朝のお粥もいいけれど、夜のお粥もハマリます!ビュッフェ形式のお粥屋さん。
こんにちは、台北ナビです。
中華圏の人たちにとって、お粥は大切な食文化のひとつです。日本人からすると、お粥といえばなんとなく朝食だったり、身体の弱った時に食べるイメージではないでしょうか?
本日お邪魔した「小李子清粥小菜」は夕方17時に始まり、翌朝6時までの営業。台湾人にとってのお粥は、三度の食事以外にも、お酒の後の〆だったり、若い人たちにとってはスポーツ後の栄養補給だったりするそうです。「フムフム、身体を癒す存在なのね~」なんてことを考えながらお店に入ったナビは、その光景に驚きです!
「あれ?お店間違えたかな?」そこにはお粥屋さんとは思えない程、色とりどりの小菜(小皿料理)がギッシリと並べられているではありませんか。そう、何を隠そうここはお粥と一緒に台湾の小皿料理を楽しめる「清粥小菜」のお店なのです。目移りするとは正にこのことで、とにかく小皿料理の種類が豊富!!これはテンション上がります☆
伝票を操るお母さんがいるから安心!オーダーの仕方をご紹介~
こちらのお店には、メニュー表がありません。ビュッフェ形式なので、入店して席を確保したならば、各自1階中央にある料理コーナーへお盆を持って並びましょう。残念ながら日本語は通じませんが、食べたい料理を指差すと、待ち構えているスタッフの方が盛りつけてくれるシステムです。陳列してある料理以外に、オーダーが入ってから作ってくれるメニューもあります。その際は、壁にぶら下がっている木の札に書かれた料理名を指差せばOKです。人気料理はやはり、台湾料理の代表格「菜脯蛋」。切り干し大根がたっぷり入った台湾風オムレツ、ぜひお試し下さいね。
こちらのお粥、平日は一日に30人前の鍋を約30個、休日は約60個も用意するそうです。食べ放題のお粥、恐るべし!!
さて、肝心のお粥はというと、シンプルに一種類だけ。台湾のサツマイモがゴロゴロ入ったお粥、20元でなんと食べ放題です!!小皿料理のお値段は、それぞれいくらなのか表示がない代わりに、ベテラン店員さんが各テーブルを歩いて回り、伝票に書き込んで置いていってくれます。「いくらになるんだろう!?」とちょっとドキドキしちゃいますが、心配ご無用!こちらのお店の料理は一皿10元~、高くても200元前後と良心的なお値段でお食事できます。卵や豆腐は10元、油條は20元、その他50元の小皿が一番多く、魚料理、お肉料理は時価ですが、平均120元前後とのことでした。食事が終わったら、伝票を持って1階奥にあるカウンンターにてお会計です。入店からの一連の流れ、把握出来ましたか?
木の札のメニューは、オーダー後に熱々を提供してくれる料理たちです。オーダーすると引換券を渡されるので、テーブルに置いておきましょう。メニュー上段はおひたし系。「川七」は丸い可愛らしい葉っぱをしており、日本語では「ムカゴ」と呼ぶそうです。その他、「高麗菜(キャベツ)」「空心菜(クウシンサイ)」「地瓜葉菜(サツマイモの葉)」があります。どれも魅力的!メニュー下段はオムレツ系。「菜脯蛋(切り干し大根入り)」「蔥花蛋(ネギ入り)」「九層塔蛋(台湾バジル入り)」「吻仔魚煎蛋(しらす入り)」「荷包蛋(目玉焼き)」いずれも日本人の口に合いそうですね。
手際よく盛りつけしてくれます。
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お会計は、正面奥のお花が飾られたカウンターで。
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20センチほどの鍋に入れられたお粥とともに、おいしそうな小皿がやってきました。本日ナビが頂いたのは、こちら。並べてみると、全体的に茶色い。この茶色い感じこそが、台湾料理の証ですよね♪
「蜜漬豆棗麺筋」ナビが大好きな、お粥屋さんで良く見かけるお粥のおとも。噛むとじんわりと甘い、なんともクセになる食べ物で、お店でも人気の一品だそうです。大豆由来なので、ほんのり大豆の香りもします。台湾でお粥を食べるときには、ぜひともオススメします!
「花生小魚」香ばしいピーナッツと、しらすのカリカリ炒めです。ガーリックがしっかり効いていて、ビールが飲みたくなりますね~。ちなみに、ビールが飲みたくなったらスタッフの方にお願いすると、お隣で購入してきてくれるようです。ソフトドリンクであれば、店内冷蔵庫に用意があるので、直接出して飲んで下さい。ドリンクも、ベテラン店員さんが巡回中にしっかり伝票チェックしてくれます。
「豆腐」こちらの豆腐も色々な場面でお目にかかる小皿料理の一つです。八角の香りがしみ込んだ、中華風の煮込み豆腐。見た目に反して意外とあっさりしているので、味の濃いおかずが多い時には、よい箸休めになります。
「菜心」ナビ初対面のこちらの野菜はカルシウムやビタミンが豊富だそうで、日本では「サイシン」と呼ばれているそうです。歯ごたえが抜群によく、シャキシャキ感がたまりません。さっぱりとした味付けも手伝って、いつまででも食べていられそうな一品でした。
「扣肉」味がギューッとしみ込んだ、豚の角煮です。お肉はホロッと崩れ、コラーゲンたっぷり!おいしくて、ついでにお肌もツルツルになってしまうなんて、嬉しいですよね。
「鯖魚」うわぁ~、久々にありつけたサバの塩焼きです。日本料理屋さんへ行き、そこそこのお値段でないと、なかなか日本人好みの焼き魚には出会えないと思い込んでいたナビですが、ここにありました!程よい塩加減、焼き加減の焼き魚が!これはありがたい。和風焼き魚が恋しくなったら、こちらのお店へ♪
「肉鬆」(写真右上)
これが無いと始まらない!?お粥といえばつきものの、この茶色いフワフワした食べ物。ご存知の方も多いはず、肉の田麩です。この肉の田麩は、パンの具材始め、いろいろな場面で現れます。他での出会いは苦手でも、お粥屋さんでの出会いは大歓迎!という方もいらっしゃるのでは?こちらの肉鬆は甘すぎず、とても食べやすい。「こんなにてんこ盛り!?」と思いきや、その減りの早さがおいしさを物語っていました。騙されたと思って食べてみてください。
「炒杏鮑菇」(写真左上)
エリンギのピリ辛炒め。エリンギの食感がたまりません。割としっかりした味付けなので、お粥にも合います!
お粥屋さんにきたら、おかずはお粥にのっけるものだと思い込んでいたナビ陣。得意げにあれこれのせてみたところ、「そんなにのせないよ」と苦笑いのスタッフさん。でも、意外とこの方法イケますよ♪
今回はナビ女性陣2名でお邪魔しました。お粥の量をみて「残しちゃいそうだな~」「サツマイモ食べたら他のが入らなそう…」などと心配したものの、結局サツマイモまでしっかり頂き、お鍋とお皿をキレイに空っぽにしちゃいました。台湾の料理にしては珍しく、全体的にしっかりした味付けの小皿料理たちですが、それらがあってのお粥なのだと改めて実感しました!あぁ~、さすがにお腹いっぱいです!!
鱈魚(たら)の煮付けです。こちらをオーダーすると、各卓上で温めながら頂くことができます。時価ではありますが、本日のお値段は200元。大人数で来店の際にはオススメです!
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青菜は、その場でサッと茹でてくれます。
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20年以上続くお粥屋さんの秘訣とは?
こちらは2階席。
ナビがお邪魔した17時にはまばらだった店内も、気がついたら1階が満席に!老若男女問わず、団体さんからお一人様まで、客層も実に様々でした。オーナー曰く、19時~23時が忙しいとのことですが、まだ19時前でこの状態なら、このあと一体どうなっちゃうの!?とお節介にも心配してしまいました。
しかし、そこはさすがの老舗店、20人前後のスタッフが交代でサービスしてくれると聞いて、ホッとしたナビでした。
「小李子清粥小菜」があるこの「復興南路」と聞けば、「お粥街」を連想するあなたはきっと台北通ですね。この通りに以前はたくさんあったというお粥店も、現在はこちらのお店を含めて3店舗になってしまったそうです。激戦区で勝ち残ってきたこのお店、料理の味や、お客さんの様子をみていると納得です!
そして、何より、20元でお粥を食べ放題にしてしまう、太っ腹なオーナーの人柄によるところも大きいのでは、と思います。日本人のお客さんも多いので、言葉は通じずとも日本人への対応はなれていらっしゃる模様。「日本のお客さまは、とても丁寧だ」と話すオーナー。いえいえ、優しさがにじみ出たオーナーには適いません!
そんな、ほんわかムード漂うお粥屋さんへ、ぜひ足を運んでみて下さい。
以上、台北ナビでした。