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お茶は、飲むだけのものじゃない!食べるお茶@田媽媽正一茶園

こんにちは、台北ナビです。

原住民文化や温泉で有名な台東ですが、実はお茶の名産地でもあることを、ご存知でしたか?

1966年、「台東茶業の父」故・温増坤さんが、鹿野郷に台東初の製茶工場を作りました。それ以来、温暖な気候と豊かな土壌も手伝って、この地で茶産業が急成長。現在も美しい茶畑が一面に広がっています。 ここにはお茶を飲むだけでなく、食べることができる(!)スポットがあるそうです。

永安社區のバス停を下りて、歩くこと約3分。今回の目的地、「田媽媽正一茶園」が見えてきました。
台湾好行のバス停です

台湾好行のバス停です

看板が見えてきました

看板が見えてきました

到着!

到着!

お茶の専門店がレストランを作った理由

店内に一歩入ると、目の前にお茶をテイスティングできる立派なテーブルと、その奥にさまざまな種類のお茶が並べられていて、一瞬、台湾によくある普通のお茶屋さん? と思いきや、右手に大きなレストランスペースが広がっています。
看板娘である傅錦英(フー・ジンイン)さん

看板娘である傅錦英(フー・ジンイン)さん

「はじめは1982年に、お茶の専門店としてオープンしたのよ。でも2005年から、レストランも併設することにしたの」 と話してくれたのは、正一茶園の看板娘である傅錦英(フー・ジンイン)さん。でも、お茶屋さんがいきなりレストランに転身とは? 何かきっかけがあったのでしょうか?

「実はね、紅烏龍茶の興隆のために、政府観光局から、茶葉を使った料理を作ってみたら?って提案されたことがあったの。それがきっかけね!」

そう、ここ鹿野のお茶の中でもとりわけ有名なのが紅烏龍茶なんです。 近年の台湾観光事業化の波に乗って、このあたりでも、ただ見るだけでなく、農家の暮らしやお茶摘みを体験できる場所も増えてきています。そのブームの担い手として、傅さんはレストランをオープンしたんですね。
地元名産の紅烏龍茶を使った料理はあっという間に評判になり、今では鹿野でもっとも有名なレストランに数えられるほどに成長したんだとか。

ではさっそく、話題のお茶料理をいただきましょう!

お茶料理いろいろ


まずはじめに、コース料理の一例を紹介します!

梅汁生菜水果沙拉
剝皮辣椒三味香
客家米食
白斬鹿野鷄
清蒸鱈魚
紅烏龍茶東坡肉
金沙南瓜
鳳梨妙木耳
薑絲大腸或松坂豬肉
紅烏龍芝麻醬過貓
洛神花鷄湯
豬油拌飯
季節水果
こちらは10人分のコース(4000元)ですが、少人数でも合わせてくれるそうなので、遠慮なく聞いてみてくださいね!

さて、今回ナビは20人ほどの団体で参加だったので、みんなで二つの円卓に分かれて着席。


さっそく大皿に載ってお茶料理の数々が運ばれてくるに違いない!と勢いあまって、ナビは一品目の「梅汁生菜水果沙拉」から目を皿のようにして茶葉を探しましたが、「それには入ってないわよ~(笑)」と言われてしまいました。

でも果物の甘さとさわやかな酸味がマッチしていてとてもおいしかったです。


客家小炒」は、豪快にエビと茶葉を使っていて、見た目も超豪華です。

強火で一気に火を通すからか、お茶のパリパリした食感が残っていて、エビのうまみと絡み合い、お茶って食べてもこんなにおいしいのか!と実感しました。

こちらはメニューには載っていなかったので、その日の食材で何が出てくるかお楽しみですね。


また、「客家米食」には、一見お茶が入っていないように見えますが、ごはんと一緒にお茶を炊いて隠し味的に使っているということでした。

正一茶園のコース料理のおもしろいところは、バラエティが豊富なこと。どこにどんな風に茶葉が使われているのか、探しながら味わうのも一興です。


客家名物の「客味鹹猪肉」は、ぜひいただいてください。塩、砂糖、胡椒などのスパイスを擦りこんで3日間寝かせた豚肉を豪快に焼きあげた一品で、下に敷かれた生タマネギといっしょに味わうと、お肉の脂っこさがまったく気にならず、どんどん箸が進むおいしさです。ナビの円卓でも、これは一瞬でなくなってしまいました。

もともとはお茶の専門店だったのに、出てくる料理はどれも本格的で、茶葉をアレンジしたオリジナルの客家料理ばかりでビックリ。台東がはぐくんだ海の幸と山の幸の饗宴が味わえるお店。お茶屋さんの本気、見せていただきました!
ママの傅錦英さん

ママの傅錦英さん

パイナップルとキクラゲの鳳梨妙木耳

パイナップルとキクラゲの鳳梨妙木耳

白いごはんはセルフです

白いごはんはセルフです

鹿野地鶏を特製ソースで

鹿野地鶏を特製ソースで

台東は海と山の幸が豊富なのです

台東は海と山の幸が豊富なのです

鶏肉と冬瓜のスープ

鶏肉と冬瓜のスープ

せっかくだから、紅烏龍茶の試飲も!

さて、茶葉を使った客家料理をお腹いっぱいいただいたナビは、入り口付近の紅烏龍茶を物色しはじめました。すると傅さんがつかつかとやってきて、「ハイ、あなたそこに座って~」と言うなり、茶壷や聞香杯をどんどん出してくれました。紅烏龍茶の試飲をさせてくれるそうです。
台東の紅烏龍茶も、ほかの台湾産茶葉と同じく、味や香りが長く続くので何度でも淹れることができます。目の前で、鮮やかな手つきでどんどん淹れられていく紅烏龍茶。
楽しみ方を簡単に説明すると以下の通り。

① 聞香杯にお茶を注ぐ。
② 茶杯に移し替える。
③ 聞香杯に残ったお茶の香りを楽しむ。
④ 茶杯でお茶をいただく。

とはいえそんなに堅苦しいものではないので、各自が自分なりに楽しめばいいそうです。これは「工夫茶」といわれ、お茶を長く楽しむために台湾で生まれた文化だそうで、ナビは今回が初体験。五感を使ってお茶をいただく……。なんとも贅沢で風流な気分になりました。
いつでもテイスティングできるんですか?と傅さんに聞くと、「私がいるときはいつでも大丈夫よ!」と笑顔で言ってくれました。押し売りをするような感じは微塵もなく、終始なごやかにお茶を楽しんでいたナビ。周りには、気がつけばみんなが集まっていて、おしゃべりしながらあっという間に時間が過ぎて行ったのでした。
華麗な手つきで

華麗な手つきで

お茶をいれつつ

お茶をいれつつ

茶器を出してくれます

茶器を出してくれます

聞香杯に、茶杯をかぶせて

聞香杯に、茶杯をかぶせて

ひっくり返します!

ひっくり返します!

聞香杯の残り香を楽しみます

聞香杯の残り香を楽しみます

それからお茶をいただきます!

それからお茶をいただきます!

なぜ「田さんママ」という名前なの?


ところで、このお店の名前である「田媽媽正一茶園」というのを見て、てっきり田さんというママがやっているお店なのかと思ったナビ。 これは、実際のママの名前とは関係がなく、行政機関である農業委員会が2001年に設立した、レストランのブランド名なのだとか。

地元産の食材を使い、三低一高(油、塩分、糖分が控えめで、食物繊維が豊富!)を満たすおいしい料理を提供しているレストランだけが、このブランドを名乗ることができるのだそうです。

ということは、お腹がすいたら「田媽媽」という看板を掲げているお店に探せば、ヘルシーでローカル、しかもおいしい料理にありつける!ということですね。

以上、台北ナビでした。
 

記事登録日:2016-11-28

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上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

スポット登録日:2016-11-28

スポット更新日:2016-11-28

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