台北一との評価の高い酸菜白肉火鍋専門店!オーナーは黒龍江省出身の本格派です
こんにちは。台北ナビです。
台湾は「鍋天国」と言われるほどいろいろな種類の鍋がありますが、今回は日本人の口にも合う酸菜白肉火鍋の名店、「長白」をご紹介します。その美味しさは食べたらヤミツキ、これを食べるために台湾に来るリピーターもいるほどです。
日本からやって来た俊平さんと光さん。雑誌で見てやってきたそうです。日本ではあまり見かけない鍋と羊肉が食べられて満足そうな顔でした~
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淳子さんと涼さんは友達からのオススメで、絶対食べに来ようと思って来たそうですよ!
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見た目は小さいお店でも…
店員さんの蝦米さん。雑誌に載るのはいつも私なの~と嬉しそう♪
こんにちは~!と中へ入るとそのローカルな雰囲気にちょっと不安になるという方もいるかもしれませんが、こういうローカルな雰囲気で食べられるというのは、ナビにとってポイントが高いんです。1階には4人掛けテーブルが6つに8人掛けテーブルが2つとこじんまりした雰囲気ですが、地下にも広々としたスペースがあります。お昼は予約が不要ですが、夜となると話は別!
予約しないとお店に入れないということもあります。また、一見そっけないスタッフも、実は日本語が話せないからシャイになって不機嫌に見えるだけで、スープが足りなさそうなら足してくれるし、困った顔をしていればジェスチャーで色々教えてくれるチャーミングな方ばかり。こういう雰囲気がナビ好みなのです。
スクーターに囲まれているお店!
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「味で勝負です」というのが伝わる店内♪シンプルです
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スッと来てダシを足してくれるんです
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12時半頃にはお客さんが次々にやってきます!
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酸菜白肉火鍋って?
御年92歳のオーナーは、金・土・日の夜に顔を出してくれます!
黒龍江省という場所をご存知でしょうか。北緯54度に位置する中国大陸北端の地で、一番寒い時はマイナス55度にも達するという寒さの厳しい所。オーナーはここ黒龍江省の出身で、「長白」という店名は黒龍江省にある山の名前です。現在は多くの人が住み、中国のお米の3分の1はここで生産されていますが、昔は限りない大草原で人も少ない所でした。
オーナーが黒龍江省にいた頃、中秋節が終わると農民たちは穫れた作物を冬を越すために、地下の貯蔵室に運び込みました。その時に漬物にした白菜(酸菜)と、温度の低い貯蔵室の中で自然に凍った豚肉(白肉)を主要な材料にした鍋がこの「酸菜白肉火鍋」です。栄養満点、美味しさは「天女も下界に降りてくる」と言われるほどなのです!
このオーナーとお友達が「長白」をオープンしたのは40年前。今日まで開店当時からの味を守り続け、地元民からも愛されるお店です。お友達家族と盛り上げていたお店ですが、お友達夫婦とオーナーの奥さまが亡くなられた後は、お友達の娘さんがオーナーをお父さんの様に慕い、お店を切り盛りしています。
酸菜の上に白肉が乗っています♪
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食べては取り、取っては食べ…気付くと鍋に具はなし!
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リピーター続出の理由はこだわりの厳選素材にあり!
特別に見せちゃう!カットする前はこんな風になっています
白肉は豚の三枚肉から作ります。一見ベーコンみたいですが、ちっとも脂っこくありません。というのは製造工程に秘密があるから。三枚肉をゆでた後、形を整えてから40~50分蒸します。
そうすると、ほとんどの脂が出てしまうわけです。これを冷凍して、食べる時に薄切りにしたのがこちらの白肉です。このうまさは説明不要!何も聞かずに食べてみてください。食べればオーナーのこだわりが感じられます♪
ナビが愛して止まない酸白菜ちゃん☆
酸菜は煙台種と呼ばれる特別な白菜を使います。この種類は繊維がしっかりしているので、漬物にした後もグニャっとせず、歯ごたえがシャキシャキとして美味しいのです。
この酸菜が、このお鍋の名脇役!というか、ナビは個人的にここの主役だと思っています。煮込んで行くと酸味が和らいできますので、酸味を追加したい時は追加注文もできます。(単品:酸白菜 250元)
そして酸菜とともに「鍋底(ダシ)」の味を増す役割をするのが、かに、えび、しいたけ、かつおぶしで作ったダシ。どれも台湾産にこだわっています。この鍋底を鍋に入れ、春雨、凍り豆腐などのオプションを加え、鶏胸肉、にんじん、しいたけを6時間煮込んだ「高湯(スープ)」を注ぎ、上に白肉の薄切りを敷いて、火にかけてくださいます。
秘伝の自家製タレでおいしさUP!
彩りもキレイな6種類♪
鍋が煮立ったらそのまま食べてももちろん美味しいのですが、ここはさらに美味しさをアップするタレをつけましょう!
酸菜白肉火鍋の店は台北にもたくさんありますが、ここ「長白」のタレはどこよりも美味しいのです。
この胡麻ペースト、豆腐乳、おろしにんにく、にらペーストを使用しベーシックタレを作りましょう!
タレを作る調味料は、胡麻ペースト、ラー油、豆腐乳、わさび、にらペースト、おろしにんにく、醤油、レモン、白砂糖、塩、米酒、胡麻油の12種類。これを組み合わせて自分好みのタレを作るのですが、「こんなにいっぱいあって、どうやって作っていいか分からない!」という方、どうぞご心配なく。調味料のワゴンのところに基本のタレの作り方が書いてあります。
お店の方オススメのベースとなるタレは「胡麻ペーストスプーン2杯、豆腐乳、おろしにんにく、にらペースト各大さじスプーン半分」で作ります。これにお好みで他の調味料を足していけばいいだけです。それでもよくわからない!という方でも大丈夫。お店の人にお願いしたらすぐに調合してくださいます。
タレコーナーにはこの張り紙があります!
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店員さんが作ってくれたタレ
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今回はナビ鍋クラブの3人で取材に伺ったのですが、オススメタレをそのままで食べる者、胡麻ペーストの香ばしさが気に入る者、タレはいらない!とそのまま楽しむというもの、三者三様でした。こちらの火鍋はどんなタレでもマッチしちゃう魅惑のお鍋なのです。
鍋の大きさは4つ!
人数、お腹の好き具合に応じて鍋の大きさを選びましょう。お鍋以外にサイドメニューもあるし具も追加もできるので、3人くらいで行っても小鍋くらいでちょうどいいと思います。
特大火鍋セット(目安:8~10人) 2200元
普大火鍋セット(目安:5~7人) 2000元
中鍋火鍋セット(目安:3~4人) 1380元
小鍋火鍋セット(目安:2人以下) 880元
肉は豚肉のほか、牛肉、羊肉があります。オーナーがおいしさにこだわって選んだ肉は、豚肉に限らず、牛肉は上質のサーロイン、羊肉は子羊と、とても上質。
また、はじめからついている「凍豆腐」以外にも、いろんなオプションメニューがありますので、本場、黒龍江省の酸菜白肉火鍋をお楽しみください。
※この鍋セットにはお肉2皿がついています。お肉は白肉(豚の三枚肉)、牛肉、羊肉から自由に選べます。
牛肉
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羊肉
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白肉が一番合いますが、お肉は2種類選べるので牛肉か羊肉を選ぶのもアリです♪ |
オプションメニュー例
白肉、牛肉、羊肉 大 400元/中 300元/小 200元
炸肉丸 250元
酸白菜 250元
大腸頭 360元
鴨血 50元
など・・・
その中でこれはオススメよ!と教えてくれたのが炸肉丸(250元)。火鍋に入れる肉団子と言えば、多くのお店が外から調達するのですが、こちらはお店の手作りです。よ~く煮込んで食べるとおいしいですよ!口にいれると大切に作られているという味がして気に入りました♪
しか~し、肉団子を油で揚げてから冷凍しているため、炸肉丸を入れた途端鍋が油っぽくなってしまいます。油っぽさが気になる方は最後の方にお鍋に入れることをオススメいたします。
あつあつの鍋といっしょに食べるのが本場流
日本の方はお鍋を食べに行くとお鍋だけを食べますが、台湾ではサイドメニューも一緒に食べるんです♪こちらのサイドメニューもかなりイケます。
韮菜盒子(1人前2つ) 80元
にら、卵、春雨を炒めたものが中に入っていてボリュームたっぷり。やさしいおいしさが口の中に広がって、しあわせ気分に。「油條」が隠れた味のアクセントと教えてもらいましたが、ナビにはわからず…。見た目でもわからない「油條」は細かく刻まれて中に入っています。
蒸餃 一籠(8個)80元
にら、卵、春雨の蒸餃子。そうです、韮菜盒子の具とほぼ一緒です。でもこちらは蒸しているので韮菜盒子よりもあっさり!蒸餃子と具材としてはかなり珍しい組合せなので一度試してみてください。ナビ友はここに来る度にこれを必ず注文しますよ♪皮から溢れんばかりに餡が詰められているのにこの値段とは恐れ入ります!見た目はボリューミーですが、あっさりしているのでいくつでも食べられちゃいます。
葱油餅 一人前(2個)50元
台湾でもポピュラーな食べ物で、朝食やおやつに食べられます。葱を生地の中に入れて薄く伸ばして焼いてあり、シンプルで素朴な味がうれしい!ちょいピリでビールが飲みたくなります。
以前は棚に並んでいた小菜ですが、今ではオーダーすると出してくれる方式が取られています。人気メニューは肉絲拉皮140元、紅油耳片50元、涼拌蓮藕50元、肉末四季豆50元です。日本の方はあんまり注文されないということですが、地元の方はほとんどの方が食べてらっしゃいます。ビール好きには特にオススメしたいです
「上質の三枚肉」「酸菜の酸味」「タレ」の3つのハーモニー
「うま~いっ!!」思わず声をあげてしまうこちらの酸菜白肉火鍋。「長白」が数ある酸菜白肉火鍋店の中でも出色なのは、ズバリ「上質の三枚肉」、自家製「酸菜」の酸味、自家製「タレ」の3つのハーモニー。
脂が乗っていながら決してしつこくない白肉や酸味のよく効いた酸菜が、タレのベースとなっている胡麻ペーストや豆腐乳と濃厚にからんでなんともいえない絶妙のハーモニーを奏でてくれます。食欲をモロに刺激してくれるおいしさとでもいいましょうか。そして、面白いことにこちらの「タレ」、食べるごとに違った味わいを見せてもくれるんです。思い出しただけでも、また食べに行きたくなる、そんなお店です。
ナビ鍋クラブ一同もそのおいしさにしばし無言で鍋を平らげます。おしゃべりよりも鍋!いつもの饒舌さは影を潜め、食べて食べて食べるのみなのでした。
旅の始まりと終わりに食べたくなるほどうまい酸菜白肉。ただ酸っぱいだけじゃなく、旨味が後から襲ってくるクセになるうまさ!ナビは個人的に台北で鍋を食べると言えばここがまず頭に浮かびます。日本からお客さんを連れて行くとあなたの株がUPしちゃうかも?
以上、原稿を書きながらよだれが垂れそうなナビがお届けしました。