夜だけじゃない!?台北の飲み屋街・林森北路での新たな試み。昼間からゆったりと楽しめる、オシャレなカフェを発見!
こんにちは、台北ナビです。
「林森北路」といえば、台北随一の飲み屋街、不夜城のイメージが真っ先に思い浮かびませんか?今日はそんな林森北路の一角で、昼間からのんびり過ごせる空間を提供するという新たな挑戦を始めたカフェ「T-Park Café&eatery」へお邪魔しました。
日本統治時代は「大正町」という日本人街だったこの林森北路エリア。地図を広げるとわかりますが、長安東路と南京東路の間に6本の通りが走っており、長安東路側から順に五條通~十條通と呼ばれていたそうです。昔からのタクシーの運転手さんにはこの「○條通(ティアオ トン)」が通じる場合があるとのこと。ちなみにカフェが入っているビルは六條通にありますよ♪最寄駅はMRT「中山」・「善導寺」・「松江南京」の3駅で、お店はそれぞれの駅から徒歩15分圏内に位置します。ナビプラザからも近く、林森公園を背にマクドナルド前の林森北路を進んで5本目の路地にクールなビルがドーンと現れます。その名も「濕地venue」。カフェはこちらのビルの1・2階に入っています。カフェの店長含めた知人4人で出資し合い、このビルを丸ごと買い上げて実現させたという「濕地venue」は台湾で今ブームの、これまであったものを生かしつつ、新たな文化を創意していく活動「文創」がテーマとなっており、カフェを楽しむ以外に講演会や音楽会、交流会や会議の他、展示会などのイベントを実施できるような空間となっているそうです。ナビがお邪魔した日は、アジア最大級だというクラウドファンディング「flying V」の展示が開催されていました。多様な生態系が存在する湿地帯のごとく、誰もが自由に文化創意ができ、お互いに認め、高め合ってけるような場所になってゆくのではないかとナビは密かに期待していま~す。
玩具大好き!少年の心を忘れない店長の遊び心がつまったお店
カフェに入りナビ一行が発した第一声は「広いっ!」。店内はとにかく広~く、ゆったりと設けられた客席が更にその広さを強調させているようです。
コンクリートがメインの内装に、薄暗いライト…倉庫に造られた基地に遊びに来たような感覚に陥るのはナビだけでしょうか?
1・2階合わせて120席は置けるところをあえて80席に留めたその理由を「台北のカフェの多くは小さくてこぢんまりとしているから、自分はゆったりとしたスペースで、リラックスしながらのんびり過ごせる空間を提供したいと思った」と語ってくれた店長のJIMさん。前職は悠遊卡のセールスだったそうですが、約10年間カフェをやりたいという思いを温めていたところ、たまたまこの物件に出会ったのが開業のきっかけだったそうです。
お店は2015年のクリスマスにオープンしたばかり!「昼の林森北路」のパイオニアになりたいと意気込みを語ってくれました。
1階では賑やかに交流を楽しんでもらい、2階では静かに仕事や読書、勉強などができるようにと空間分けがされています。そのため2階にはパソコンが使えるようにコンセントが設置されており、Wi-Fiの環境も整っているそうです。言われてみれば2階には装飾などがないので集中力が高まり、考え事や物思いにふけるのに最適かも(笑)!
ナビがお邪魔した前日、台湾人気歌手の蕭敬騰(ジャム・シャオ)が雑誌の撮影で来店したのだそうです。一足遅かったかぁ~。店内にはその時のサインもありましたよ。
賑やかな交流の場としての1階
打って変わり1階ではキレイに並べられた玩具たちが目を引きます。玩具に疎いナビですが、陳列されたクマの形は日本でよく見かけます。こちら「ベアブリック(BE@BRICK)」といって、日本のMedicom Toyという会社が発売しているクマ型ブロックタイプのフィギュアだそうで、いろんな企業・アーティスト・キャラクターとのコラボ商品が多いのが特徴のようです。
台湾にもマニアがいるらしく、JIMさんもその一人!高校生の時から収集しているという大小様々なベアブリックたちを一体ずつ紹介してくれるJIMさんの様子は、可愛いわが子を自慢する親のようでもあり、無邪気な少年のようでもありました。台湾では入手困難なためわざわざ日本まで行ったり、日本へ旅行する友達にお願いして調達しているそうで、その投資額たるや…恐るべし、ベアブリック!
食品問題が騒がれるようになってから、飲食業界でも食品の素材そのものに気を使うお店が増えてきた台湾。T-Parkもその一つで、良質な素材にこだわってメニュー構成をしているところがポイント高し!です。
まず、お店で提供しているミルクは「鮮乳坊」のものを使用しています。こちらの牛乳は100%無調整、無添加で、どこの農場のどの牛から絞られた生乳かが明確なのだそうです。また、専属の獣医さんが牛の体調をしっかり管理してくれているため、安心で安全な牛乳と言えます。帰り際にこの牛乳を購入して帰るお客さんも多いそうで、正に今の台湾の牛乳事情を反映している感じがしました。ドリンクメニューにあるミルクを使用した飲み物には、このミルクが使われています。是非お試しあれ☆
その他、有機卵を使用していたり、良質なお肉、また身体に良い青梅のドリンクなどもありました。
以下、店長オススメのメニューをご紹介します。
◇火烤蒜味牛小排沙拉(T-Park Special Salad)290元
ガーリック風味の牛肉サラダです。品名の通りガーリックがほんのり香り食欲をそそります。お肉の焼き加減が絶妙でナビ好みのサラダでした!ローストビーフがお好きな方はきっと気に入ると思います。リンゴが調合された特性ゴマドレッシングがまた、ベストマッチでした。
栄養バランス◎
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お肉の焼き加減を見て下さい!!おいしくないわけがない!!
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◇T-Park牛肉起司三明治(Grilled Beef Cheese Steak Panini)220元
牛肉のジューシーさと、サラダのシャキシャキが良かったです。こちらカメラマンイチオシのパニーニです。シェフが自ら探し当てたという、冷めてもサクサクのフライドポテトと、ハニーマスタードソースがセットになっています。ポテトは本当に、冷めてもおいしく頂けました。
◇秘制炒麵麵包(Fried Noodles Hotdog)180元
日本人になじみの深い焼きそばパンの台湾バージョンです。パンが閉まらないくらいボリューミーな焼きそばはさすが台湾!女性はとてもじゃないけれどお上品には頂けませんが、味はグッド!台湾の麺を使用していて、ワサビマヨネーズがかかっているので、ピリ辛です。ワサビが苦手な方はオーダー時に一声かけて下さいね。
◇香煎雞排咖喱(Chicken Curry Rice)220元台湾で食べる日式カレーは水っぽいものが多い(よく言えばスープカレー!?)のですが、こちらのカレーは安心して食べられる、ほっとするようなカレーでした。鶏肉にもしっかり味が付いていたし、何より目玉焼きが美味しかったです!先程少し触れましたが、有機卵を使っているだけあって黄身の色とツヤをみればその質は一目瞭然。ガッツリお腹を満たしたい方には特にオススメです。
◇T-Park綜合拼盤(花枝圈,雞翅,起司條,香腸)(Combo Platter)260元
特に夜、ビールのつまみにオーダーしたいプレートです。内容はイカリング、鶏手羽先のから揚げ、チーズフライ、ドイツのチーズ入りソーセージで、自家製マヨネーズ、ワサビソース、ケチャップのソースが付いていました。台湾には珍しいくらい、どれも味付けがしっかりしていたので、お酒がすすみそうです。
◇拿鐵(Latte)180元
「鮮乳坊」のミルクを使用したカフェラテです。コーヒーはイタリアのillyの豆を使用しているそうです。ミルクが若干勝っている感じがありましたが、コーヒーの風味はしっかり感じられました。特筆すべきは、セットで付いてくる「LEGOチョコ」です!これには感動のナビ!遊び心を忘れない店長の「LEGO愛」がきちんと反映されていました。コーヒーと可愛いLEGOチョコ、これはファンが増えそうな予感です。
◇青梅汁(Plum Juice)120元
このドリンクに使われている「小林梅」にまつわる物語を少しだけご紹介します。
ご存知の方も多いかと思いますが、2009年8月8日に台湾で発生した台風8号(別名「八八水災」)により村が破壊され、700名近くの尊い命が奪われた高雄「小林村」。この時の村の生存者はわずか50名程だったと言います。
しかし下ばかりは向いていられない!ということで「小林村」再建・復興に向けて「2021社會企業」が設立されました。
被害が大きかった2本の道路「台20線・台21線」周辺の山地は台湾でも有名な青梅の産地であります。その長年の栽培技術と無農薬で安全な青梅の力を借りて、台湾全土・そして世界へ向けて「小林梅」を発信、その収益で小林村を復興させたいという企業理念に賛同する型で、T-Parkでもこちらの青梅を使ったドリンクを提供しています。
「濃厚な梅のエキス!」という感じでパワーが湧いてきそうです。味はミキプルーンに似ていました。疲労回復や美容効果もあり、お酒が好きな方にもオススメだそうですよ。小林村復興に携わる人たちの思いが詰まった 1杯はオーダーの価値ありです。
◇スイスのアイスクリーム「MOVENPICK」120元~
日本未上陸の100%天然素材のアイスです。ストロベリーと珈琲。こちらにもレゴブロックアイスが付いていました♪
◇T-Park每日甜點(Daily Dessert)120元
手前のショーケースに並べられているケーキです。基本3種類揃えているそうです。
<貸切費用について>
パーティーや記者会見・交流の場として、貸切での使用も大歓迎だそうです。料金は下記の通りです。
1階:15,000元/4時間
2階:12,000元/4時間
ドリンク、フードは上記料金に含まれておらず、メニュー料金の2割引で提供可能。持込料は洋酒300元・フードは無料。
「林森北路の昼の顔」としてスタートしたT-Park。カフェとしてだけでなく、交流の場として、また台湾の新しい文化の発信拠点として活躍してくれそうなお店でした。これからの展開が楽しみですね♪
以上、台北ナビでした。