炙焼牛排赤鬼(台中市)

炙焼牛排赤鬼

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大衆価格なのにこのリッチ感!開店当日から行列がとぎれない評判ステーキハウスの秘密にせまります!


こんにちは、台北ナビです。

2007年の1月にオープンしてからずっと行列が絶えないステーキ専門店が台中市有数の美食エリア「公益路」にあります。スープバーやドリンクバーのある大衆ステーキハウスはちっとも珍しくないはずなのに、なぜここはこんなに人気があるのでしょう。
のんびりと順番を待つ人々。
ウェイターさんがお茶のサービス中

のんびりと順番を待つ人々。 ウェイターさんがお茶のサービス中

待ち番号が出る電光掲示板

待ち番号が出る電光掲示板

台中から発信のウマいもの



その昔、農耕社会だった台湾には苦労して田畑を耕してくれる牛に感謝して、その肉を食べる習慣がありませんでした。その後、経済発展が進むとともに、洋食の味もしだいに台湾の人に受け入れられるようになりました。ステーキハウスの流行もその一つ。いまや夜市の激安牛排から松坂牛を使った高級ステーキまで、いろいろな選択が楽しめます。今回は、ここ台中から台湾全土に広がりそうな予感!を感じさせるニュータイプのステーキハウスをご紹介します。

人気の秘密その1



台湾の一般のステーキハウスは奥のキッチンで焼いてから持ってくるのがフツー。どんな作り方をしているのか不安?だけどしかたがないという面も。でも、この店のキッチンはなんと店の真正面にあるんです。大きなショーウィンドーを通して、串に刺されてあぶられている、こんがりチキンステーキや、ジュージューと肉汁をたらして焼かれている大きなヒレ肉が、外の人に丸見えなのです。キッチンの清潔さはもちろん、シェフの手際や態度もすべてオープン。入るつもりがなくてもつい見入ってしまいます。ステーキ好きにはもうたまりません。

人気の秘密その2

店内に入ってまず驚くのは、高い天井からたれさがる無数の赤い鎖。全部で168席、4人がけテーブルのゆったりとしたシートも赤です。壁ぎわの席は階段をちょっとあがった高い位置で、広々とした店内の空間が見渡せます。
ときおりドーンと聞こえるのは“お客さんが入ったから案内してー”という合図の太鼓。男女の従業員さんも若い!そろいの赤いシャツに海賊のようなバンダナ、このノリは日本の居酒屋さん?って感じです。はつらつとした態度でサービスも上々。普通の牛排館にくらべるとお客さんの数に対して従業員の数が多いですよね?と聞くと、「うちはお客さんとのコミュニケーションを大事にしてますから。いつ呼ばれてもすぐ近くにいるようにですね。みんな胸に名札をつけているので、なじみのお客さんに指名される人もいるんですよ。」と、マネージャーの林芳如さん。実は林さんも若くてかわいらしい女性でした。

最大の秘密は・・・このおいしさでこの値段~?

メニューはシンプルにステーキのみ!サラダバーを置かない分、値段に還元してるそうです。
・特製猪排(ポークステーキ) 230元

ロースよりおいしいといわれる国産ポークの梅花肉(ショルダーブレード)を使用。

・特製雞排(チキンステーキ)  260元

国産のトリもも肉はやわらかくてジューシー。これがおいしくないという人はいないとか。

・沙朗牛排(サーロイン)  6オンス 270元    9オンス  320元

ニュージーランド産ビーフ使用。食肉軟化剤をつかってないので、弾力があり、肉そのものの香りが楽しめます。
・腓力牛排(ヒレステーキ)  6オンス 320元   12オンス  490元

これもニュージーランド産ビーフ。大きな塊(かたまり)なのにやわらかくて肉汁がたっぷり。
・無骨牛小排(ボンレスビーフリブステーキ) 450元

アメリカ産ビーフ使用。油っけがやや強いのでサイズとしてはあまり大きくしてないそうです。

席に着いたら待ちきれない!


メニューに指差しで注文したら、焼きぐあいを聞かれます。レアなら3分熟、5分はミディアム。7分、全熟といえばウェルダンになります。ソースも選びましょう。スパイスのきいた黒コショウ、やや甘口のキノコソースは台湾ステーキの定番。それからこの店では、麺にかけるイタリアンソースも聞かれます。ツウの人は麺にソースは頼みません。なぜかって?それは後のお楽しみ… ウェイターさんが去ったら、おもむろにスープバー、ドリンクバーへ。ナビが取材したときはボルシチとコーンスープの2種類。大衆ステーキハウスでよく使われるできあいの冷凍スープではなく、キッチンで実際に煮込んで作っているそうです。とくにコーンスープはふた味くらい違うって感じで、ナビはとっても気に入ってしまいました。


それからドリンクにもこだわりがありました。高山ウーロン茶はわざわざ水出しして、お茶の甘さをだしてるとか。あとは紅茶(ホット・アイス)とお冷(ひや)。これはうれしいです。台湾では食事に味つき飲料がつくことが多いんですよ(泣)。林さんによると、「台湾のステーキは味が濃いので、食事の合間にはお水で味覚をリセット、水出し茶のさわやかさを味わった後、更に肉の味を楽しんで、最後に甘い紅茶。」だそうです。はいはい、次回からはそうします。
さーあ、ステーキがやってきました!ウェイターさんはお客さんの準備完了を待って、さっとアツアツのステーキがのった鉄板のフタをとります。紙ナプキンでソースの跳ねを防ぐ、“正統”台湾ステーキの面白い作法はナビにもおなじみ。あせってはいけませんよ。ここでじっとステーキの香りと音を楽しみます。あら、そちらのステーキもおいしそうね~♪なんて会話もいいですが、自分のステーキから目を離してると目玉焼きのはしっこがコゲたりしちゃいます。ナビはあわててフォークでまぜまぜ!

ナビ、とっさに紙ナプキンで油を防御! 台湾の人の鉄板ステーキの食べ方には残念ながらご飯はなく、パンか麺。でもこの店の麺には変わった食べ方があるんです。それは刻んだニラの辛み醤油漬けをまぜること。そう!ツウの人はこれが楽しみ。この店のオリジナル薬味です。これを混ぜた味は新鮮な驚きで、つけあわせの麺があっというまに別の一品に変わりました。やっぱりフツーのステーキハウスとは違います。
もう一つ変わっっているのがつけあわせのエリンギ。皮付きポテトだと思って口にいれたナビ(笑わないで~)は、歯ごたえのよさにちょっとハマリそうになりました。“養生”という考え方からきているそうですが、ブロッコリーにしてもエリンギにしても冷凍野菜は一切つかわず、肉にも一般の店ではよく使われる化学的な食肉軟化剤を使わないんだそうです。すべての食材を吟味して、最初から自分の店で調理する…現代の外食産業ではなおざりにされがちな、本当のおいしさの基本をしっかりおさえてる。う~ん感心。

成功の秘訣はオーナーのこだわり

食材選びはもちろん、店のインテリアから従業員のトレーニングまで、すべてのコンセプトはオーナーの頭の中から。実はこの店のオーナーは知る人ぞ知る、あの台湾タコ焼きの覇者 “日船”のオーナーだったんです。日本のタコ焼きを台湾の人の口に合うように改良。夜市の小さな屋台から、今では中国大陸、香港、マレーシア、アメリカ、カナダにまで、台湾タコ焼きのフランチャイズを展開するという伝説の人。まさに台湾の人の好みを知りつくしています。よく日本に行くというオーナーは、日本の外食産業のいいところはしっかり吸収、さらに台湾にマッチするように工夫をこらすんだそうです。ニラの醤油漬けのアイデアは日本のラーメン屋さんで見かけたものだとか。お店の外観が日本風(なんと般若のお面が~)なのも納得です。
こちらがオーナーの張さん。)

こちらがオーナーの張さん。)

副店長の楊クン

副店長の楊クン


「“鬼”(グェイ)という字は台湾ではあまりいい感じしないけど、日本だと“強い”とか“すごい”というイメージがあるでしょう?」とオーナー。「普通のステーキハウスはメニューの種類が多いよね。うちは種類は少ないけど、どれをとっても良いものを出す。大衆ステーキ価格でレストランなみのサービスと雰囲気の店にしたかったんだ。」 あっという間に広がって、あっという間に消えることの多い台湾の外食産業ですが、成功するには、「ずっと手を抜かないで、こだわりつづけること」、と語ってくれました。

以上、台北ナビでした。

記事更新日:2009-03-31

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上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

スポット登録日:2007-09-27

スポット更新日:2008-03-31

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