台北の東区にあるとっておきのBAR。エントランスにある電話で秘密の扉を開けよう!
こんにちは、台北ナビです。
今回は通称東区(イーストエリア)といわれる、台北のお洒落な街にあるBARをご紹介します。お店の前をBARと知らずに通りすぎる方もいるココは、店内に入るのに暗号(番号)が必要なちょっと隠れ家感が漂う素敵な空間。さっそくのぞいてみましょう。
スーツ屋さんじゃないの??一見、BARに見えません!
ショーウィンドウには、上品なスーツやそれを仕立てるためのファブリックがディスプレイされています。「洋服」という店名から、スーツを買い求めに訪れる所だと思いがちですが、違います。そう、スパイ映画「キングスマン」さながらに、表向きはテーラーだけど、実はBARなんです。仲間とわいわいしたり、友達とじっくり語り合ったり、キングスマン気分を味わえます。
スーツを作りたい!という方もご安心ください。このディスプレイにもなっているオーナーの友人のお店「STYDER」が、ここから徒歩15分ほどの距離にあり、問い合わせがあったときにはご案内しているそうです。
お店に入るための暗号は店名の「Le Kief 菱玖洋服」に隠されています。中国語がわかる方はぜひ声に出してみていただきたいのですが、「菱玖」は中国語で「リンジョウ」と発音します。実はこれ、数字「09(零九)」と同じ音。入り口にある電話機で09を押すと秘密の扉が開く仕掛けになっていて、そこから伸びるトンネルを抜けるとBARに入れるというわけなのです。
わぉ!トンネルが出現しました!
台湾人のインテリアデザイナーにより手掛けられた室内デザインは、バーテンダーのいるカウンターと、奥のテーブルや椅子の空間になっています。元々は背の高いテーブルでしたが、お客様にリラックスしてもらうことを優先し、最近になり一部を低めのテーブルに変更。コンクリートの壁に白いタイルでスクエアの模様が埋め込まれた、ブルーグレーのラグジュアリー感のあるソファー席のほか、丸テーブルのシックな黒いソファー席、楕円テーブルのトールツール席が設けられています。
各テーブルにはキャンドルが灯り、店内全体の雰囲気をさりげなく盛り上げています。入口トンネルを抜けたすぐ右側には電話ボックス型の喫煙スペースがありますよ。店内で流れる音楽は、平日にはゆったりとリラックスできる選曲を、休日はリズムの良い軽快な音をセレクトしています。
カクテルメニューは定番のものもありますが、半年~1年で新メニューも登場します。こちらには、3人のバーテンダーさんがいますが、今回はバーテンダー歴10年の阿寶さんにカクテルを作ってもらいました。
*芭樂 400元芭樂はグァバの意味です。3月からの新メニューで、ナビがお薦めを聞いた時、オーナーのSevenさんが教えてくれました。因みにカクテル名もその時即興で考えてくれたものなんですよ。
四角の大きな氷が入ったグラスに注がれたのは、白ワインとバカルディラムがベースになったリキュール。そこに薔薇×ゼラニウムのシロップで甘さが付けてあります。上部に浮かんでいるのは台湾産のドライグァバで、バーナーで炙り香りを漂わせます。トップにはタイムが飾られ、テーブルへ。
柑橘系のフルーティーで爽やかな味と香りがして、飲みやすかったです。ほんのり苦味が効いていますがさっぱりとした口当たりも◎。ドライグァバはお好みもありますが、カリカリのままではなく、カクテルに少し浸してから食べるとしっとりとしてより美味しく感じられます。タイムは指で揉むとリラックスできる香りを発しますので、飲みながら香りを嗅ぎながら楽しんでみてください。
*Between the sheets 400元オープン当初からの看板メニューで、どのテーブルでもオーダーが入るほどの大人気カクテル。くる~んと円を描いたワイヤーの先には、スモークベーコンが付いています。
なんと、アップルパイをイメージして作られたカクテルなんですって!カルヴァドスという林檎のブランデーとダークラムがベースになっていて、シナモンがかかっています。
飲み方としては、まずカクテルを味わい、次にスモークベーコンをかじる、そして再びカクテルを味わいます。削りたてのシナモンのいい香りが美味しいスイーツのイメージをさらに引き立てます。カクテルを飲むというより、お洒落なスイーツの一品という感覚でした。クリエィティブなアイデアに脱帽です!
フードメニューは軽いスナック系のほかに、ステーキやパスタ、火曜限定で牛肉麺もあります。せっかくの台湾旅行で火曜日に重なるのなら、ぜひ味わってみていただきたいです。
*花椒牛頬清湯麵 250元 (火曜限定)一般的に台湾の牛肉麺と言えば見た目から濃い色で、味も濃いめの紅燒スープが多いのですが、こちらは透き通った透明のスープでとてもあっさりとしています。スープは、半日かけてじっくり煮込まれ、旨味が閉じ込めてあるのでコクもあります。牛肉は時季のオーストラリア産もしくは台湾産を使用。多めにのったシャキシャキの白髪ねぎとホロホロの牛肉に麺を絡めながらいただくと、お箸が止まらなくなります。
BARで牛肉麺専門店以上のものが食べられるとは思いも寄りませんでしたが、これを目当てにわざわざ火曜日に来店するお客さんも多いんだとか。そしてリーズナブルな価格なのも魅力的です。
*松露薯條 250元
トリュフフライドポテトは、細すぎず太すぎずでちょうどいい大きさ。トリュフの高級感のある香りが漂います。たっぷりかかったふわふわのチーズも濃厚で、通常のフライドポテトより満足感がありました。カクテルと一緒に味わって下さい。
ほかにも「菱玖限定」というその日により出てくるものが異なるシークレットメニューもあるので、オーダーしてみるのも楽しいかもしれません。
こちらと姉妹店で忠孝SOGOの北側路地裏にも「Room by Le Kief」というBARがあります。「Le Kief 菱玖洋服」よりもターゲット年齢が高めの大人BARになりますが、数ヶ月に1度内装やメニューを一新する新しいもの好きな人にぴったりなので、そちらにもぜひ足を運んでみてくださいね!
以上、台北ナビでした。