オフィス街の裏通りにある地元サラリーマンご用達の上海家庭料理の店。
こんにちは、台北ナビです。
本日ご紹介する「蘭姥姥」は、オフィスビルが建ち並ぶ松江路の裏通り「四平街」のほど近くにあります。四平街は別名「女人街」と呼ばれる、安い女性の衣類や生活雑貨を売るお店が数多くある楽しいエリア。安くて美味しいものを食べられるお店も多いので、昼休みには近くの上班族(サラリーマン達)で賑わいます。
「蘭姥姥」は、競争の激しいこのエリアに開店して10年、味にうるさい台湾の上班族に何度も足を運ばせる、上海家庭料理のお店です。
蘭おばさんって?
「蘭姥姥」という店名から、「蘭おばあちゃん」がやっている店なのかな~と想像してしまうでしょうが、半分だけ正解。「蘭姥姥」は劉玉蘭さん、すなわち蘭さんのお店ですが、蘭さんはおばあちゃんではありません。おばあちゃんのうちに帰って来てご飯を食べているみたいに、心なごませるお店にしたいという気持ちから、この店名に決めたそうです。
自らも料理人である蘭さんは、上海料理の名店「秀蘭小吃」から独立し、「蘭姥姥」を始めました。店内は広々として明るく、オープンして15年もたっているとはとても思えないほどに綺麗。厨房やホールをテキパキ動き回り、声も体も大きく豪胆な感じのする蘭さんですが、お店のすみずみまで気が行き届いていて、なんとも気持ちのよい店内です。
まずは小吃をいただきましょう
入り口を入ってすぐ脇にある棚に、数種類の「小吃」の棚があります。小皿に盛られた数種類のおかずの中から、自分が食べたい物を選び、席まで持ってきます。おなじみのこのスタイルですが、料理がでてくるまでの間、ちょっとつまみながら待つことができて、気が利いていますよね~。
「小吃」は日替りで4~5種類用意されています。今日はその中から、干扁四季豆(インゲン炒め)、青椒塞肉(しし唐の肉詰め)、葱烤鯽魚(魚の甘露煮)をいただきました。小皿料理とあなどるなかれ。どれも時間をかけて丁寧に作られていて、しっかりとした味付け。特におすすめなのは葱烤鯽魚(魚の甘露煮)、長時間煮込んであるので骨まで柔らかく、丸ごと全部食べることができます。
オススメ料理を紹介します
一番のお勧めは「白菜獅子頭」。料理名からライオンの頭を使った料理かと思ってしまいましたが、もちろんライオンの頭を使った料理ではありません。テニスボール程の大きな肉団子をライオンの頭に、白菜をそのたてがみに見立てた煮込み料理です。口の中でほろっとほぐれる柔らかな肉団子は絶品。アッサリとした味付けのスープには、肉団子のおいしいエキスが溶けだしているので残さずどうぞ。こちらでは白菜の変わりに青梗菜を使って調理してもくれます。(写真は青梗菜を使用)
また、「火腿白菜鶏湯」(※予約制)も蘭さんが自信をもってお勧めする一品。贅沢に金華ハムをダシに使い、じっくりコトコト長時間かけて煮込んだ鶏スープの味は文句なしに美味。地鶏ならではの力強い味わいです。
その他のオススメ料理です。
紅葱豬排(豚スペアリブの醤油煮) 長時間かけてやわらかく煮込んだ甘辛味のスペアリブ。見た目よりあっさり食べやすく箸が止まりません。
※写真は小
雪菜白頁(湯葉と雪菜の炒め物)湯葉、雪菜を豚肉と一緒にアッサリと炒めたもの。他の濃い味付けの料理の箸休めに最適です。
※写真は小
馬頭魚(甘鯛の煮つけ)
甘鯛を豆腐と一緒に甘辛く煮つけたもの。あっさりとした白身魚に濃い味付けがピッタリ。ご飯にバツグンに合います。
青江菜飯(青梗菜の炊込みご飯)
ご飯に細かく刻んだ青梗菜を炊き込んだ、上海料理名物の炊込みご飯。あっさり塩味で甘辛いおかずにも合います。
※写真は2杯分
ほとんどの料理は、大中小のサイズから選ぶことができます。写真の通り、小サイズでもけっこうな量があり食べ応え充分なので、できれば4~5人で来た方が、オススメ料理をアレコレ楽しめると思います。店内には個室スペースもあり、予約も可能です。
以上、台北ナビでした。