路地裏にひっそりたたずむアジアンビストロ。そこは宿泊もできるアットホームな隠れ家だった!
こんにちは、台北ナビです。
暑い日差しが連日照り付ける台南。そんなときは、キーンと冷えたビールやスパイシーな食べ物が恋しくなりますね。今日は路地裏の住宅街にひょっこり現れた台南ではめずらしいアジアンビストロのお店をご紹介します。
細い路地ですが、自信をもって進みましょう!
府前路一段371巷
府前路といえば、朝から晩まで車の往来が絶えない台南の主要大通りのひとつですが、府前路一段371巷の細道を曲がると、景色は一変、静かな住宅街になります。曲がるとすぐに昆沙宮というお寺が見えてきて、その右手の細い路地を入っていきます。ここからはお店の看板も何も見えず少し不安になりますが、ここは自信をもって突き進んでください!ビールとスパイシー料理は、もうすぐそこですよ!
ヨーロッパを思わせる赤と白を基調としたお店に到着しました!コンクリートの通路に入るとガラス張りになった店内が見えます。奥行きのある店内にはオーナーのコレクションというミッドセンチュリー風な雑貨がいっぱい。1、2階が店舗になっていて、各フロアに小さなテラスもあり、ちょっとしたパーティーも開けてしまいそうなカジュアルな雰囲気の空間です。
2階席
静かさを意味する「serenity」と、うれしい驚きを意味する「Serendipety」が店名「Seren」の由来で、オーナーはオープンする前からこの名前にしようと心にきめていたんだそう。静かな路地にあるヨーロッパのようなおしゃれな空間で、アジアンメニューが楽しめるなんて、まさにserenityでSerendipetyです!
オーナーさんはこんな方でした。
オーナーの歐居平さん(右)とスタッフの梁啓峰さん(左)
気さくなオーナー、歐居平さんは以前日本への留学経験があり、なんと日本語がペラペラ。壁には日本のみならず海外の友人から送られてきた手紙がびっしり貼られていて、歐さんの人柄を物語っています。本棚にも日本語や英語の本がずらり。料理のレシピ本から、コーヒーやお茶、お酒に関する本やデザインに関するものまで、まるでちょっとした本屋さんのようです。日本語だけでなくお料理まで…本当に勉強家なんですね。独り暮らし時代が長かったという歐さんは、本で料理の腕を磨かれたそうです。独学で身につけた知識と腕前に、またまたSerendipity(驚き)のナビ!
異国情緒ただよう変わり種ドリンクを要チェック!!
昼間はカフェ、夜はバーとふたつの顔を持つ「賽倫咖啡」。ドリンクメニューはコーヒー、お茶はもちろんマンゴーラッシーなど変わり種まで豊富なラインナップです。カウンターの黒板に書かれたメニュー以外にも、ワインやビール、それにカクテルやウィスキーなどのアルコール類もとりそろえているので何にしようか迷ってしまいそうです…。
]微甜泰式鮮奶茶(チャーイエン) 135元
ナビがいちばん気になったのはこちら!チャーイエンというタイ風ミルクティー。なんでもタイのミルクティーは、このオレンジ色が特徴なんだとか!茶葉は現在タイでお仕事をされているオーナーのお兄さんが直接送ってきてくれるんだそうです。香りも味も普段飲みなれているミルクティーでもない、インドのチャイでもない、新しい飲み物との初めての出会いです。微糖なのでサラリとした飲みやすい口あたりです。
お母さん直伝の本場の味!
2階のキッチン
お店で楽しめるエキゾチックな小皿料理は、タイ人であるオーナーのお母さん直伝のおふくろの味です!2階のキッチンの冷蔵庫には、そんな本場の味を再現するレシピがぎっしりと貼られていました。スパイシーな料理はお酒にもぴったりですが、オープンから17時までは、小皿料理1品とミルク系以外の飲み物との組み合わせが30元引きになるので、それに白米(25元)をプラスすればランチとして楽しむこともできちゃいますよ。
炸魚餅佐甜辣醬(トードマンプラ)165元
台湾ではおなじみの魚虱目魚(サバヒー)のすり身に、インゲン豆とレッドカレーを混ぜ込んだタイ風さつま揚げです。口に入れた瞬間、目の前にタイの風景が広がりました。スパイシーな味わいでこれだけでも充分おいしいので、ソースはお好みで。
炸菇類佐甜辣醬(ヘッドトード)145元思わずビールがほしくなるマイタケのスパイシーなフリット。キノコの揚げ物というとどうしてもベチャっとしてしまいがちですが、これは時間が経ってもカリッと香ばしい食感が楽しめます。本場、タイのソースとの組み合わせも絶妙で、ついつい止まらなくなってしまいますよ。
アフタヌーンティーも楽しめちゃう
本日のスイーツもあり!
なんとこちらでは、小皿料理だけでなくスイーツまで楽しめちゃうんです。オープンから17時までの間、お好きなスイーツ1品とコーヒーのセットが20円引きになります。おしゃべりや本を楽しみながらすごす、のんびりとしたアフタヌーンティーもまた格別です。
日式地瓜泥點心(スイートポテト)75元食べ応えあり、スイートポテト。フォークで切るとポテトの繊維がみえるほど、ポテトがたっぷり使われているのがよくわかります。程よい甘さで日本を思い出す懐かしい味わいです。
賽倫黒糖糕(賽倫黒糖ケーキ)75元
見た目にもかわいい、しっとりフワフワの黒糖ケーキです。ふんわり香る黒糖の香りと深みのある甘さが口いっぱいに広がり、思わずほっこり。
建物は、カフェ&バーだけではなかった!!
お店は長い間使われていなかったオーナーのご実家を全面改装したんだそう。建物の3、4階部分は民宿として貸し出しています。そういえばここは、台南観光にとっても便利な立地!来た時は府前路一段から入ってきましたが、この道をまっすぐ行くと三越新天地店が歩いてすぐです。また台南人の台所として有名なB級グルメ街、國華街も徒歩圏内で、ショッピングもグルメも楽しめますよ。
部屋は3、4階の各フロアに1部屋づつあり、それぞれ5人まで宿泊することができます。またバスルームは各フロアにあり、3階にはプロジェクターとスクリーンを設置した小さなプールまで完備!!バーで1杯飲んだ後は、民宿で旅の疲れを癒す…なんてこともできますね。料金は1泊1名500元で、もちろん日本語での予約もオッケーです!
路地裏の隠れ家「賽倫咖啡」で、ナビは気さくなオーナーやスタッフさんたちの、おもてなし精神を感じました。台南ではまだまだ少ない、フラッと気軽に立ち寄れるタイプのカフェ&バーで、居心地の良いアットホームな空間に、ついつい長居してしまったナビなのでした。