コーヒー好きなら必ず訪れて!とことんお客さんの好みに合わせてくれるコーヒーショップ♪
こんにちは、台北ナビです。
台湾のおしゃれなお店が続々誕生する台中。そんな台中でおしゃれさよりも実力で勝負する一軒のコーヒーショップがあります。「最もおいしいコーヒーは自分好みのコーヒーだ」をポリシーに、とことんお客さんの好みに合わせた1杯を淹れてくれます。
模範エリアにあるこぢんまりとしたコーヒーショップ
草悟道の東側にある「模範エリア」。日本統治時代に建てられた建物が多く、ちょっぴり昔の日本を感じられたりもします。また、ここは上質なお店が多く集まると、地元台湾でも注目されている場所でもあります。
そんなエリアの中でもかなりひっそりと店を構えているのが今日紹介する「Coffee Stopover」。2階建ての建物なのですが、1階には焙煎機、エスプレッソマシーン、コーヒーミル、そしてドリッパー、サーバー、ドリップポット……とコーヒーを淹れるための道具やコーヒー豆が所狭しと並べられていて、ほかには数席のカウンター席があるのみ。2階にはテーブル席もありますが、席数はそれほど多くありません。そのため休日は特にイートインの場合は待ち時間がかなり長くなります。
自分好みのコーヒーを見つけるには……
一般的にコーヒーを注文する時は、アメリカンで!とかラテ!という風に予め濃度などが決まっていますよね?こちらでは、豆の種類、濃度、抽出方法、何をミックスするか……そのすべてを事細かく指定することができます。正直、ナビはコーヒーを飲むのが好きですが、そこまでこだわりを持ってコーヒーに向き合ったことがなく、注文方法に戸惑ってしまいました。なので、ここで注文方法を指南します!
まずは、「エスプレッソマシーン」「ハンドドリップ」「エアロプレス」「アイスコーヒー」「その他」の5つからお好みの抽出方法を選びます。
「エスプレッソマシーン」① 5種類のコーヒー豆から選ぶ(焙煎の度合い)
② 飲み方を選ぶ
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エスプレッソ」
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リストレット」エスプレッソと同じコーヒー豆の量で、お湯の量を半分にしている
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アメリカン」1ozのエスプレッソにお湯を加える(メニューに書かれているのはお湯の量)
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エスプレッソ+ミルク」ミルクの量によって、カプチーノ(5~6oz)かラテ(7~8oz)の味に近づける(メニューに書いている量はミルクの量)
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1+1」エスプレッソ&カプチーノかエスプレッソ&アイスシェイクエスプレッソの2種類同時に体験できるセット
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2×1」エスプレッソと2ozのハンドドリップで淹れたとっても濃いコーヒー
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リボルビングライフル」焙煎度合いの異なるコーヒー豆5種+季節限定のコーヒー豆のエスプレッソを楽しめる
コーヒー豆だけでなく、台湾茶葉と混ぜて抽出する「COFFEE&TEA」もあります。茶葉は狼のマークが目印の「琅茶」を使用。コーヒー豆の焙煎度合いによって予め茶葉を選んでくれています。
イメージは香港のドリンク「鴛鴦茶」の無糖バージョン。ここからお湯を入れたり、ミルクを入れたり、ソーダを入れたりのアレンジが可能です。
「ハンドドリップ」
① 5種類のコーヒー豆から選ぶ(焙煎の度合い)
② ドリッパーを選ぶ(コーヒーが落ちる速度によって濃さが変わってきます。遅ければ遅いほど濃いです)
③ 濃度を選ぶ
ドリッパーの穴を上から見ると違いが分かりますよね~!
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1杯ずつ丁寧に淹れてくれますよ~
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「ホットコーヒー」は上記の3ステップで。そのほか、「アイスコーヒー」はドリップした濃い目のコーヒーを氷の中に入れて急速に冷ます方法とシェイカーの中に氷と一緒に入れてシェイクして泡立たせる方法の2種類から、KONOドリッパーを使用しコーヒー豆を粗く挽き、高温、長時間かけて抽出する「ハンドドリップ式エスプレッソ」、そして注射器のような「エアロプレス」と選びたい放題です。
COFFEE&TEA 1+1 220元
茶葉とコーヒー豆を混ぜてエスプレッソマシーンで抽出したもの。1+1ではエスプレッソと1ozのエスプレッソに6ozのフォームドミルクをプラスした2種類のドリンクが楽しめます。
エスプレッソはガツンとした苦味。でも冷めたら酸味も味わえました。でも正直、お茶感は全然感じられず……。そこでお湯をプラスしてもらい、アメリカンのようにしてもう一度飲んでみました。すると……最後の最後にお茶の味がふわり!1杯のエスプレッソからここまで様々な味が感じられるなんて驚きです!
ラテはとってもマイルドで、1口飲んだ時にはコーヒーが薄いなぁと感じました。ちょっと時間が経つと、コーヒーの味が後から襲ってきて、ミルクと混ざり合った時がなんとも言えぬおいしさ!
このセット、個人的にとっても気に入りました~!
Dauber
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奶萱紅茶
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ふたつをミックス
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この組み合わせは予め決まっています! |
ハンドドリップコーヒー120元苦味が好きなナビ友はシングルオリジンの中にあった「深炒り」の中から「ガテマラ」を選んで飲んでみました。
ほどよい苦味があって、お茶でいうところの「回甘」、つまりあとから甘さが襲ってきます。雑味も一切なく、お店の実力が遺憾なく発揮されていました!
変り種もみ~んなコーヒー!
上記の注文の仕方はちょっと複雑ですが、抽出方法としては一般的。でもでも、これだけではないんです。遊び心いっぱいのドリンクや一味違ったドリンクを一挙ご紹介します!
分解焦糖瑪奇朵 180元
暑い台湾で食べたいものと言えば「かき氷」!コーヒーショップがかき氷を作ったら……超本格的なコーヒー味のかき氷ができました。ナビ一行が注文したのはキャラメルマキアート味の方。その原料を分解して再度形を変えて組み合わせてかき氷にしたという一品です。
バニラシロップ→バニラアイス
ミルク→ミルク味の雪花冰
エスプレッソ→均質機を使って泡状にしたエスプレッソ
キャラメルソース→キャラメル味のビスケット(ロータス)
コーヒーショップにカキ氷機!!
いやいやそんなこと言ったってそんなにうまくいかないだろうと思ったんですが、口に運んでみると見事にキャラメルマキアート!!と言っても甘ったるいのではなく、ミルクアイスは甘すぎず、エスプレッソの苦味があって大人の味です。
台北でも食べたいなぁと思ったくらい病みつきになる味です。コーヒーショップだから作り出せる本格的なかき氷だとナビは思います。
咖啡果皮氣泡 150元干したコーヒー豆の皮を水につけて甘酸っぱいエキスを抽出したものに、ソーダ水を加えたもの。本来なら肥料として使われるコーヒー豆の皮をこのようにして飲むのが、数年前から流行っているのだとか。
ひと口目はクランベリーの酸味、ほのかなライチの皮の香りが、ソーダからはちょっぴりミルクの香りも……。ふた口目はリュウガンのハチミツの味とローゼルの香りがするはずと説明を受けましたが、ナビは梅のような味しかせず……。(ナビ、バカ舌……涙)鋭い味覚をお持ちの方に試してもらいたいです!
氣泡冰萃咖啡 150元低温で12時間かけて出したアイスコーヒーに窒素ガスを浸透させてまるでビールのようなクリーミーな泡といただくコールドブリュー。
深焙煎のコーヒー豆で淹れてもらったのですが、浅煎りのコーヒー豆を淹れた時のようなフルーティーな香りがしたのにはビックリしてしまいました! 淹れ方ひとつで味が激変するのですね。
このほか、エチオピア南部イルガチェッフェ地域で生産されている品種をハンドドリップ方式で高濃度に抽出したコーヒーにソーダ水を足した「イルガチェッフェソーダ」や、アルコールを一切使用せず、コーヒー版のモヒートを再現した「ダンサーモヒート」など種類豊富です!
コーヒーに携わって13年というオーナーが今最もハマっているのがコーヒー豆の焙煎。焙煎がコーヒーのおいしさに大きく影響を及ぼすのが、まるでワインを作っているみたいで楽しいと目をキラキラさせて語ってくれました。そんなオーナー、おいしいコーヒーを求めて様々な国でコーヒー豆を買って試していますが、これぞ!と思って買ったものがあまりおいしくなったというのもあるのだとか。だから、自分のお店に来てコーヒー豆を買ってもらうなら、「一番好みのものを買って欲しい!」。それは「一番おいしいコーヒーは自分好みのコーヒー」だと信じているからだといいます。
そのため、一目で自分の好みのコーヒー豆が選べるように、パッケージやメニューもこだわって作っています。
まず、焙煎度合いは白→緑→黄→茶というようにどんどん深くなっていっています。
精製方法は三角で表示し、赤→非水洗処理方法(ナチュラル)、黄→パルプドナチュラル(ハニープロセス)、青→水洗処理方式(ウォッシュド)。一般的に焙煎度合い、精製方法、産地で自分好みのコーヒー豆を選べるといわれるので、このパッケージなら一目瞭然ですよね!
また、中国語が分かる人なら、コーヒー豆の感想も参考にできます。この感想も毎回自分で味を確かめてから書いているんですよ~。
パッケージを見たら一目瞭然!これは中浅焙煎ですね~
レギュラーのコーヒー豆のほかに、季節ごとに特別なコーヒー豆も販売しています。ナビが訪れた時に売られていたのは「烏骨雞」と名づけられたコーヒー豆。一般的なコーヒーは果実や花の香りがしますが、これは當歸(トウキ)、枸杞(クコの実)、ショウガなど漢方系の香りがするといいます。口に入れた瞬間は、コーヒーの味しかしないのですが、後から漢方の味がじわりと襲ってくる不思議な味です。
概念にとらわれないコーヒーをどんどん作り出して、色んな可能性を感じて欲しいそうです。
お客さんが来店して、自分に適したコーヒーを見つけて、お店を後にする。まるでストップオーバーみたいだということから名づけられた店名。ナビもここでコーヒーの新たな魅力にはまり、自分好みのコーヒーを見つけられました。
そして斬新なコーヒーメニューを作り出せたのは、日本へ旅行した時に抹茶メニューの豊富さを知り、それをコーヒーに応用してみたというのも何だか嬉しいです!
以上、台中に来たら必ず寄りたいコーヒーショップがまた増えてしまった台北ナビがお届けしました。