自然豊かな森林の中で、厳選された食材を召し上がれ!故宮博物院観光の時がチャンスです!
こんにちは、台北ナビです。
今日はバイクを飛ばして、渓谷の中にある鉄板焼店へとやってきました。ナビも初めて足を踏み入れる人里離れた場所なのですが、開店時間を過ぎるとお客さんがゾロゾロ・・・これは絶対うまいに違いない!と胸を膨らませて取材に挑むナビであります。
こんなところにレストランがあるなんて!
この母屋がお店になっています
今回ご紹介する鉄板焼店「潼」があるのは、MRT「士林」駅から車で20分ほど走った森林の中。国立故宮博物院からさらに10分くらい大通りを登った場所にあります。
ナビはスタッフのバイク後部にまたがり、ひたすら目的地までぶっ飛ばしてもらいました。山といっても道路はしっかり整備され、広々2車線あります。細い道をクネクネと走るような大変さはまったくありませんのでご心配なく。
壁も年季が入っています
目的地にたどり着き、貯水池のような池を渡るとびっくりするような庭園が。敷地内にはいくつもの小屋が並び、その突き当たりに現れたお店は平屋造りのなんとも味わいのある建物です。
どうしてこんなところにこんな素敵な邸宅が!?かなり年季が入っているけど元はいったい何の建物だったの!?とザワつくナビ一行。笑顔で迎えてくれたオーナーの洪嘉為さんを会うなり質問攻めにしてしまいました。
オーナーのお父さんが建てた住居兼お店だったそうです
オーナーの洪嘉為さん
洪さん曰く、ここはもともと洪さんのお父さんが買って住居として暮らしていた場所なんだそうです。庭では台湾式居酒屋の熱炒を営んでいて、30年近く営業していたんだとか。お父さんが8年前にお店を畳んだ後は、うさぎカフェとして営業した時期もあったそうです。
お兄さんと相談してラグジュアリーな鉄板焼店に
そんな中、洪さん自身が3年ほど前に台北市内でレストランを始めました。洪さんは三兄弟の次男で、長男であるお兄さんと飲食業をやることにしたのだそうです。それが新生北路にオープンした鉄板焼店「潼」。
台湾で鉄板焼というと、普通は安くて早くてうまい庶民の味なのですが、洪さん兄弟はお店を始めるにあたって方向性をいろいろ模索しました。「食べ放題のお店が流行っているけれど、そういう店は食材が無駄になることも多い。いい食材をゆっくり食べられるお店にしたかったんです」。その結果、世界中から取り寄せたこだわりの食材を丁寧に調理するスタイルに。この考えが多くのお客さんに受け入れられ、お店は大成功を収めます。
2号店を出すにあたり、洪さん兄弟が選んだのは、かつて父親が熱炒を営んでいた士林の森林でした。30年前に建てた建物と庭園をリノベーションし、おしゃれな鉄板焼店として生まれ変わらせたのです。提供するのは新生北路のお店と同じ、厳選された食材ばかり。自然豊かな場所で絶品の鉄板焼を食べられるスペシャルなお店として、1年前に士林の「潼」がオープンしました。
メニューはコース料理のみ。豪勢にいただきます!
ではさっそくその厳選食材を見せていただきましょう!ということでまずはメニューを拝見。
「潼」のメニューは昼も夜も「海陸全餐」というコース料理のみ。前菜、スープ、魚のソテー、アワビ、ロブスター、季節の野菜(この日はイカでした)は共通メニューで、メインディッシュを好みで選ぶというスタイルです。メインによって値段は変わります。やはり牛ステーキが一番人気ということで、「美國極黑和牛佐鴨肝」(2580元)を焼いてもらうことに。アメリカ産黒毛和牛とフォアグラとは何と豪華な・・・。お店のスタッフさん曰く、牛肉が食べられない人には豚肉か羊肉をおすすめしているそうです。
い、生きてる〜〜!
パンから焼いていきます
運ばれてきた食材はどれも美しく、ロブスターは生きたまま桶に入れられて出てきました。生きてる〜!と騒いでいると、鉄板からはすでにジューっといういい音が。
まずスープ用のパンを焼いていきます。こちらはフランス人のパン職人から仕入れたこだわりのもの。鉄板の熱で外はカリッと香ばしく、中はモチモチに。マッシュルームスープとの相性も最高です。
パンとスープをいただいている間に
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流れる様な手つきでホタテがソテーされていきます
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キャビアとイクラの美しさ!盛り付けも素敵です
続いて前菜のホタテと付け合わせをソテー。北海道産のホタテは身が厚くてふっくらしていて、食べると歯ごたえもしっかりあります。ナイフでサクッと切れるほど身がしまっていて、新鮮なんだなぁ〜と実感。旨味が閉じ込められていて絶品でした。
しかもホタテの上にはたっぷりのキャビアとイクラが!!夢の魚卵コラボの塩気が上品に効いて、ホタテがさらにおいしく感じられます。
鉄板の中央でホタテを焼きながら、低温になっている鉄板の隅にアワビをセッティング。こうして低温で時間をかけて焼くことで、身が柔らかくおいしくなるそうです。
アワビの傍らで、魚のソテーがスタート。青衣という魚に小麦粉をまぶして焼いていきます。青衣というのは、沖縄で「イラブチャー」と呼ばれている名前の通り見た目が青い白身魚です。
しいたけの横は夜來香のつぼみ
付け合わせの野菜が変わっていて、シェフに聞くと夜來香のつぼみだということでした。テレサ・テンの歌が有名な白い花です。こんなふうにソテーして食べられるなんて!お魚と一緒に玉ねぎとオイスターソースで作った特製ソースでいただきます。
魚は身が引き締まってコクがあり、夜來香はあっさりしていて、茎の部分もえぐみがなくおいしかったです。
手早く小麦粉をまぶし
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表面をカリッとおいしく焼き上げます
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特製ソースも鉄板で温めてから盛り付け
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彩りも美しい一皿に
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歯ごたえ抜群!新鮮アワビが焼きあがりました
低温で15分ほどかけてじっくりと蒸し焼きにしたアワビが完成!南アフリカ産のアワビは臭みがまったくなく、コリコリという音が聞こえそうなほどの素晴らしい歯ごたえ。一欠片ごとに磯の香りがして、ウットリするほど旨味が凝縮されていました。うまい!うますぎる〜!
付け合わせはこちらも歯ごたえが心地いいエリンギに、ブロッコリーと芥藍(カイラン)を掛け合わせたという茎ブロッコリー(スティックセニョール)です。野菜も新鮮で台湾らしい食材がたくさん揃えられていました。
新鮮アワビに歯ごたえのある食材の付け合わせ。食感が楽しい!
アワビに舌鼓を打っているところへ、ロブスター投入!生きたままパックリと縦に二等分し鉄板へ。豪快で目にも楽しいお料理です。こちらもしばらく低温で蒸し焼きにして、その間にイカとズッキーニのお皿を仕上げていきます。イカのソテーもサクサクで、イカっておいしかったっけ?と思ってしまうほどのおいしさ。ここでも食材の新鮮さが光っていました。
まだ動いているロブスターを豪快に鉄板へ
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押し付けて表面に焼き色をつけます
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お好みで玉ねぎを食べつつ、ロブスターは蜂蜜マスタードにつけて食べます
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イカとズッキーニの一皿。イカはサクサクと歯ごたえ抜群
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見た目は豪快、味は繊細なロブスター
中は蒸し焼きにして、仕上がりふっくら
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身がしまっていておいしい〜〜!!
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メイン前の小クライマックスが一匹丸ごと焼き上げるロブスターです。まずはミソをスプーンですくって食べ、残ったミソを身につけながら食べるというのがおすすめの食べ方。新鮮なのでスルリと気持ち良く殻が外せます。ミソは濃厚で絶品!ロブスターの身は大きくて豪快ですが、一口食べると口の中にやさしい甘みがブワーッと広がります。歯ごたえはもちろんプリップリ!お好みで蜂蜜風味のマスタードをつけて召し上がれ。うまいとしか言いようがありません!
世界三大珍味を制覇してしまいました!
黒毛和牛とトリュフをたっぷりのせたフォアグラのコラボレーション!
美しすぎるアメリカ産黒毛和牛
さあお待ちかねのメインディッシュ。黒毛和牛とフォアグラを同時に焼いていきます。見ているだけでもワクワク。野球に例えると、松井とイチローが同時にバッターボックスに立ってるような豪華さです。フォアグラにはなんとソテーを覆いかくすほどのトリュフをかけて、和牛は食べる直前にサイコロ状にカットして完成。ガーリックソルトとスライスにわさびを添えて、見た目も美しく仕上がったお皿に思わずため息。
しかもキャビアにフォアグラにトリュフ、1日で世界三大珍味を制覇してしまったではありませんか!なんて贅沢な・・・そして世界三大珍味ってなんておいしいんでしょう。濃厚なフォアグラと和牛の肉汁が口の中で溶け合う喜びに、思わず遠くを見つめるナビでした。
デザートは川沿いの小屋でゆっくりとどうぞ
川沿いに並ぶ涼亭の中から
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かわいい一軒に移動してデザートタイム
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鉄板で仕上げた自家製のどら焼き
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たっぷりのデザートをゆっくりと
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世界三大珍味と和牛のおいしさに酔いしれるナビを、最後はアットホームなスイーツが待っていてくれました。スイーツはぜひこちらへ、というスタッフさんに導かれ、かわいらしいロッジのような小屋へ。すぐそばにはけっこう急な川も流れていて、台北にいるとは思えない安らぎ感です。取材に行った日はまだ寒かったけれど、夏は避暑地としても最高だと思います。
鉄板で焼いた自家製どら焼きにフルーツがたっぷり載ったプレートと、小豆や松の実もたっぷり入った黒米粥。ドリンクはコーヒーか紅茶、またはラテから選ぶことができます。う〜〜ん、デザートも豪華!
鉄板焼を涼亭で食べることもできるけれど、店内で焼きたてを食べ、スイーツだけ移動して食べるお客さんが多いんだとか。ドアを閉めれば完全な個室になるので、誰にも気がねせずゆっくりお茶できるのもいいです。
国立故宮博物院、MRT駅から無料送迎してくれます!
送迎は快適なステーションワゴンで
台北市内とは思えない豊かな自然に囲まれて、最高の食材を楽しめる「潼」の魅力、伝わりましたでしょうか。難点は交通の便があまりよくないことだけなのですが、なんとお店の車で国立故宮博物院、MRT「士林」駅、「大直」駅間を無料で送迎してくれるそうです!観光の際には、国立故宮博物院との送迎が便利。博物院周辺は敷地内のレストランしか食事をするところがないので、観光の折にはぜひ送迎を利用して「潼」を訪れ、絶品料理を味わってみてはいかがでしょうか。食事の後はMRT駅まで送ってもらえば、交通も心配なしです。
まさに大人の隠れ家という感じのお店と海の幸、山の幸にウットリしっぱなしだったナビ。スペシャルな気分になれること間違いなしなので、大切な記念日などに訪れることをおすすめします。
以上、台北ナビがお届けしました!