プチ中華菓子がかわいい!老舗のオリエンタルなアフタヌーンティー
こんにちは、台北ナビです。
台湾旅行のお土産に、パイナップルケーキや月餅など、かわいくて台湾らしい中華菓子を選ばれる方も多いのではないでしょうか?台湾のお祝い事やお祭り行事に欠かせない中華菓子は、伝統的な製法や味が受け継がれる一方、売り方や見せ方には、ここ最近変化が起きているようです。
今回お邪魔したのは、創業1890年という老舗の中華菓子店「舊振南」。最近オープンした台南本店では、ちょっと変わった中華菓子の楽しみ方が体験できちゃいますよ。
お帰りなさい「舊振南」!台南と「漢餅」の蜜月関係
「舊振南」というと、支店の多くが高雄にあるので高雄発祥のお店というイメージがありますが、その歴史は台南から始まったそうです。日本統治時代に入り拠点は高雄に移され、今や台湾全土に20店舗を構える人気店へと成長しました。この度、本店となる台南店が改めてオープン!始まりの地に戻ってきたという訳ですね。
ちょうちんのような「舊振南」のロゴマークに描かれているのは、中国大陸と台湾をつなぐ海の波。長い歴史を持つ漢餅(中華菓子)は、この海を渡って台湾に伝わってきたということを表しています。お菓子の種類やパッケージのデザインは、戦後どんどんバラエティ豊かになっていったそうです。見ためがきれいなお菓子をもらうのは、やっぱりうれしいものですよね。
ひと昔前は、贈り物に顔の大きさぐらいある漢餅は定番でしたが、現在では、一つひとつ小分けにしてパッキングされた漢餅の方が、好まれる時代になりました。結婚式のスタイルも西洋化が進み、漢餅の代わりにクッキーを選ぶ人も増えつつありますが、それでも伝統を重んじる南部では、まだまだ漢餅の人気は根強いものと言えます。結婚式の贈り物は南部の方が重い(漢餅がずっしりしているので……)なんていう噂もあります。
林森路の大通り沿いにオープンした台南本店は、まるでホテルのロビーのような高級感あふれる雰囲気です。照明やインテリアのひとつひとつに、お店のこだわりが感じられました。
ショーケースには、油や砂糖を極力控え、防腐剤無添加という伝統的な漢餅がずらり。気になるお菓子は試食をして選ぶことができます。
なかでも「舊振南」のいちおしは「緑豆椪(370元/6個)」。緑豆の白い餡を、繊細なパイのような生地で包んだ「台湾式月餅」とも言われる人気商品です。「舊振南」では緑豆あんの入った「緑豆椪」の事を、餡が雪のように白いことから、白と名の付く中国の詩人「李白」と名付けているのが特徴です。
ぎっしり詰まった餡は、口の中でスッと溶けます。ひんやりとした食感も、暑い台南で好まれる理由かもしれません。「李白」の他に、鴨の卵黄入りや、お肉入りなどもあります。
「パイナップルケーキ(360元/9個)」も、台湾旅行のお土産として安定の人気。ナビはこの美しいパッケージに惹かれました。パイナップルの産地として有名な台南の「關廟」産のパイナップルを使った「舊振南」のパイナップルケーキは、香ばしい生地との相性が抜群!台北ナビのパイナップルケーキ食べ比べにも登場しています。
季節のものをおいしくいただくことを重視する「舊振南」では、暦とお菓子の関係を説明したパンフレットも提供しています。裏面には台南の観光スポットが描かれたお役立ちの1枚なので、街散策の、そしてお菓子選びの参考にしてみてくださいね。
それでも何にしようか迷ってしまった時は、台南本店でしか買うことのできない「七小福禮盒(7種のプチアソートセット)」はいかがでしょうか?中には、ミニ緑豆餅、ミニアズキ餅、ミニタロイモケーキ、ゴマ鴛鴦餅(黒糖餅&白あん)、シイタケと肉デンブ餅、パイナップルケーキ、アーモンドケーキの7種類が入ってお値段360元。パッケージも台南の古跡が描かれた、ここだけのオリジナル商品です。しかも3セットご購入の場合は、エコバックもついちゃいます。
ここでしか食べられない限定お菓子もあるアフタヌーンティー
台南本店では、「舊振南」自慢の漢餅がその場でいただけるイートインスペースもあります。(オープン時間:11:00~19:00)とても落ち着いた雰囲気の穴場です!
ナビのおすすめは、9種類のプチ漢餅が楽しめる下午茶セット(380元)。とにかくかわいいので、ひとつひとつご覧ください!
「雪餅」は、台南発祥で最近日本にも進出した「蜷尾家」とコラボしたアイスサンド。3か月にいちど味が変わるレア商品で、現在はライチ&キンモクセイ味でした。アイスなのでお持ち帰りもできず、ここ台南店でしか提供していないのでお見逃しなく!
漢餅のお供には、「玫瑰蜜香紅茶(バラの紅茶/80元)」をホットでいただきました。紅茶専用の抽出機で淹れてくれて、かわいい茶器で登場します。
見ためも豪華なアフタヌーンティーを、優雅な気分で満喫することができました。ナビはぺろりとひとりで食べてしまった漢餅のアフタヌーンティーセットですが、友達とシェアするのもいいかもしれません。いや、そうすべきだったかもしれません……。
ちなみに、台南の古跡が描かれた小皿や、「舊振南」オリジナルグラスなども、店頭で購入することができますよ。
無料で体験できるDIY教室も!
「舊振南」では、毎週土曜日と日曜日に、伝統菓子づくりに挑戦できるDIY教室も開催しています。しかも、うれしいことに無料で参加することができるので、気軽に職人気分を味わうことができます。
DIY教室についての詳しい情報は以下の通りです。
開催曜日:土、日曜
開催時間:13:30~、14:50~、16:50~の各3回
所要時間:約1時間弱
料金:無料
予約方法:当日入り口の名簿に記入(15分前には到着してください。)
年齢制限:6歳以上(6歳未満でも背が高く作業ができそうであればOK)
内容:「緑豆椪」作りと、お菓子を入れる包みの作成
やる気満々、そして自信満々で「緑豆餅」がオーブンへ入るのを見送ったナビでしたが、緑豆餡は少し外へととびだしてしまう結果を前に、お菓子づくりの奥深さを知りました。見ためは不格好な仕上がりでしたが、自分で作ったものとなると、不思議と愛着が湧くものです。ぜひ温かいうちに味わってみてください。
今回ご紹介した「舊振南」は、新幹線の駅やデパート、それに空港など、台湾各地に支店があります。また高雄には、「漢餅」の歴史や文化についてより深く知ることができる「漢餅文化館」もありますので、ぜひ足を運んでみてくださいね。
以上、台北ナビ(
岩田優子)がお伝えしました。