一昔前、中共の支配下での大陸の中華料理の質に悪さが指摘され、「本場の味」を食べたいなら台湾、香港へといわれた時があったが、もはや台湾も「本場」でないのかもしれないと感じた。
確かに銀翼の料理には日本ではなかなかお目にかかれないものある。豚足料理などその一例である。あげ魚の甘酢等、浙江・江蘇の名店といわれる店のものにむしろ劣るのではないかとの印象を受けた。汁そばも、いささか味にしまりがない。名物の豚足料理も、確かに柔らかく汁けも多いが、美味い不味い以前に、そもそも日本人の口にあうものではないのかもしれない。 端的に大味で、もう一度というしろものではない。
台湾国内でも、老店の劣化、大陸料理の台湾化が指摘されることがあるが、銀翼もその一例ではないかと感じた。
サービスの質はあんなもんだと思う。大陸同様、台湾でもその点はあまり質を追求するのは、ないものねだりではないだろうか。
一方、大陸の中華は経済成長とともに確かに質は向上しつつある。もっとも、その過程で昔懐かしい味までもが良かれ悪しかれ変わってしまうこともある。前門の都一処のシュウマイがその好例である。
が、「本場の中華は食べたいなら台湾、香港」というのは、もはや今は昔のことになりつつあるのかもしれない。料理という明らかの中国人という人たちのプライドの一部をなすものにおいてすら、「中華(民国)」は変質化、台湾化しつつあるのかもしれない。
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