女性客だけでも入りやすい、穴場的牛肉麺店。オーナーのこだわりは、味だけに限らず、お店の外観、管理法にまでおよびます。
こんにちは、台北ナビです。
台北西門町エリアでは、中国からの代表庶民料理牛肉店の有名どころもいくつか存在しています。でも、老舗だからか、味はいいけど、お店の雰囲気はなんだかこう「ローカル・・・」っていう感じのところが多くて、一人旅や女性客だけではちょっと入りにくかったりもするんですよね。そこで、一人でも、女性客でも気軽に入りやすい牛肉麺のお店はないかなぁとナビはずっと探していたんです。
おいしいを前提条件に、女の子でも入りやすいお店の五か条とは、何でしょうか。ナビが勝手に考えるに・・・
①清潔
②明るい
③お洒落
④大通りにある
⑤お客さんがたくさんいる
だと思うんですね。小吃店ではなかなかそのような店が少ないのが悲しいところ。でも、やっとそんなお店をやっと見つけました!それでは、行ってきますよ。
コンクリート打ちっぱなしと間接照明が、無機質な中に動きを加えています。こんなモダンな内装、牛肉麺のお店としては遭遇したことはありません。さぞかしデザインにお金をかけているのかと思い、うかがったところ…「あぁ、僕は日本の建築家『安藤忠雄』が好きなんだよ。だから、彼の建築っぽく、自分でデザインしたんだ。トイレなんか自分で作ったんだ、見てみる?」
えぇすごい!これ全部自分でデザインして作ったなんて!お洒落なオーナーです。トコトンこだわるタイプなんでしょうか。これはなかなか料理も期待できます。
[T]-11_256464:::
ナビ学生時代は、某カレー店で3年ほど働いていたのですが、どこのチェーン店も然り、食品の保存管理にはとてもうるさい。そうやって、お客様に提供する料理の質を一定にするのがチェーン店の基礎ですよね。でも、この店はまだチェーンではないのに、その日本のチェーン店の食品管理方針・衛生管理を徹底しています。驚きました。
材料は全て決まった量だけ個別解凍し、一定時間が過ぎたら廃棄する。この写真は保存する材料を作っているところです。全て同じ大きさに切り、タッパーボックスに入れる量も全て決まっています。もちろん麺の量や肉の量も全てミリ単位で徹底させています。
牛肉麺の牛肉は一般的に2種類あって、このお店のように薄めのスライスもあれば、角煮でドドドーンと出すところあるわけです。なぜこの薄めスライスの牛肉を採用したのかと店長に聞いてみました。
「バランスが取れるからだよ。一度牛肉を煮込んで下処理をする。それから、均等になるようにこの腸の中に入れて、冷凍するんだよ。そうすると、その腸詰をスライスした時に、肉汁と肉のバランスが、全て同じになるんだ。塊だと、脂身が多いとか肉ばかりとか偏りがちだけど、この方法だとそれがないからね。平等になるんだ」
ほーほー。こんあ管理をしている「牛肉麺」のお店など皆無に近いのでは…と関心してしまったナビです。
こんな徹底した管理を追及する理由は?店長は日本の飲食店のサービス精神や管理方針を台湾でも作っていきたいと考えているのだそうです。また店長は以前日系のイタリアンレストランで副料理長としてずっと働いていたんです。だから、管理方法や食材の作り方なども、他の小吃店に比べるとウンチクがあるわけです。また、その影響もあって、ここの料理のお味は、イタリアン風に薄味で深みのある上品なものだったりするわけです。
ジャージャー麺は、色々な材料が混ざっていて、一見ミートソース風。隠し味のコショウはジャマイカ産のホワイトペッパー。
前のお店では、ソースなども全て自分で作ってきたため、このお店でも、調味料やソースは全て店長が一人でオリジナルのものを作っているんです!確かに、調味料は料理の基礎の味付けですから、オリジナリティを強めたいなら、調味料もおろそかにしないという方針は、納得できる理由です。
それでは、そんな店長のオリジナル魂が詰まった牛肉麺をご紹介
1
)満漢牛肉麺(牛肉牛筋麺) 220元
この透明なスープ。なかなかお味も上品で、牛肉麺の汁を飲んでいるというより、どこかのレストランのスープをいただくというイメージに近い、薄味のあっさりとした上品さ。牛肉の切り身が5枚、そして、牛筋もドドドンと。
麺はゆで加減、硬めか軟らかめを、スープは濃い目か薄めを選べます。
特製トウガラシソースを入れると、味にスパイスが出ます。このソースも手作りで牛の骨髄の油から作られているんですって!味に深みがあります。あまり入れすぎると辛くなるので気をつけて。スプーン1-2杯で十分。
2)小菜(前菜)
いわゆる前菜です。冷たいもの(涼拌)、花干、牛筋、牛肉、ピータン豆腐など30~100元
4) 牛肉風味スープ(肉無) 大60元 小50元(卵追加各10元プラス、肉アリは各プラス10元)
要するに、牛肉麺のスープのみってことです。それだけでも十分おいしいのですが、卵を入れてもらうと、スープにさらにやわらかさが増し、ぐっと美味しくなります。スープには卵を入れるべきです!
ご夫婦での一からの経営。管理も徹底していて、お店の従業員の子も、おしゃべりもせず、ひたすらキビキビ働いています。しかも、全員アルバイトではなく、社員なんですって。
以上、台北ナビでした。