創業1934年、伝統の味を守り続ける老舗。肉厚でトロリとやわらかい牛タンシチューの味は絶品です!
こんにちは、台北ナビです。
今日は迪化街の問屋街にほど近い洋食店「BOLERO波麗路」にやって来ました。創業は1934年、なんと何十年もの老店です。噂によると、台湾ではあまりお目にかかれない牛タンシチューが絶品とのこと。これはワクワク期待大です!
時代に流されることなく伝統を守り続ける店「BOLERO」
「BOLERO波麗路」が迪化街にオープンしてからすでに80年近く。日本統治時代、そしてその後の激動の時代に流されることなく、台湾の歴史とともに歩んできました。味やメニューを時代に合わせて変えるのは簡単。でも簡単に変えることはできない。初代オーナーの料理へのこだわりを守り続けて今に至ります。
初代オーナー廖水来氏は料理だけではなく西洋音楽もこよなく愛し、当時まだ珍しくかなり高価だった西洋音楽のレコードなどを手に入れ、「BOLERO波麗路」で流しました。「BOLERO波麗路」に行けば一流の音楽が聴ける、と芸術家や音楽家たちが集うようになり、まるで高級サロンのようだったのだとか。また、自由恋愛のなかった時代、良家の子女のお見合いの場所としてもよく使われたそう。「BOLERO波麗路」はおいしい料理だけでなく愛が生まれる場所でもあったのですね!
そんな当時のお話をうかがいながら店内を拝見させていただくと、失礼ながらなんとも年季の入っている様子。レトロというよりむしろ・・・。でも大切に守ってきたということが心に伝わってきます。2階には飛行機の内部をイメージした飛行機エリアもあります。飛行機に乗ること=優雅で贅沢だった頃のなごりだそう。
今日案内してくださった廖さんは、この「BOLERO波麗路」で働き続けて40年以上。今では3代目のオーナーから全権をまかされています。その長さにおどろくナビたちに、廖さんは「70年という店の歴史から比べたら」と事もなげなご様子。なんだかこの店の中だけ時間の流れがゆっくりおだやかなのでは?などと思ってしまいました。
愛され続ける料理の数々を紹介します!
牛タンシチューを初め、「BOLERO波麗路」には名物料理がたくさんありますが、中でも廖さんがコレ!とすすめるお料理を紹介いたします。
紅炖牛舌
BOLERO本店の看板料理「牛タンステーキ」。じっくり煮込まれた肉厚の牛タンがなんと2枚も!すごいボリュームです。ナイフを入れるとスッと抵抗なく切れるほどやわらかい牛タンはまさに絶品!やわらかい中にも絶妙な牛タンの質感が残されておりナイフとフォークがとまりません。うまみが染み出たデミソースもパンでぬぐって残さずいただきましょう!付け合せのマカロニサラダもグラタン風でとてもおいしかったです。
鶏排咖哩飯
創業当時から変わらない自慢のチキンカレー。見た目よりスパイシーですが辛くはありません。なんだか懐かしい味のするカレーです。昔なつかし「ライスカレー」って感じです。今時のカレーをイメージして食べると「あれ?」って思うかもしれませんが、ナビはけっこう好き。父や母に食べさせたら、子供のころなんか懐かしんでくれそうな気がします。食器もなんだか学校給食みたいじゃないですか?
鶏肉は見た目から想像できないほどやわらかく煮込まれており、スプーンを入れると骨がポロリと落ちてきます。なのに鶏のうまみが残っているのはさすがです。
法国鴨子飯
鴨肉のシチューを白いご飯にかけていただきます。鴨肉は普通の鶏肉より小ぶりで色味も濃くひきしまって見えます。食べてみると、ほどよくしまった質感と鴨肉独特の野性味ある風味がいい感じです。シチューはホワイトソースベースでもデミグラスベースでもなく、しいてあげるならオニオンベース。たっぷりの玉葱が使われていて独特です。玉葱の甘みと酸味がちょっと不思議な感じ。
鐵板丁骨牛排
ものすごいボリューム!ナビの手のひらよりも大きいTボーンステーキです。肉の表面には黒コショウがかかっていてさっぱり食べさせるのかと思いきや、お肉にとてもいい下味がついていて、そのせいかお肉がとーってもやわらかいんです!骨付きのお肉っておいしいけど食べにくいイメージがありましたが、ナイフで簡単に切れます。
オニオングラタンスープ、パン、フルーツ、プリンなどもセットでついており、とにかくボリュームがあります。BOLERO特製のプリンもやさしい味でおいしいです。
グラタン、スパゲッティ、オムレツ、サンドイッチなど軽食メニューも豊富。お子様ランチやプリンアラモードなどもあります。なつかしい味と雰囲気を味わってみたいと思われる方、ぜひ迪化街帰りに立寄ってみてください。
以上、台北ナビでした。