ローカル度かなり高し!小さな夜市に台湾の人たちの厚い人情がぎっしり詰まっていました!
こんにちは、台北ナビです。台北市内に数ある夜市ですが、なぜかナビ、ここ「大龍街夜市」は、まだちゃんと歩いたことがありませんでした。小規模というのが、惹かれなかった理由でしょうか。でも今回じっくり歩いてみて、他の夜市にはない厚~い人情を実感しました。台北なのに中南部に行ってきたような…そんな台湾人の温かさとフレンドリーさに触れて、ぜひ多くの観光客や日本人に知ってもらいたいと強く思ったナビです。
孔子廟へ向かいます
孔子廟と保安宮、必須の観光地ではないけど、年々訪れる人は増えています。台北の下町に位置しているので、寺廟参拝の後、周辺散策も面白いエリアだと思います。その保安宮と孔子廟の間を走る「大龍街」、昼間はぼちぼちだけど、たそがれ時になると屋台がどこからともなくワラワラと出現してきます。酒泉街と大龍街の交差点にあるミルクハウス、パイナップルケーキもおいしいと評判のパンやさんですが、その前にある「大龍街夜市」の看板に灯がともると、長さ200mほどのしっぽまで見渡せそうなミニ夜市の始まりです。ここの角から並ぶ屋台には、看板に番号が書いてありました。その200m先から今度は酒泉街に戻る形で、番号は続いていて、その数ざっと40。でも、屋台の後方の店舗も遅くまで開いているので、それも合わせたら、ここの夜市は合計60軒くらいのお店群でしょうか。
羊肉に挑戦
大龍街を歩いてると、前からも後ろからも車やバイクが情け容赦なくブンブン通り抜けます。夜市タイムだからといって、歩行者専用にはならなんですね。ナビは、まずどれを食べようかなと車に気をつけながら歩き始めました。酒泉街から入って左側、しっぽに近いところに「21番 沙茶羊肉」の屋台を見つけました。後方に坐るところがいっぱいあったのと、写真入りメニューに日本語があったので入ってみることに。メニューには「大龍夜市羊肉専売店」って書かれています。羊肉乾麺(70元)にしました。スープとソースがついてきて、なかなかおいしい。マトンが苦手な人にも食べやすいと思いました。
ナビが写真を撮っていると、お店の人が人懐っこくいろいろ聞いてきました。お店は20年以上で大龍街ではかなり古いほうだとのこと。2代目が後を継いでいて、一家で切り盛りしていました。お父さんが、いきなりナビに「案内してやるから来い!」と。で、ナビはついていくことに。
21番「沙茶羊肉 臝展小吃店」 大龍街241号 電話:0987-857-235
沙茶羊肉麺 沙茶炒羊肉 羊肉湯 沙茶炒め羊肉飯
お弁当も屋台で
夜市では珍しい、お弁当やさんの屋台でした(大龍街267号)。自助餐の屋台バージョンとでも。おかずが10品ほど並んでいるので、この部分は自助餐風。でも肉はその場で焼いてくれるし、野菜も即効で炒めてくれるので、この部分は屋台風。一番人気は焼肉便當だそうで、ここで食べると言えば、ご飯の上に焼肉をのせて、野菜は別皿に盛って出してくれます。ナビがいろいろ見てたら、バイクで乗りつけたおばちゃんが、これとそれとあれって感じで指差して、あっという間に弁当を作ってもらい、受け取るやいなや去っていきました。これが今晩の晩ご飯ってことですね。台湾の外食はこうやって安くおいしくあがるので、主婦がちょっと休みたい時の大きな助っ人になってくれるんです。小家族なら自炊の方が高くついたりするので、時間とお金の節約に、外食でささっと済ませるという台湾人家庭の話しもナビはよく耳にします。
大龍街に来たら外せない
どこの夜市にも看板屋台があるものですが、ここ「大龍街」にもありました。「9番 大衆海鮮粥」!屋台の後方が食するスペースですが、オープン式レストランで家屋の壁際にそって、低いテーブルと椅子が並んでいるのがナビは気に入りました。こういう光景でさえ、台北ではあまり見られないものですから。ここの看板は「海鮮粥」、炒麺もおいしいそうです。ちょっと食べてみまーす。エビにカキ、魚、イカと海の幸が満載!スープもいい味出しています。おすすめという炸魚片もいただきました。カキと魚のフライなのですが、シンプルさがウマいの一言に尽きます!この屋台の隣は「春福切仔麺」という店舗なのですが、屋台と店舗、なんと皆ファミリーで一緒に営業しています。
春福切仔麺 大龍街298号 営業時間11:00~21:00
案内役交代
羊肉店のお父さん蔡さんに代わり、今度は海鮮粥屋台の謝さん(英語名はJohn、マレーシア華僑の方で、英語ペラペラ)がナビの案内をしてくれることに。ちょっとここでことわっておきますが、ナビは夜市取材に1人で歩こうと来たわけで、ガイドさんはお願いしてないのですが、なぜかこの夜市では誰かが常にナビの隣にいました…。また、誰にカメラを向けても、笑顔が返ってくるし、ポーズも決めてくれる人が多いのも不思議でした。なんて、親しみやすい夜市なんでしょう…!特にこの謝さん、どなたかこの記事を見て「大龍夜市」に行こうと決めたなら、ぜひ彼をお訊ねくださいね。お粥も上等ですが、ここの家族は最高です!
帰り際になって
謝さん家族にお礼を言って別れを告げました。帰り際に「30番 臭豆腐」の屋台に立ち寄りました。揚げたの1人分、と言って注文してると、またしても謝さんご登場。あれ?また?ここのは昔ながらの臭さを保ってるところだから、あとでMRTの中で匂いが大変、と袋をきつく結んでくれました。重ね重ね本当に親切です・・・。そして、あと2軒と紹介してもらったのがガチョウ肉の店。「第一土鵝肉」(酒泉街54-1号 電話:(02)2593-2844 営業時間:15:00~21:00)肉がしまった野生のガチョウ肉を専門に売っているところで、いつも店をたたむ時間前には売切れてしまうのだそう。今日はこれで、お腹がいっぱいなので、次回ぜひ食べにきます!
そして、ガチョウ前に構える「37番 冷熱甘庶原汁」と書かれたサトウキビジュース屋台。これも台北では珍しい屋台だといえます。いただきました。喉の渇きを潤してくれましたねえ。サトウキビは中部の埔里産のもので、体にとってもいいんです。ストレス解消・脳のエネルギー源・老化防止・安眠…などの効能があります。冬場は焼いたサトウキビや暖かいサトウキビジュースも出しているそう。こういうものは通常は中南部に行かないと食べられないので、珍しいといえますね。
感想…
というわけで、ナビはここで本当に皆様にお別れを告げ、承徳路方面へ向かいました。50mほど歩いたところで、後ろから「気をつけてね~」というような声。振り向くとサトウキビ屋台のおじちゃんが手を振っていました。つくづく後ろ髪引かれる屋台でございました。今度日本から来た知り合いが屋台に行きたいと言ったら、ここへ連れてくることにします。
台北ナビでした。