「The☆台湾」な食事処をお探しの方に!台北で南部の優しい味と雰囲気が味わえます。
こんにちは、台北ナビです。日に日に肌寒くなってきた台北の街。この時期になると、台湾中の人がこぞって食べるものがあります。それは…羊肉のお鍋。日本で羊肉と言えば、ジンギスカンが有名だけど、台湾で羊肉と言えば羊肉爐(羊肉鍋)と決まっています。羊肉鍋を食べて身も心も温まりましょう~。本日は「岡山羊肉爐」におじゃまし、ホットな気分を味わってきました。
「こんばんは、いらっしゃい~」と明るい声の日本人の奥さんに迎えられました。あれ、こんなローカルなスポットで日本語OK?どうしてか、興味シンシンです。ラオバン(オーナー)の黄さんは、隣で一杯やっていたお店の常連さんたちと名前で呼び合い、もう仲のよい友達といった感じ。そんな常連さん、ナビが取材で訪れたと知ると一杯どうぞ、とビールをグラスに注いでくれました。「カンパ~イ!」せっかくなので、ナビもグビグビッといただきます。あ~、ウマイ!!全くの他人同士もすぐに打ち解けられちゃう、そんな雰囲気。グラス一杯でなんだかいい気持ちになってきました~(^∇^)。
黄さんは台湾南部、岡山の出身。ああ、だから故郷の味を台北の人に伝えたくて始めたのね、お家はやっぱりお鍋やさん?と、思ったら、公務員一家というではありませんか!「お鍋のスープも、タレもオリジナル。独自で研究して編み出しました」というから驚きです。さすが、食べることが大好き!とおっしゃるだけあります。お休みの日も食べ歩きに出ることが多いとか。常に研究心を忘れない熱心さが味にも伝わってきます。ところで、なぜそんなに英語がお上手なの~?はナビの素朴な疑問。「実は大学での専攻は英文科だったんです」と、意外な経歴をお持ち。実はご結婚の秘密もまたすごい…「実はこの店で知り合ったんです」とは奥さんの奈緒美さん。お客さんとして訪れた奈緒美さんに一目ボレしたご主人が口説き落としたとかなんとか。「だってキレイでしょう!」と奥様を見てニヤニヤ(いや、ニコニコ(^-^)か。)坊やもいるというのにまだまだお熱いこと!なんだか心なしかアツくなってきたのはお鍋のせいだけではないようです。
素敵な黄さんご一家。お客さんが集まってくるのはお店の味と雰囲気だけが目当てのようではなさそうです。黄さんご一家の明るい笑顔に会いたくてやってくるのですね。
こちらのお店は基本的に年中無休。不定期でお休みすることもあるそうですが、それでもお鍋の火は年中無休、365日欠かすことなく火が入れられます。だからいつも変わらぬ味。少なくなれば、新しいものを継ぎ足し、開業当時の味を守り続けています。またこのスープは10種類以上の漢方を独自にブレンドし、10時間以上煮込んで作り上げた味。長年さまざまな調合を繰り返し、やっと出会えた味だそうです。そのためか他の羊肉鍋屋さんのスープと違い、とてもまろやか。喉が焼けるような漢方の強さがありません。それでいて、漢方の効能は健在というのですから、お見事!また、羊肉が苦手な人はあの独特なニオイと臭味がダメ…という方がほとんどかと思いますが(ナビもその一人(;^ω^)、こちらのお肉はバッチリ血抜きをするので大丈夫。全く臭くありません!これなら羊肉嫌いのナビでもおいしく食べられました(^-^)V。仕舞いには食べ切れなかったものをお持ち帰りに包んでいただき、ちゃっかり家鍋しちゃいましたよ~V (^-^)V。それでは以下に、おすすめをご紹介~。
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◆ 炒沙茶羊肉 1
コレ、ナビのイチオシです!沙茶醤は台湾料理に欠かせない、日本で言ったら焼肉のタレみたいなもの。ちょっとピリ辛な味がビールにもごはんにも合う感じ。ピリ辛じゃ足りない、もっとパンチの効いた辛さがお好みの方はオーダー時に伝えてください~。
◆ 羊肉鍋 600元(2人分)
ここに来たならこれを食べなきゃね!骨付きお肉がド~ンと入っていて、骨からスルリと外れるほど柔らかいっ!他にキャベツ、台湾風春菊(冬のみ)、手製の凍豆腐も入っています。お好みで生羊肉片を頼んでシャブシャブするもよし、内臓系を頼んでトコトン羊肉を食べ尽くすのもよし、鍋奉行となってご自分の食べ方で楽しんで。周りではオバちゃんが目を光らせていて、スープが少なくなったらサササーっと注ぎに来てくれるのもうれしい限り。タレは赤い豆板醤系と黄色い豆腐よう系の2種類をお好みで。ちなみに赤いのは岡山ではおなじみのもの、黄色いのはラオバンオリジナル。
羊大骨湯 80元
骨付き羊肉がゴロゴロ入ったスープ。なんと、ストローと一緒に出てきました。「骨髄をこのストローで吸ってください」とのこと。ズズズー。中からスープ(骨髄液?)と塊のようなものが。お肉は特性タレにつけて食べてもok!タレをちょこっとスープの中に入れてもまた違う味が楽しめてちょっと得した気分~(これはナビ流です)
◆ 炒苦瓜羊肉
苦瓜と羊肉の炒め物。苦瓜=沖縄なイメージありますが、台湾でもポピュラーな食べ物。苦味の瓜と羊肉でとってもクセありそうですが、これが意外と食べやすいっ!なんだか素朴な味。
◆ 涼拌羊肚 150元(小)
ラオバンのイチオシがこちら。他ではなかなかお目にかかれないヤギの胃袋を豆板醤で和えた冷たい一品。ピリっと辛いあっさり味にコリコリっとした食感がおもしろ~い。
◆ 羊肉あんかけ麺 90元
ごはんものが欲しかったらこちら。あんかけ焼きそばみたいな感じで、みんながみんな大好きな味に~。麺の代わりにガッツリごはんや台湾名物ビーフンもあり!お好みでチョイスしてください。
◆ 拌麻油麺線(一人分) 50元
見た目はなんてことのないタダの(失礼!)麺線(そうめんのような細い麺)。野菜も肉も入っていません。シンプルにごま油をかけただけ。しかし、これがどうして、こんなにもヤミつきに~?お鍋のスープを絡めてもおいしい♪常連客に人気ってのも食べてみれば頷けます。
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ビール小姐がかわりばんこにやってきます。かわいい小姐から1杯すすめられて、ナビの鼻の下もなが~く…台湾ビールがいちだんとウマイ!
こちら「岡山羊肉爐」はブラザーホテルやウエスティンホテルからもほど近い、復興北路を少し奥へと入ったところにありました。ビジネス街にも程近いのに、お店の周り、ここだけなんだか別世界、人情であふれています。近くのお店もみ~んなラオバンのお友達。隣や向かいのお店のお料理もデリバリーOKなんです。
だから、お刺身が食べたければ向かいのお魚屋さんで、ガチョウが食べたければお隣で、〆には牛肉麺、ならば前の麺屋さんでオーダーして「岡山羊肉爐」のテーブルまで持ってきてもらいましょう。なんだかここ一帯全てが田舎に来たような温かさで迎えてくれる、台北にいながらのどかな南部体験ができちゃう場所でもありました~。
魚屋料理の店:オジちゃんの笑顔がホッとする~♪
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がちょう肉の店:赤い衣装の元気なオバちゃん「ようめいしゅ」さんのお店。
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牛肉麺の店:牛肉麺と水餃子が自慢です!
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カフェ:ここだけちょっと異質なオシャレさ漂ってマス。でも人情だけは共通でした~。
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旅先で、ちょっとさみしくなったらぜひここへ。身も心もホットになれますよ!
以上、台北ナビでした。