあるメンの味わいは私も大好きです。
でも、今回は同じ牛肉料理でも、牛肉麺とはまた違った美味しさを体験させてくれる料理を見付けました。それは台南の「牛肉湯」です。
台南には牛のとさつ場があるため、朝に解体した新鮮な牛肉を使った牛肉料理のお店があります。地元の人たちは朝ご飯に牛肉湯を食べる習慣があるそうで、台南市内には「牛肉湯」のお店が林立しています。私が訪れた台南市内の「長榮牛肉湯」というお店はその中でも有名な老舗で、なんと朝の4時半から営業が始まり、10時半には閉店してしまうという「超朝型」のお店でした。
老舗の風格
メニューからも年季が感じられます
お店は民家の軒先を改築した簡単な造りで、店長の林麗滿さんら家族3人で切り盛りしていました。地に飛び出した部分でぐつぐつスープをゆでて、建物の後ろで炒め物やごはん物を作ります。イスは木製の年期の入ったカウンターのみで、10数人も座れば満席になってしまうほど小さなお店に、早朝からひっきりなしに常連のお客さんが出入りしていました。
新鮮だからこそ、シンプルが一番
しゃぶしゃぶみたいでしょ!
半透明のスープの最初に一口でびっくりしたのはその深いコク。林さんによると、サトウキビ、牛骨、牛の内臓、野菜などを入れてスープに甘みがでてくるまで長時間煮込むそうです。基本的に塩だけの味付けらしいのですが、口の中に広がる味の深み。お肉は新鮮そのもので簡単にかみ切れるほど柔らかく、赤身なので油っこさも全くありません。ミディアムレア状態で少し血の赤身が残る牛肉のスライスがたくさん入っていて、スープはちょっと血の色も加わりほの赤く濁っていました。
牛肉は、お店特製の甘辛いたれにつけて食べることもできます。カウンターの調味料コーナーにたれが置いてあって、生姜も取り放題。生姜好きの私としては、いっぱい乗せたのは言うまでもありません!
因に、お店特製の辣椒(唐辛子)は普通のお店に置いてあるものよりもかなり辛いので、辛いのが苦手な人はつけない方が無難。辛いもの大好きな方は是非チャレンジしてみてください。
もう一品の人気メニュー
朝から元気がモリモリ出そうな肉燥飯!
朝食に来ていた台南の人たちが牛肉湯に合わせていたのが、肉燥飯。豚の三枚肉が砂糖と醤油でじっくり煮込まれて、味がしっかり染みこんでいて、ごはんが進みます。台北あたりで食べる魯肉飯よりもちょっとワイルドな味わい。ごはんがあまり好きじゃない私も、完食できるくらい美味しかったです。
新鮮な牛肉と大量の生姜の「炒牛肉」
食いしん坊の私が牛肉湯をたいらげた後に思わず追加注文してしまったのが、隣の人が食べていてとっても美味しそうだった牛肉のごま油(麻油)炒め(炒牛肉)。最初に中華鍋に麻油を入れ、牛肉をさっと炒めて、大量の生姜を投入。見ているだけで、食欲がぐっと増進しました。味ももちろんすごく美味しくて、ごはんが幾らでも食べられそうな味わいでした。
伝統VSモダン
とってもお洒落な林さん、なんとブーツを履いていました!
お店で印象に残ったのは林さんのモダンなスタイル。すてきな服装で、牛肉湯をせっせと作ってる姿はアンバランスさが逆にすてきに映りました。庶民的なお店に、別の空気を吹き込んでいる感じ。
早朝から牛肉?ちょっと無理かもと思って食べに行ったけれども、すっかりお替わりしてしまうほど食欲をそそられた「牛肉湯」。早起きして朝食に「肉飯+牛肉湯」を是非試してみて下さい。きっと1日頑張れる気持ちになれること間違い無し!!
これから台南の街に来たら必ず寄りたい。そんなお店がまた一つ、私のリストに加わりました。