中国の伝統調理器具「龍窯灶」を使って作る、豪華・養生料理を堪能
こんにちは、台北ナビです。
信義線開通以来、すっかりアクセスしやすくなった永康街。
多くの観光客で賑わうこの人気スポットで、15年以上も営業を続けている養生料理のお店があると聞いて、ナビもさっそくおじゃましてきました。
●美味しさの秘訣は「龍窯灶」にあり!
お店は麗水街の通り沿いにあります。扉を開けると、意外にも中はこじんまりした雰囲気。円卓の並んだ「ドーンと中華!」な店内をイメージしていたのですが、テーブル席が数卓と、奥に個室が一つあるだけ。
これなら落ち着いて、お食事ができそうです。
カウンターの向こうには、朱色や抹茶色の大きな窯が並んでいます。これが「天罎」さんご自慢の「龍窯灶」。
陶土で作られたこの窯は、中に木炭を入れて加熱するようになっていて、焼くだけでなく、蒸したり、煮たり…といろいろな調理法に対応できるんだそう。陶土は温度や湿度を一定に保つのに適しているため、時間をかけてじっくりと素材の旨みを引き出してくれます。
色とりどりの立派な窯が並んでいます
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取材時は調理中のものがなく、残念!
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●「医食同源」を実現する豪華メニューの数々
「龍窯灶」のもう一つのメリットは、ゆっくりと加熱することで、栄養素の流出を防げるということ。余計な油や調味料も使わずにすむので、身体にいいお料理をいただけるというわけです! それでは早速、メニューをご紹介しましょう。
◆「翠玉美人湯」1880元(要予約)まずは、この見た目にビックリ! 大きな皿の上に、スイカが丸ごと一個、ドドーンとのっかっているんです。そして、辺りには甘~い香りが…。このお料理は、スイカの中に有機地鶏、干貝、ナマコ、金華ハムを詰めて「龍窯灶」で8時間以上蒸し焼きにしており、なんと水分は一切加えていないんだそう。つまり、このスープはすべて「西瓜汁」というわけです。
いただいてみると、本当に甘い!でも砂糖の甘さではないので、お肉や海鮮と一緒に食べても違和感はありません。身体にスーッとしみ込むような、優しいお味です。
◆「臘味金瓜盅」980元(要予約)
スプーンで簡単に取り分けられます
花蓮産の南瓜の中に、もち米、栗、豚の腸詰などを詰め、「龍窯灶」で4~5時間蒸し焼きにした一品。じっくりと加熱したカボチャは鮮やかなオレンジ色で、「龍鬚菜」の緑色とのコントラストがきれい!料理って見た目も重要ですよね。
カボチャはスプーンや箸でスッと切れるほど、皮までしっかり柔らかくなっています。カボチャ本来の甘みが存分に引き出されていて、もち米と一緒に食べると、ちょっと不思議な味わいです。腸詰の香辛料が結構強いので、好き嫌いが分かれるかも? まわりの「龍鬚菜」はあっさりとした塩味で、シャキッとした食感がたまりません。
お店の方がハサミで切り分けてくれました
◆「紅蘋煨圓蹄」880元(要予約)
大きな豚足をリンゴと一緒に5~6時間かけて煮込んであるそうで、まわりの皮の部分はプルンプルン! 内側のお肉も箸で崩せるぐらい柔らかくなっています。油を丹念に取り除きながら煮込んでいるので、意外にも脂っこさは感じません。コラーゲンたっぷりなのもうれしいですね。メニューには「本店招牌,必點菜」(当店オススメ。絶対頼むべき!)と書かれていました。
◆「窯烤鮭魚首」1000元(要予約) 鮭のおかしらを2~3時間かけて豪快に焼き上げた一品。金柑とレモンをたっぷり絞り、お好みで特製ダレ(すりおろした生姜・ニンニク・唐辛子と葱を合わせたタレ)をつけていただきます。お店の方曰く、「じっくり火を通してあるので、皮や骨まで、すべてパリパリとお煎餅みたいに食べられますよ!」
ナビもちょっと挑戦してみましたが、やっぱり大きな骨は口に残ってしまいます…
●メニューは豊富。お手頃な「套餐」もあり
ここまでご紹介したお料理は、どれも6~8人でいただくようなボリュームたっぷりのものばかりですが、他にもいろいろなメニューがあります。予約せずにいただけるお料理も、もちろんたくさんありますよ!日本語の説明が書かれたメニューもあるので、安心して選ぶことができます。
180~280元程度の「健康特餐」というのもあって、肉や魚、豆腐の定食など種類も豊富なので、気軽にランチなどもできそうです。また、10人程度で円卓を囲む宴会料理メニューもあるので、歓迎会や忘年会などで利用してもいいかもしれません。
そして今回は、なんと新メニューも出していただきました!
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桃花美人露」(値段は未定)
こちらは新しいデザートメニュー。銀耳(白きくらげ)を48時間(!)かけて煮込んだものに、クランベリーなどが加えてあります。トロットロの食感で、ほのかな甘みと酸味が感じられ、ちょっと不思議な味わい。名前の通り、美容にいいそうです。
●「龍窯灶」と同じ性能の土鍋も販売!
店内では、お茶やドライフルーツなども販売されています。ナビが興味を引かれたのは、黒光りしている立派な土鍋!
なんとこちらの土鍋は、「龍窯灶」に使われているのと同じ陶土で作られているそうで、効能もほぼ同じなんだそう。煮炊きはもちろん、炒め物もできるそうで、思わず手に取ってみたら、意外にもそんなに重くない! これは「買い」かも…と、かなり真剣に悩んでしまったナビでした。
大3200元、小1600元
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焼く用、蒸す用など、タイプもいろいろ
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こちらのドライフルーツは200元
ドライフルーツは、日本人に人気のマンゴーのほか、イチジクやクランベリー、梅などがあります。ちなみに、台湾の方に一番人気なのは、梅なんだとか。
黒酢や酵素などもいろいろな種類がありました。本当に「健康にいいもの」だけを追求している感じで、そのこだわりこそが、長くお店を続けていく秘訣なのでしょうね。
以上、台北ナビでした。