新感覚!おしゃれな赤峰街で伝統的なカキ氷を
こんにちは、台北ナビです。
まだまだ暑さが続く夏、みなさんはどう涼んでいますか?夏といったらやっぱりカキ氷!台湾のカキ氷といえばマンゴーをはじめとするフルーツがトッピングされたものを思い浮かべますが、台湾の伝統的なカキ氷も捨てがたいですよね。
今回ご紹介する「貨室甜品」は、大きなガラス窓と白を基調としたコンテナハウスのような平屋の建物です。最寄駅はMRT「雙連」駅。左手すぐの道を中山方面に歩くと、白い建物が目にパッと飛び込んできます。「氷」の旗もあるので、それを目印にすることもできます。
満員になるとお店の中はこんな感じ。隣席との距離が近いので、おしゃべりも楽しめました!
こぢんまりとした店内はテーブル席10席、カウンター席3席。ナビが訪れた日は開店と同時に満席になるほどの人気でした。
ナビがおやっと思ったのは、ミントのさわやかな香りが漂っていること。オーナーの陳韋安(アロン)さんによると、食べ物を扱うからにはきちんと掃除をして清潔度を保ち、食べに来てくれる人みんなに気持ちよく食べて欲しいという思いの一環でミントのアロマオイルをたいています。お店の雰囲気にマッチしている清涼感のある香りは、虫除け効果もあって、一石二鳥です。
前職の経験が今も活きています!
聡明な語り口調が印象的なアロンさん
アロンさんは昔から伝統的なスイーツ、特にもちもちした食感のトッピングが大好き!おいしいけど見映えはよくないという印象が強い伝統スイーツですが、これがおしゃれに見映えよくしたら、伝統スイーツにもっと興味を持ってもらえるのではないか?と思い立ち、1年あまりの期間を経て貨室甜品をオープンしたんだそう。
以前からぼんやりといつか自分のお店を持ちたいという思いがありましたが、大学卒業後はマスコミ系や営業職を経験。この経験が開店の時に役に立ちました。どのようなお店作りが今の若者達に受けそうかというマーケティングはマスコミ時代の経験を活かし、台北を歩き回っていた営業時代の土地勘から赤峰街にお店を持つことを決心。ちなみに赤峰街はアロンさんのように独立して小さなお店で頑張っている若者がたくさんいるので、刺激をもらえるそう。
人生って何をしてもムダじゃないなぁと思わせてくれるエピソードですよね。
新感覚!伝統的なカキ氷を召し上がれ
中国語・英語・日本語のメニュー
メニューを見てみると、伝統スイーツが食べられる屋台などと比べると少し値段が高いかなと感じました。
でも、居心地のいいカフェ風の店内で、キュートでおいしい伝統スイーツを食べられる、その空間と時間も含めてのお値段だと思えば、相応の値段なのだと思います。
ここで記念写真を撮る人が多いそう
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快適空間でおいしいかき氷を食べたら自然と笑みがこぼれます
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お店のこだわりを感じるなら迷わず『貸室招牌刨冰150元』
その名の通り、「貨室甜品」を代表する看板商品。カキ氷の上に紅豆(アズキ)、特製花生醬(ピーナッツバター)、地瓜圓(サツマイモ団子)、芋圓(タロイモ団子)、湯圓(白玉のようなもの)、爆米香(ポン菓子)と麵茶粉(はったい粉のようなもの)がのっています。あずきの優しい甘さとピ-ナッツバター、もちもちのお団子がカキ氷にマッチしてあなたも気に入ること間違いなしです!
まず特記すべきはお店の売りとも言えるピーナッツバター!これはオーナーが作っているオリジナルのもので、一般的なピーナッツバターに比べて、ピーナッツの割合が多く含まれ、乳製品は加えていません。そのため濃厚なピーナッツ本来の味が存分に味わえて、ピーナッツ好きの台湾人に大好評なんだそう。ナビにとってピーナッツバターはトーストに塗るものというイメージがありましたが、カキ氷にも合うんですね!新しい発見でした。
大学生のナビは初めて食べた麵茶粉。アラフォーカメラマン曰く、「日本のはったい粉みたいなもの」だそうですが、はったい粉そのものを食べたことがなく……涙。日本のはったい粉は関東では麦こがしとも呼ばれるように、大麦などの麦を炒って粉状にしたものをいいますが、麵茶粉は小麦粉に砂糖やラード、ゴマなどを加えて炒ったもの。栄養価などは異なりますが、香ばしい香りは変わりません。台湾では今でも麵茶はなつかしの味として親しまれています。「貨室甜品」で使われるのはアロンさんがこれだと思った麵茶粉に黒ゴマを加えて再度炒ったものです。これを食べれば台湾の精神がわかる!とオーナーイチオシのトッピングは、伝統的なものに目がない日本人に人気がありますよ。
特に日本人に人気があるカキ氷。練乳をかけた甘めの氷とちょっぴり苦い無糖のココアパウダーがよく合います!ずっと食べていてもしつこくない甘さです。見た目にもかわいいトッピングは、地瓜圓(サツマイモ団子)、芋圓(タロイモ団子)、湯圓(白玉のようなもの)の3種類。どれももちもちの食感でGood!ナビのお気に入りです。
牛乳冰という名前からてっきり牛乳が使われているかと思ったのですが、台湾では練乳をかけたカキ氷のことをそう呼ぶんだそう。勉強になりました!
貨室甜品ではカキ氷以外にも手工蒟蒻をベースとした「甜品」と名づけられたスイーツもあります。手工蒟蒻という名前から、コンニャクゼリーみたいなものかな?と思いましたが、食べてみると寒天のような食感。無糖で特に味はありません。
ナビが選んだのは蜂蜜牛乳招牌甜品。紅豆(アズキ)、湯圓(白玉のようなもの)、綜合圓(サツマイモとタロイモの団子)がトッピングされ、練乳とリュウガン蜂蜜がかかっています。これにポン菓子を最後にのせてくれます。
どれもシンプルな味ですが、アズキとお団子の甘さがアクセントになって最後の最後まで食べ飽きません!しかも今回は氷を追加トッピングしなかったので、お団子の本来の柔らかくてもちもちした食感が惜しみなく味わえました。そう、実はこれに氷を追加することも可能なんです。希望の方は注文時に伝えてくださいね。
お店で提供される商品は、すべてアロンさんの手作りというわけにはいきませんが、彼が「おいしい」と納得したものだけ。だからどれを食べても満足できます!
新商品作りにも余念がなく、ナビが訪れた時には「重烘鐵觀音熟茶冰」が出たばかりでした。台湾茶は数多くの人を魅了していますよね。だから、この「鉄観音」のカキ氷を通して、台湾の文化を伝えたいというオーナーの思い入れが込められた商品です!季節に応じたりメニューを変えたり、新メニューを開発してみたりと、頻繁にメニューが変わるので、新メニューが出るたびに足を運びたくなっちゃいますね!
昔からある『いいもの』をただそれだけで終わらせることのなく、現在の若者にアピールできるように形を変えてアピールをしている「貨室甜品」。盛り盛り感満載のスイーツではなく、シンプルなのに映える点もナビ的にはポイントが高いです。
心安らぐ落ち着いた雰囲気の店内で、大きなガラス窓からたくさん日差しを浴びながら、伝統スイーツを楽しんでみてはいかがですか?
以上、台北ナビでした!