台湾のオシャレ文化を牽引するVVGグループの歴史はこのレストランから始まりました!
こんにちは、台北ナビです。
いろいろな形態のレストランやカフェで溢れている台北ですが「オープンしたと思ったらいつの間にかクローズしていた・・・」なんていうことも珍しくありません。そんな中、1999年の設立から20年近くのあいだ、オシャレな空間と創作料理で台北人に癒しを与え続けているのが今回お邪魔した「VVG Bistro(好様餐廳)」です。レストランだけに留まらず書店やカフェ、雑貨屋やケータリング、図書館など様々な分野を開拓し続け、遂には台中の国家歌劇院とのタイアップや中国・南京への進出など、その勢いは衰えることを知りません。そんなVVGグループの原点である「VVG Bistro(好様餐廳)」の魅力に迫ります♪
賑やかな東区に佇む、落ち着き払った癒し空間
ファッショナブルな若者から、おしゃれに敏感な大人、セレブリティたちが集う台北の流行発信地ともいえる東区。そんな華やかなエリアのメインステイション・MRT「忠孝敦化」駅から市民大道方面に路地を入っていくと、緑生い茂る一角が顔を出します。あまりに緑に埋もれすぎていて、レストランの入り口を中々探し当てられなかったナビでしたが・・・この緑こそが「VVG Bistro(好様餐廳)」のシンボル的存在であり、訪れる人に癒しを与えてくれる大切な役割を果たしていることを、店内に入って実感しました。というのも、お店の前方にはテラス席が展開されていて、さきほどナビを惑わせた緑たちと繋がっています。ナビが訪れた日は生憎の雨でしたが、晴れた日にはガラス張りの天井から差し込む暖かい日差しと、植物たちが放つマイナスイオンで癒しの空間となることでしょう。せっかく訪れるなら、ナビ的にはぜひこの人気のテラス席でくつろぐことをオススメしま~す。
異国の友人の家に遊びに来たような、温かみのあるアンティークのシャンデリアとソファーがお出迎えしてくれました。
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どこかアットホームな雰囲気を感じます。
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スパイスが並ぶカウンター。
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開店当初からお店にあるピンクの冷蔵庫。
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気さくな女性オーナー・Graceさん
凡人には少し勇気のいるブルーのタイツとブルーのシャツを、さらりと、むしろクールに着こなしてしまうGraceさん、めちゃくちゃカッコイイ!一見近づきがたいオーラを放っているのですが、話してみると相手に威圧感を与えない、ナチュラルでキュートな魅力が満載の素敵な女性でした。
店内にオーナーGraceさんの姿を発見~!「はじめまして~。グレイスです、よろしく~。どうぞ、どうぞ、おかけになって」と日本語でにこやかに挨拶してくれました。ナビがまだ台湾在住となる前の話ですが、台湾旅行に来たときにどうしても行ってみたかったお店の一つが、今はクローズしてしまった「VVG Bon Bon (好様棒棒)」でした。台湾にもこんなにカワイイお店があるんだ~!とワクワクしながらランチをし、写真をバシバシ撮ったのを覚えています。あのお店のオーナーが目の前に~、と思うとテンションが上がるナビ!お話を聞いてみると、このお店を始めてから13年間は東区のこの路地周辺だけで店舗展開をしていたそうで、同じ場所に形態を変えては再出展、というビジネススタイルだったのですが、2012年から華山や士林などへの出店を始め、台中、中国へとその活動の場を広げてきました。アンティークを使用するという共通点はあるものの、違った業態に挑戦し続けては周囲を驚かせるGraceさんです。2016年に南京にオープンしたお店「VVG JOY(好樣眾樂樂)」は、1階がレストランで2階が書店という華山の「VVG Thinking(好樣思維)」と似たスタイルなのだそうです。外装は中国の伝統的な建築スタイルのひとつである徽式建築で、内装はフレンチスタイルと、聞いただけで素敵なお店の予感がします。「ちょっと遠いけど、機会があれば立ち寄ってみてね」とのこと。今後は日本のパルコとタイアップし「VVG Pomme(好樣蘋果兒)」で、台湾でも人気の映画「君の名は。」関連のポップアップショップを展開する予定だそうですよ。よく足を運ぶ京都、東京、大阪以外にも日本全国各地を旅したことがあるというGraceさんは日本が「大~好きです」とにっこり。雨降りのどんよりした天気でしたが、包容力のある温かいオーナーの人柄にとっても癒された時間でした。
クリエイターたちによる創作料理
真っ赤なアンティークの棚がアクセントに♪
「VVG Bistro(好様餐廳)」には料理を担当するシェフ陣と、スイーツ&ドリンクを担当するパティシエ陣がいて、自分たちで作れるものは全て発案しオリジナルのものとしてテーブルに出しているのだそうです。添加物を一切使用せず、素材の持ち味を生かすことに重きを置いて作られているという創作料理たち。さっそく今回頂いたメニューをご紹介してゆきましょう~!
▲大蒜辣椒香煎透抽和自製薯條(428元)
台湾・澎湖産ヤリイカのグリルに、自家製バジル風味のオリーブオイル、パセリ、ニンニクチップが振りかけられています。オイル自体に塩味があるため、特別なソースは不要。イカが持つ自然な甘みと、モッチリした食感が楽しめます。この感じ、無性にビールと合わせたくなるのはナビだけでしょうか?普段ゲソ派のナビですが、こちらのヤリイカは胴体もしっかりおいしく頂けました。付け合わせのフライドポテトも自家製とのこと。ジャガイモの不揃い感と、揚げ上がりの色がそれを物語っています。
▲明太子,干貝和蘑菇義大利麵(460元)
新鮮な卵を使用した自家製マヨネーズと日本産の明太子を和えたオリジナルのソースが特徴のパスタです。具材はマッシュルームなどのキノコ類に加え、これまた日本産のホタテが使われていました。テーブルに出される直前にかけられる日本人好みの明太子ソースと、しっかりアルデンテでありながらモチモチしている麺が◎。このお店のパスタは、海鮮系のパスタの場合は魚のダシで、その他は鶏のダシ、というように商品に合ったダシで麺を茹でるという拘りがあるそうです。今回頂いたパスタにはホタテが入っていることから、魚のダシで茹でられていました!明太子のピリ辛が感じられるパスタでした。
▲櫻桃蘇打和陳年黑酒醋(248元)
チェリーソーダが入ったグラスには、さくらんぼのアルコール漬けと、レモンピールがトッピングされて、自分好みの分量のバルサミコ液とジンジャーエールを注いで頂きます。「陳年黑酒醋(バルサミコ酢)」に砂糖を少々加えて煮出しているという自家製バルサミコ液がとってもおいしくて、ナビはハマりました。ちなみに商品はちがえど「カスタマイズできる」という点でいうと、台中国家歌劇院1階に入っている「VVG Labo(好様度量衡)」でも、自分の好みに合わせて調整してくれる方式でコーヒーが飲めるそうです。
▲草莓水果優酪乳(248元)
オーダーが入ってから、イチゴ・自家製ヨーグルトに牛乳やレモン、ハチミツと塩少々をいれてミキサーにかけるとのことです。市販のヨーグルトに比べて自家製のヨーグルトの方があと味もスッキリしているのだとか。また台湾でよく見かける香りの強い緑色のレモンを絞るのがポイントなのだそうです!飲んだ感じは「イチゴのラッシー」のようで、程よい酸味があり甘すぎないのも良かったです。
▲紅蘿蔔蛋糕(198元)
オープン当初からあるという、お店イチオシのキャロットケーキで至福の締めを!看板商品でもあるこのキャロットケーキは、VVGのカフェほぼ全店で取り扱っているそうです。作り方はイギリスの伝統的な家庭料理に習い、味は台湾人の好みに調整しているというこちらのキャロットケーキは、ニンジンが苦手な人も言われなければ気が付かないくらい、ニンジンの主張が控えめでした。どちらかというと、中に入っているレモンクリームチーズのパンチが効いていて、ずっしり濃厚でした。すりおろしたショウガの絞りカスとクルミが見え隠れしています。トッピングにあるオレンジの砂糖漬けは台湾産の甘みの強いオレンジを使用しているそうです。食後のデザートにする場合は、2人でシェアするくらいがちょうど良いかもしれません。
レストランが入っているこの草木に囲まれた古い台湾式アパートの2階に、とってもリッチな雰囲気のB&Bがあるなど、誰が想像するでしょう。2006年からひっそりと営んでいるホテル並みに高級なB&Bの名前は「VVG BB+B」。特に表札があるわけではないので「知る人ぞ知る」B&Bです。「こんな家で暮らした~い」と思わせるハイセンスな内装にうっとりします。2室限定、豪華な朝食付きでお値段は9000元前後(部屋によって異なります)。せっかくの台湾旅行!気分を盛り上げてくれそうなラグジュアリーな宿もいいかもしれません。予約は電話、もしくはFacebookからお問い合わせ下さいとのことでした。
★電話:(02)2775-4386
★Facebook:https://www.facebook.com/vvgteam
今でこそアパートをリノベーションしたタイプのB&Bや民宿が溢れる台湾ですが、10年前にそれを始めていたと思うと、先見の明がおありのGraceさん。家具のほとんどはヨーロッパなどからGraceさんが買い付けたアンティークのもので、エレガントなお部屋とモダンなお部屋の2室限定です。華やかな東区でのショッピングの合間に、良い時間が生まれそうな予感のする「VVG Bistro(好様餐廳)」で、小休憩はいかがですか?
以上、台北ナビでした。